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[読書記録]おもかげ

浅田次郎 著

主人公は定年退職を迎えたサラリーマン。
送別会後の地下鉄で倒れ、死の淵を彷徨いながら、自分の過去を振り返り、辿ってゆく...。

***

なんだか父の人生を覗いているような気持ちで読んだ。
もちろん、全く同じ境遇ではないのだけれど。

親を知らない主人公は、不幸を決して不幸と思わないよう、自分の実力だけで、必死に普通を目指した。

父の感覚がほんの少しわかったような気がして、読み終えてから考え込んでしまった。

読む人の状況によって、感想が異なると思う。
私もまた10年後に読んだら、どう感じるだろうか。

きっと、読むたびに何かしら心に残してくれる。
そんな物語だと思った。


おしまい。

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