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ミヒャエル・エンデのモモがAmazon audibleで無料だったから会員になった。

灰色の男たちはある計画を企てる。彼らは都会の人たちに「時間貯蓄銀行」の口座を開き、人間関係にとられる時間や一人のお客にかける時間を節約し、貯蓄に回すと高額の利子が付くと勧める。だまされた人々は、灰色の男たちのことを忘れ、自分の時間がどんどん短くなっていくことに疑問をもたなくなる。人々は「時間節約」に励み、その標語が町中にあふれる。「時間貯蓄家」はお金を稼ぐが、ふきげんで、くたびれて、怒りっぽくなり、町の北側には無機質で、同じ形の高層住宅が立ち並ぶようになる。
モモは古い友だちがだんだん来なくなったような気がするとジジとベッポに話す。ベッポは町がすっかり変わってしまい、円形劇場に来る子どもたちが増えているのは、かくれ場所が欲しいだけなんだと話す。子どもたちも高価なおもちゃを持ってくることが多く、そのようなおもちゃでは、空想を働かせる余地がない。子どもたちは、だれもが親から見放されたと感じているようだ。一人の男の子は、両親から時間を節約しない人たちのところへは遊びに行ってはいけないと言われたと話し、他の子も同じようだ。
モモは左官屋のニコラを訪ねる。夜遅くに戻って来たニコラは、時代はどんどん変わり、まるで悪魔のようなスピードで良心に反する仕事をしていると話す。居酒屋のニノはおかみさんに、昔からの大事なお客を追い出そうとしていると責められている。おかみさんは、思いやりのないやり方でしかやれないなら、そのうち出て行くと口にする。ニノはモモにおれだっていやだったんだ、いったいどうしたらいいんだと問いかける。翌々日、ニノとおかみさんがモモを訪ねる。ニノは年寄りのところを回り、あやまって来たと話す。モモは他の古い友だちを訪ね、みんなモモのところに行くと約束してくれる。
こうしてモモは知らずに灰色の男たちの邪魔をするようになる。円形劇場に灰色の男が現れ、大きな話す人形やたくさんの服やすてきな品物を取り出しモモに与えようとする。灰色の男は人生の成功や時間貯蓄銀行について話すが、モモは相手の心が理解できない。男はモモの説得に失敗し、自分の話したことは忘れてくれと言い残す。モモはジジとベッポに灰色の男のことを話す。ジジの提案で、子どもたちはデモ行進して、灰色の男たちの正体をあばき、町中の人たちに円形劇場で説明集会をすると呼びかける。しかし、町の人はデモ行進に気付かず、一人も円形劇場に来ない。
ベッポはゴミの山の近くで灰色の男たちの裁判を目撃する。有罪となった被告の葉巻が奪い取られると、男は消えてなくなる。同じ頃、モモはカメと出会い、甲羅に浮かび上がる文字に導かれ、町に向かう。円形劇場は灰色の車に取り囲まれ、本部からすべての職員にモモを見つけ出すよう指示が出る。モモたちは時間の境界線の白い地区に入る。追っ手は全速力で追いかけるが、急に前に進まなくなる。モモたちはゆっくり歩いているのに、とても早く動いている。曲がり角の先は「さかさま小路」となる。モモはカメに教えられて後ろ向きに歩き、「どこにもない家」に到着する。カメはマイスター・ホラの部屋に案内する。
時間貯蓄銀行では幹部が招集される。テーブルに着いた灰色の男たちは、一様に鉛色の書類カバンをもち、灰色の葉巻を吸っている。彼らはモモの対応を議論し、モモの友だちのベッポとジジをモモから引き離し、友だちを取り戻すことを条件にあの道のことを聞き出す悪だくみを進める。
大広間には何千種類もの時計があり、それぞれ時を刻んでいる。銀髪の老人が現れ、マイスター・ホラと名乗り、カメをカシオペイアと呼ぶ。モモはホラの用意したおいしい朝食をいただき、すっかり元気を取り戻す。ホラは、灰色の男たちは人間の時間を盗んで生きていること、自分は一人一人に時間を配分していること、人間は自分の時間をどうするか自分で決めなければならないことを話す。ホラは時間の生まれるところに案内する。黒い水の上でゆっくりと振り子が動いており、振り子が池の縁に近づくと、水面から光り輝く美しい「時間の花」が浮かんでくる。振り子が池の中央に戻ると花は散り、水中に消えていく。

現代社会でダイパに関して考えたり、本当の豊かさとは何かを考えることが増えたけど、音声だと軽いし、移動中も聞けるし有難い。

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