「自分の“好き”を詰め込んだ空間が、形になった」〜白樺湖の湖畔に、作りたかったもの
2020年11月21、22日、長野県茅野市の白樺湖で開催した「湖畔の時間2020」。主催したのは、白樺湖周辺の事業者が集まった「白樺湖レイクリゾートプロジェクト」です。
プロジェクトメンバーであり、quod,LLCの一員でもある“しばなな”こと柴田菜々に、イベント終盤の会場で、話を聞きました。
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── 2日間のイベントを終えて、どうでしたか?
まずは、めちゃくちゃほっとしてます...!
2日間、取材に来てくださったメディアの皆さんと一緒に会場を回る中で、たくさんの声を聞くことができました。
一つは、湖、特に白樺湖へのイメージの変化。
イベントを企画する中で、「白樺湖って、名前は聞いたことあるけど、どんな場所か知らない」「湖を囲むイベントって、イメージが湧かない」と言っている人が多かったんです。でもそう言っていた人たちがここに足を運んで、湖畔って気持ち良いな、心地良いなと思ってくれて、中には「こういうところに住んでみたい」と言ってくれた人もいて、
今回、白樺湖レイクリゾートプロジェクトとして目指している長期的な目標に対して、すごくマッチした、まさに期待していた声を聞くことができたと思っています。イベントに参加した人が、それを素直な気持ちで答えてくれたのがめちゃくちゃ嬉しかったですね。
もう一つは、湖という場所に対する私の思い。
「湖畔の時間」というイベントにした理由も、私がイベンターだから、というよりも、「湖って気持ち良いよね」とか「これをきっかけに初めて来たけど、湖畔って最高だな」とか思ってもらいたかったからです。
イベントを通して「いっそ、湖の近くに住んでみよう」「湖の近くで過ごす時間を増やしたい」という気持ちを持ち帰ってもらうことが目標の一つだったんですけど、その達成にもかなり近づけたかなと。「ここで過ごす時間、最高だよね」「空間自体が魅力的だったよね」と、イベントのコンテンツというよりも、この場所自体を楽しんでくれているんだな、という声が聞けたことも、とても嬉しかったですね。
── これまでのイベントを振り返ると、もっと”体験”を重視してきたと思いますが、今回、全体をプロデュースする上で大切にしたことは?
【湖は、どんな人も受け入れてくれる。それぞれが、自分の居場所を見つけられる場所。】
湖には、寛容さ、穏やかさがあります。自分が何もしなくても受け入れてくれるという感覚を、このイベントでは大切にしたいと思って、企画してきました。
特に白樺湖に関しては、地元の人と話す中で、本当にいろんな魅力を教えてもらったんですよね。自然の中でアクティビティが楽しめる、自分と向き合える、人が集まる場所...。
その人が、その人にとっての居場所を見つけられるのが白樺湖の魅力だなと、”外”からの目線で思っていました。白樺湖に遊びに来た人が、自分の居場所をそれぞれに見つけられるイベントにできたらなとの願いを込めて、こんな空間を作りました。
【コンテンツを詰め込みすぎず、余白を持たせた空間づくりを心がけました。】
空気や流れる時間の穏やかさも、湖の特徴です。だから、例えば音楽のステージにしても、「音が鳴っていない時間」を作るようにして、その時間さえも楽しめるような空間をつくりました。
私たちが国内外の湖を視察してきた中で、「湖ってこういう空気を味わうと最高だよね」と感動した体験を、イベントにきてくれたみなさんと共有するコンテンツを入れたくて。
シーシャだったら自然の空気を味わうとか、サウナだったら外気浴をして、湖畔の空気を全身で感じるとか...。コンテンツにも、こだわりが詰まっています。
── しばななのことを知っている人からは、イベント全体が「菜々さんっぽいね」という声も上がっていました。
本当ですか?自分の「好き」を詰め込んだ感じも、もちろんあります(笑)。でも、個人の「好き」から始まったものをいろんな人の力を借りて組み立てて、こうして形になったのは本当にありがたいですね。
反省点もたくさんあるんですけど、サウナに入れなかった人も多くて、楽しみにして下さっていた方々には申し訳ないです(涙)。
みなさんから「もっとこうしたかった」「これがやりたかった」という声もたくさんいただいたので、それも勉強になりました。みんな、こういう時間、体験を求めてるんだということを学ばせてもらった2日間でした。次回への宿題を持って、東京に帰ります!
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しばななの「好き」が詰まったイベントは、大盛況に終わった。
次はどこで、どんな空間を作り出すのだろうか?