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北欧視察レポート #01 HYGGE編

6/21/2019 – 6/30-2019
Denmark – Copenhagen / Roskilde
Finland – Helsinki / Mikkeli / Tampere

6月下旬、quodチームで海外視察に行ってきました。
行き先は、デンマーク・フィンランドの2カ国。
近年世界的に注目を集めている「HYGGE」を肌で感じたかったこと、そして国内でレイクリゾートのプロジェクトに参画していることもあり、湖畔を中心に豊かな生活が定着している、北欧2カ国を訪れました。

第一回 は、「マース・北欧全体で感じたこと・HYGGE的なこと」 についてメモしていきます。

電動キックボードのある生活
街の中は、見渡せばどこもかしこも電動キックボードが。
この夏、電動キックボードLimeの日本上陸がニュースになっていましたが、特にフィンランドの街の中はLimeでいっぱい。
対して、デンマークは最近上陸したとかで、Lime以外の電動キックボードも多々置かれてあり、コペンハーゲンでは観光客の利用が目立ちました。

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実際に使ってみて便利だと感じたポイントは、以下。

・スマホから電動キックボードの置かれている位置をチェックできる
・各電動キックボードの電池残量が確認できる
・クレジットカード登録でスマホのみで決済
・エリア内であれば乗り捨てOK
・数が多いため、電池が切れてもすぐに乗り換えられる
・キックボードごとに使用エリアが指定されており、該当エリアを出ると警報が鳴り、自動的に速度が落ち、やがて停止。
・終了後、移動距離・利用金額がすぐに表示される。

もっとこうなったらいいのに、と感じたポイントは以下。
・荷物を入れるバスケットなどの設置
・電池切れのキックボードに出会うことが多かったので、充電できるスポットに持って行ったらキックバックありや、自宅・オフィスに充電ステーションを設置したら利用料が割安になるなどの仕組みがあったら良さそう。

知らない土地での移動ということもあり、2〜3駅分の移動であれば、乗り換え検索やチケット購入、待ち時間などを考えると、鉄道やバスよりも便利。特に観光客にとっては、地下鉄に乗ってトンネルを潜って移動するよりも、街の風景を楽しみながら体力を使わずに手軽に移動できるので、何よりも「楽しい!」という気持ちが一番大きかったです。

また、都心だけでなく、観光地やリゾート敷地、学校、商業施設など、エリア内移動にも活用できるのではないかと感じました。


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HYGGEのある生活

今回北欧に足を運んだ最大のきっかけ、「HYGGE」。 
他国に相応の訳語がなく、「ほっとくつろげる心地よい時間、またはそんな時間を作り出すことによって自然と生まれる幸福感や充実感」 「人と人とのふれあいから生じる温かく居心地の良い雰囲気」 などと表現され、

「パチパチと音を立てる暖炉を囲みながら、手編みの靴下やセーターを着込んだ友達や家族が、コーヒーやケーキを食べてほっこりする時間」 「寒くて長い冬の間の晴れた日に公園で日向ぼっこをする時間」 など、その言葉が表すシーンで語られることが多い価値観。

明確な定義がないながら、ここまで豊かな生活を想起させる、幸福感でいっぱいの言葉が意味するものとは何なのか?
それをどうしても肌で感じたいと思い、視察に至りました。

HYGGEに相当すると感じられた、なんとも言えぬ心地よさを体感できたポイントは、以下。
・北欧2カ国の中でも、郊外でより「HYGGE」を体感できた。( Roskilde / Mikkeli / Tampere )
・湖畔にうつる太陽を眺めながら、ぼーっとする心地よさ。
・耳に入ってくるものは、葉擦れの音、鳥の声、虫の声、遠くに人々の笑い声。
・商業施設や宿泊施設でも、音楽が流れていないところも少なくない。
・湖が与える安心感。海ほど大きくなく、川のような激しさもなく、水の動きがほとんどない。その上を鴨や白鳥が泳いでいて、「ただそこに在る」包容力。
・森の中にある湖の上でゆっくりできる、贅沢なプライベート感。
・自然や現地の人々から受ける、「穏やかさ」「朗らかさ」「温かさ」。
・広く静かな土地。
・湖に陽が沈むのを眺める時間。
・ベタつかない、澄んだ空気。
・時間を消費するのではなく、ただそこに在るものを味わう感覚。

北欧で過ごした宿泊先の心地よさは、日本の「おもてなし」や高級リゾートで受ける「特別感」とは対極にあるような、別の形の居心地の良さがありました。現地の方々の振る舞いも決して忙しなくなく、いつでも穏やかに笑っていて、店員さんやホテルマンも自然体。「店員さん」「ホテルマン」と話しているというよりも、その人自身と対話している感覚を得られました。そのおかげか、こちらも肩肘張らずにリラックスできたように思います。

また、日照時間が長いこともポイントだったかもしれません。季節タイミング的にもほぼ白夜に近く、夜中になっても外はほんのりうす暗い程度。

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↑この明るさで、夜の23時くらい。そのおかげで、一日が長くゆったりと時間を過ごせました。


振り返ってみると「HYGGE」は、聞いていたもの・想像していたものよりはるかに素晴らしく、そこで過ごした時間はかけがえのないものになりました。quodメンバーも、「自分を見つめ直す時間になった」「全身でたっぷり自然を味わうことができた」「これまでにない解放感で心からリラックスできた」と、各々らしい感動を得ました。
この感動は三者三様ながら、共通して、ゆったりとした時間の流れの中でたっぷりの自然に包まれ、心の底から幸せを感じることができたと感じています。
都会で忙しない毎日を過ごす私たちは、この居心地の良さの中でありのままの自分に戻ることができ、いわば“人生の余白”のような時間を体験できたと思います。


第二回では、より「湖畔」にフォーカスし、レイクリゾートや周辺の湖畔の活用についてレポートしたいと思います。

ライター:柴田菜々

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