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近年の事業承継の動向とサーチファンドという新しい事業承継の形

quodでは主に地方の中堅オーナー企業と新規事業企画を行なっていますが、中堅中小企業の大きな問題の一つとして事業承継問題があります。せっかくの良い事業、良い会社なのに、うまく後継者がみつからなくて廃業してしまうところも多くあります。
中小企業庁は、2025 年には日本企業全体の 3 分の1にあたる 127 万社が、後継者不足などによって廃業リスクに直面すると試算するなど、廃業の問題は深刻化しています。

今回はそのような問題の解決策でもある今回は事業承継に注目し、なぜ今高まりを見せているのか、またその手法の一つであるサーチファンドに焦点を当てます。

そもそも事業承継とは

事業承継とは文字通り「会社の経営を後継者に引き継ぐ」ことで、経営者が高齢になったなどの理由で行われるものです。日本では、平成 23年からは国が主体となって「事業引継ぎ支援事業」が行われてきました。

近年事業承継が注目を集めている理由としては、
1. 団塊の世代が2020年ごろに引退する
2. 後継者がなく廃業となる企業が多い
3. 廃業予定の企業にも好成績な企業の存在する
4. 事業継承による経営者交代で売り上げが拡大する
5. 親族外継承が増加している

などが挙げられます。

近年事業承継が増加し、注目を集めている理由について、みていきましょう。

1. 団塊の世代が2020年ごろに引退する

日本において、企業数の99.7%、従業員数の70.1%を中小企業が占めますが、中小企業庁によると、2015年の中小企業の経営者の年齢ピークは66歳、引退時期は70歳ごろであり、2020ごろには団塊世代の経営者が大量に退職することになるのです。

2. 後継者がなく廃業となる企業が多い
2016年の調査によると、中小企業のうち約半数が廃業予定になっており、後継者・省益先が決まっているのはわずは12.4%でした。
近年の少子化などの要因で後継者が少なくなっていることで原因としてあげられます。近年の少子化などの要因で後継者が少なくなっていることで原因としてあげられます。

3. 廃業予定の企業にも好成績な企業の存在する
中小企業庁によると、廃業した企業のうち半数以上が廃業前に黒字であり、生存企業の利益率の中央値を上回る企業も3割以上存在しました。
事業成績はいいにも関わらず、高齢や後継者不足などにより廃業を選ばざるを得ない企業が多く存在しているのです。

4. 事業継承による経営者交代で売り上げが拡大する
一般的に経営者の年齢が高いと、リスクを回避したり投資への意欲が低減したりする一方、若いほどリスクを厭わない傾向にあります。
そのため、事業承継により経営者が若くなることで利益率や売上高が上昇する事例も見受けられます。

5. 親族外継承が増加している

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事業承継の種類としては「親族内継承」「従業員継承」「外部招へい」がありますが、親族への継承が減少し、従業員継承や外部招へいが増えつつあります。


また、M&AやPEファンドなどの外部招へいを後押しするものの存在もその一因であると考えられます。
このようなものの中で近年「サーチファンド」という手法が注目されており、今後の展望が期待されています。
続いては「サーチファンド」の取り組みをみていきましょう。


サーチファンドとは

サーチファンドとは、1984年にアメリカで誕生した投資モデルで、30代前後のトップMBAを卒業した若者が、10~15人の個人投資家から資金を集めてファンドを設立し、自分たちが社長となり経営する中小企業を探すという仕組みです。1~2名のサーチャーが一定期間在籍する、一般なものよりも小規模なファンドであり、自分たちが社長となりたい会社1社のみに投資し、投資後は、投資先会社の経営者となるため、買収先探索/買収業務は停止するという特徴があります。

一般的なPEファンドとの違いとしては、「買収資金を集める前にサーチ活動を行う」「ファンドにつき1企業に投資」「成長余地のある中小企業が投資対象」などがあげられます。

▼こちらの詳細説明に関しては、以下記事をご参照ください。

伊藤公輝さん「サーチファンド#01:個人が中小企業をM&Aする新しいアントレプレナーシップのかたち」:https://note.com/kimitakeito/n/n8d273370cd03


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アメリカでは1995年ごろから組成が活発になり、数多くのファンドが成功を納めました。
例を挙げると、Asurion社はもともとロードサービスの会社でしたが、「緊急連絡先として広く認知されている」「緊急時以外は空いている時間が多い」という特長を活かし、携帯の故障サービスの運営を始めたところ、6億円だった売り上げが、15年で2,500億円まで伸びました。

また、従業員管理のアウトソース受託を行なっていたProservice Hawaii社は人材派遣サービスからプロフェッショナルサービスへと進化することで売り上げが7倍になり、ハワイ一の事業者になりました。


日本におけるサーチファンド

日本でもサーチファンドが広がりつつあります。

●国内サーチファンド第1号

国内サーチファンドの第1号は伊藤公健氏の行なったもので、2015年にyoggi inc.でハンズオン経営をしたのちyoggyを退任し、2019年8月サーチファンドや個人M&Aのサポートを行う「Team for Search Fund」を立ち上げました。このファンドでは投資先企業の発掘、選定、スキーム設計、交渉、投資後の経営に至るまでをサポートし、2020年1月からは日本事業承継パートナーズ合同会社黒澤慶昭氏のサーチ活動を支援しています。 (サーチ活動は2019年11月より開始し、現在もサーチ活動中)]

参照:https://team-searchfund.com/post/news/200109/

●国内初のサーチファンド支援機関
2月には、日本最初の「サーチファンド支援機関」であるJaSFAで事業承継の支援が行われました。
渡辺謙次さんは2019年5月末にファンド設立し、JaSFAと山口FGの支援を受け、2年間の交渉ののち北九州市に本社を置く、基礎杭打ち工事や海上改修工事等を手がける塩見組の代表取締役に就任しました。山口FGでは渡辺さん以外にも3人のサーチャーに支援を行なっています。

参照:https://r.nikkei.com/article/DGXMZO55484100Q0A210C2LC0000

グロービス経営大学院の有志で結成されたグロービスサーチファンド研究会が2018年に活動を開始しており、サーチャー活動をしつつ、サーチファンドの研究を行なっています。

参照:https://mitsuhiro9.wixsite.com/website

中小企業と多くのコネクションをもつ京都銀行や愛知銀行などの地方銀行とファンドの連携も数多く見られるほか、4月1日には、信用中央金庫が全国の信用金庫が事業承継の支援をするためのプラットフォームを立ち上げる予定です。

参照:https://www.nikkei.com/article/DGXMZO56620340Q0A310C2LKA000/
https://www.nikkei.com/article/DGXLZO99709340V10C16A4L91000/
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO57158670U0A320C2EE9000/

このように近年サーチファンドの手法自体にも注目が集まっているのです。


まとめ

今回の記事では、少子化による後継者不足や団塊の世代の経営者の引退などの要因により事業承継が注目を集めていることや、事業承継の手法として「サーチファンド」というものが盛り上がりを見せていることに触れました。
サーチファンドは企業にサーチャーが一人で入る形が多いですが、quodではプロジェクトにチーム単位で入っていく形で事業を行います。実際サーチファンドでもチーム単位で企業に入っていく場合もあります。


quodのスタイルもサーチファンドも、いずれにしろある意味、都心の若いCxOなどの経営人材と地方の承継先を探している企業をつなぐ新しい仕組みであると考えています。今後はquodがめざす、プロジェクトにチーム単位で参画していく方法も広がっていくかもしれません。
quodではこのような流れも見据えながら、プロジェクトベースで地方の中堅オーナー企業とともに事業企画を進めておりますので、ご興味のある方はぜひご連絡ください。

◼︎メンバー募集
quodでは、プロジェクトベースで一緒にコラボできる仲間も募集しています。

◼︎プロジェクト募集
大手企業から地方の中小企業まで幅広く、事業パートナーとして事業の各フェーズをサポートし、一緒に形にしています。quodとプロジェクトを進めていることにご興味をお持ちの方は、HPに記載のある問い合わせアドレスよりご連絡ください。


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想いのある事業家の新規事業パートナーです。 “コト”を形にできるディレクターレベルの多様なクリエーター・ナレッジワーカー(“Creative Class”)のチームで、中堅中小企業の経営企画・事業企画を共に担い、形にします。 ここでは、quodの働き方や事例を紹介。