暮らしを楽にしてくれた汁椀

毎日、汁物をいただくときに、ふふふっとにやけてしまう今日この頃。なぜなら、私は最近汁椀を買い替えたから。2021年に買ってよかったものの一つです。

これまでのお椀

これまで使っていた汁椀は、結婚したときに夫か私、いずれかの実家から持ってきたもの。いつから使っていたものか定かではないけれど、15年以上使われていたことは確かです。とても満足してつかっていたけれど、流石にくたびれ度合いが目につくようになっていました。そして家族の人数よりも不足していたので、長いあいだお世話になったお椀から、買い換える前提で、新しいお椀を探すことに。

買い替えたお椀

漆琳堂　越前硬漆　朝倉椀　黒　4寸
美しい...！

どんなものを探していたか

・黒い汁椀
・軽い、持ちやすい、口当たりが良さそう
・メインの用途は味噌汁とポタージュで、洋風のスープもよそえる
・食洗機にかけられる

今回はとにかく、日常で毎日使いたいと思えるお椀、を最優先に選ぶことにしました。だってせっかく自分で選ぶのだから、ストレスなくたくさん使いたい！結果、新しいお椀で、とっても満足して日々の汁物を楽しんでいます。

黒いお椀
結婚してからずっと使っていたお椀がある＝自分でお椀を選んだことがない、という私は何を選んだらいいのか悩んでいました。その時にスープ作家の有賀薫先生から、とてもありがたいアドバイスを頂きました（嬉しい！感動！感謝！）。

なんでも合う、ということになると黒のお椀はかなり有能です。あとは温かみのあるオフホワイトやグレーのプレーンなボウルでしょうか…。みそ汁を考えると手に持てるのは必須。ただ、味噌汁＆ポタージュとポトフはサイズ感が違います。ひとつだと難しいかもしれませんね。 https://t.co/LHTC0Z10Xb

— 有賀 薫 (@kaorun6) October 21, 2021

よし。黒いお椀で探そう。大きさもまずはベーシックなものを。

軽い、持ちやすい、口当たりが良さそう
家族が増えたタイミングで、実は食洗機に欠けられる汁椀を母から一つ「お試しに」ともらっていました。食洗機に欠けられることは便利だったのですが、口が当たる部分に厚みがあり、かつ直角に切断されているので、なんとなく口当たりが悪く、すすんで使う感じではなく…。口当たりって大事なんですね…。

こどももまだ小学生以下なので、持ちやすいこと（軽い）も大事にしたい。ネットで見ても、持った感触は私にはわからなかったので、デパートの食器売場に何回か足を運んで、形状・大きさとともに持ちやすさの印象をメモして、感覚を自分に刷り込んでいきました。この感覚を信じて、更にネットで探していきました。

洋風のスープもよそえる
これまで使っていたお椀は、かなり和の雰囲気が強く、ポタージュをよそうと、どことなく収まりが悪い印象がありました。なので、新たに選ぶお椀はポタージュも受け止めてくれるものがいいなぁと。そうすれば本当に毎日使えると思ったのです。

食洗機にかけられる
実はこの条件が必須条件でした。家族で使うお椀だから、みんながストレスなく使いたい。
我が家では、食器の後片付けは夫がメインの役割なので、彼が小さなストレスを感じないことが、私にとって大事な条件でした。ただ食洗機に入れられればいいのではなく、小型食器のスペースに重ねてセットできること。（これがハードル高かった、、、）

実際の使い心地

まず、どんな汁物でも似合う。これには思わず、ふふふっと口元が緩んでしまいます。幸せ。嬉しい。

クリームスープも似合う。

そして、食洗機にセットしやすい。
実はこのお椀にする前に、同じ漆琳堂さんが作られている中川政七商店さんの食洗機で洗える漆椀　大をひとつ、お試しで購入しました。このお椀も、持ちやすく口当たりも良く好きなのですが、ひとつだけ難点があり…それが食洗機へのセットについてでした。
胴から口もとにかけて丸くつぼまっていく形状は、食洗機のお椀セットエリアに複数並べてセットができないだろう、ということが実際に試してみてわかりました。
なので家族分のお椀は朝倉椀の形を選びました。

（ちなみに、中川政七商店さんのお椀もちょっとした小丼やお雑煮、煮物、たっぷりスープにとっても使いやすく、私のお気に入りのお椀になりました！）

食洗機にもピタッとセットできる気持ちよさ。

重ねてもスッキリ。

年長のこどもには少し大きいですが、軽いのでしっかり持って食事ができています。

ちなみに水200mlを入れるとこんな感じ。
満足できるスープの量がしっかり入ります。

買って変わったこと

暮らしが楽になった、が率直な感想です。

器ひとつで生活全体に影響する？と、大げさにも見える感想ですが、考えるとやっぱり暮らし全体に影響してるように思っています。

これまで、汁物をよそう時、特に洋風のスープをよそう時に、手が止まってしまう「間」がありました。

どの器を使おうか…
汁椀、くたびれてきてるなぁ…
まぁ、これでいいか…

この一瞬の迷いが、新しい汁椀を迎えることで無くなりました。ひとつは小さい迷いですが、これをほぼ毎日重ねていくと、「お椀ひとつでこんなに悩むなんて」「買い換えればいいのに」「なんで私は選べないんだろう」と、不満は自分自身を攻撃する方向に私は発展してしまっていました。
この攻撃がなくなったのは、暮らしの質を上げてくれました。楽になった！という実感があります。
そして「これによそいたい」という、前向きな気持ちで盛り付けられてます。肯定の言葉が出てくるだけで、スッと持ち上げられるような、そんな軽さが気持ちに出てきます。

正直なところ私にとっては安いものではないので、買う時に二の足を踏む気持ちもあったのですが、10年以上使える(多分)ものだし、欲しいものを買おう！えいやっ！と注文。
本当に、買ってよかったです。

今回お椀を買い替えてみて、物を選ぶって面白いなぁとあらためて思いました。
自分と向き合うし、買ったあとの思いもよらない発見や影響が出てくる。

これからは、ちょっと気になるコト、モノは放っておかずに、調べたり選んだり…自分の気持ちに正直に楽しめるといいかもしれないなぁ、と思ったお椀選びでした。

今日もスープ飲もう！