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星柄のオムライス

彼女は、ベッドの上で後ろから抱きしめた僕の手を簡単に振り解いた。

「なんで照れないんですか。普通こんなことされたら照れますよ」

「現実じゃないみたいだからかな」

「現実じゃないみたいだから、溺れるんですよ。みんな」

「夢は、夢だよ」

本当に夢かのように薄く笑みを浮かべた彼女は、今夜も僕に背を向けて眠った。

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