響と一つになる。私も響も男ではないので物理的には不可能だ。ただ、気持ちは、心は間違い無…
遥の舌に私の舌が触れる。生暖かくて、濡れていて、少しざらついている。心臓は早鐘のように…
「どうぞー」 「お邪魔しまーす」 橘家に入ると直ぐに何か焼き菓子のいい匂いがする。何か私…
土曜日、私は電車で二駅先の繁華街にあるショッピングモールに来ていた。ここならばお店もた…
なんということだろうか。私と遥は付き合っていなかった。私達は付き合ってもないのに、抱きし…
次の日の朝、目を覚ました瞬間恐怖が全身を覆う。夢?! 昨日のことも夢じゃないか?! 私は…
「遥…待たせてごめん。許して」 そう言うのが精一杯だった。息を切らして走ってきた遥は必…
山中の肩に顔を埋めて、どれくらい泣いていたのだろう。泣きすぎて頭が痛いし、ボーッとする。…
山中との待ち合わせはプラネタリウムが近くにある遊園駅に12時だった。最寄りの駅から電車で…
二日ぶりに学校に来た。でも教室に入る勇気は今日は無い。学校に行く日が減れば減るほど、行…
山中と二人、放課後、帰路を行く。付き合い出してから山中は毎日家まで私を送ってくれる。山中…
辛い。苦しい。堪らない。耐えられない。 その全ての言葉を足しても足りることはない。表現で…
振り向くと南の空にオリオン座が見えた。その左下にシリウスがある。おおいぬ座のシリウスは…
(この痛みは私自身が招いたことだ。恋人になれない時点で関係を立ち切らなければならなかった…
クリスマスを家以外で過ごすのはいつ以来だろう。この歳になると、親からのプレゼントも無いし…
「え! フラれたの?!」 「先生声大きい」 「あ、ごめん」 週明け、私はまた部活をサボっ…