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闇の中に一筋の光が差し込む程度の希望を持てる物語が好きだ


「魔法の絨毯が自分を連れて行ってくれます。
どこに連れて行ってくれたと思いますか?」

という心理テスト知ってますか?




私は、天国のようなところを思い浮かべてみたけど、
どうにもしっくり来ず。
結局、
私の答えは、


「寒くて、薄暗くて、
みんな寂しそうなんだけど
温かい心の持ち主が集まっているような街」

と答えました。


これはどんな心理を表しているかというと、



『自分らしくいられる場所』


だそうです。



うん、確かに。
私は、暗い場所の方が
明るい気持ちになります。



古い病棟。
汚い家への訪問。

なんかお役に立てそう、というわくわく。
暗い中に、
温かい人がいた時のうれしさ。



noteの世界も、
私と同じようなことに
悩んだり
小さな喜びを見つけている人に
出会えるので
好きです。



本も、
暗い物語が好きです。

空はどんより曇っていて

登場する人は
みんな絶望していて 

明日、自分がいなくたって誰も困りはしない
と思ったりもしていて

そんな人同士が出会って

ぽわんと灯りがともるような

そんな話がすき。



そこでやっと手をつなぎあって


闇の中に一筋の光が差し込む程度の
希望を持てる物語が好きだ。



高校の時、私は、
友達と明るく楽しそうにする時もあれば、
突然すん、と、
シャッターをおろし、
図書室に行きひとりで本を読んだ。


一冊の本と出会った。

長野まゆみさんの
「月の船でゆく」



今年になって、急に読みたくなって
買いました。


内容が子どもっぽいのかな。
もう楽しめないのかな。
そんな不安は吹き飛びました。

私が大好きな世界観。


灰碧《ブルーグレイ》に白銀《シルバー》、
消炭《チャコール》や鈍色《にびいろ》など
思いつくかぎりの無彩色を数えあげても
まだ足りないくらい、
雲の色合いは変化に富んでいた。

登場人物は
みんな手がキーンと
冷たそう。

誰にも理解されない孤独感。

登場人物と読者だけは分かり合える。

高校生の私と
同じ本を良いと思っている。


高校生の私と、
抱き合ったきぶん。

高校生のりすこ、あなたのおかげで、
今の私がいるよ。








今、私が暮らす毎日も

キラキラと明るいわけでもなく

必死にでも着実に山を登るような。

ふと後ろを振り返ると

めげずに登ってきた足跡がそこにはあり

それが私の背中を押してくれる。

山の途中の休憩所だけを楽しみに
生きているような

そんな人生。

あの日のりすこのためにも、
今日を大切に生きていこう。

月の船でゆく https://amzn.asia/d/6PTWq2q

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