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完了形の理解

ある夕方、中年の男性が授業の説明を聞きにやってきました。説明を終えた後、彼は「実は、私は高校の英語教師です。学校の方針で、アメリカ人が講師として私と授業をすることになりました。恥ずかしいんですけど、私は英語をうまく話せません。生徒の前でバツが悪いので、英語で簡単なエクスチェンジができればと思っているんです。」

興味があったので、「生徒さんは文法を理解しますか?例えば完了形とか?」と聞いてみました。彼は「過去分詞とか、日本語にない完了形について説明するのは難しいです」と言いました。

私は彼に、
「このビルを訪れたことはありますか?」
 「いいえ、初めてです」
「しばらくの間、私と話してますよね?」
 「はい」
「ところで、もう夕食を食べていらっしゃいますか?」
 「いいえ、まだです」

「これが日本語の完了形です。そして先生が帰るとき、この部屋のドアを閉めた瞬間、すべては過去になります。
つまり、
『私はこのビルを訪れたことはなかった』
『私がこの部屋を出たときまで彼としばらくの間話をしていた』
『夕食はまだ食べていなかった』
と、過去完了形に移行します。

この『現在と過去の完了形』を日本語で対比して理解してください。先生が理解して日本語で説明できれば、きっと生徒さんたちは『もう完了形で悩むことはない』と思います」と彼に言いました。

「完了形はhaveと過去分詞で。。。」なんて言うと、それだけで日本人は理解できません。日本語に「過去分詞」と言う言葉を使わないので「日本語には完了形はない」という誤った考えを持ちます。

日本語でも文を作れば、どんな時制の文でも「完了形」でフォローすることができます。英文で英文法を理解することはできますが、英文法で日本語を作ることができれば、完全に英文法を理解した証明になります。

ポイント
過去のことについて言うとき、
過去の時間を設定すれば、「過去形しか使えない」。
過去の時間を設定しなければ、「完了形しか使えない」。

できれば、日本語も同じように使いましょう。


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