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インハウスデザイングループが社内に「デザイン相談窓口」を開設した理由と経緯

こんにちは!株式会社QUICKのデザイングループです。
私たちは、2023年5月に「デザイン相談窓口」を開設しました。文字通り「デザインに関する相談を受け付ける窓口」で、社内のあちこちで困っている人々の力になるべく、日々奮闘しています。
窓口を開設して約3ヵ月。問題を解決したり、よい成果物を生み出せたりしたことへの喜びを感じつつ、社内にはびこる根深い問題や新たな課題に直面し、頭を悩ませてもいます。
今回は、そんな迷いながらも少しずつ前に向かって進んでいるデザイングループの活動状況をご紹介します!


デザイン相談窓口とは?

デザイン相談窓口は、新規サービスの企画、既存サービスのリニューアル検討、パンフレットやWebバナーの作成、デザインチェックなどなど、デザインに関する様々な案件に依頼者と一緒に取り組んでいます。
1つの案件につき、基本的にはUXデザイナーとUIデザイナーがペアとなって担当します。

社内サイネージで窓口の利用を呼びかけています!

窓口ができる前

各部署では、デザインの知識やスキルが必要なタスクであっても、不慣れな社員が力づくで対応したり、外注に頼ったりせざるを得ない状況にありました。外部のプロにお願いしたとしても、専門性のない社員には、適切な指示や納品物チェックも難しいのが実情です。

QUICKの企画~実装までのイメージ(改善したい…!!)

少数ではありますが、社内にもデザイナーはいます。しかし複数部署に点在しており、在籍部署の担当範囲内の案件にのみ対応します。そのため、デザイナー不在の部署では社員の相談先はありませんでした。
その結果生まれた成果物には、「QUICKのブランドを表す統一感のある表現から逸脱している」「十分な品質を満たしていない」という問題が生じていました。

現状打破のチャンス到来

そこで思いついたのがデザイン相談窓口の開設でした。「困ったときはデザイングループに相談する」という流れを作れば、相談もできずに途方に暮れている人を支援できます。私たちが今まで学んで実践してきたUXやUIに関する考え方や手法を駆使することで、ユーザーへよりよいアウトプットもできます。
これまで既存のサービスや販促資料を見るたびに、「こうしたらもっとよくなるのにもったいない!」ともどかしく思ってきました。これからは社内からの相談で、企画・作成段階からデザイングループが関わることができます。現状を変えるチャンスの到来でした。

依頼が続々と

窓口開設から約3ヵ月で40件を超える依頼をいただきました!サービスそのものに関するものから画像やイベント出展ブースのデザインまで、内容は様々です。
依頼元はほぼすべての本部におよびます。ある程度共通のデザインとするのが望ましいものに統一感を持たせることができるようになったため、QUICKのブランドがより強固なものになってきていると感じています。社内のデザイン関連業務にどんなものがあるのかも徐々にわかってきました。

課題もたくさん!?

しかしながら、順風満帆というわけではありません。デザイングループのミッションは「ユーザー中心デザインを駆使したプロダクト創造により、お客様から選ばれ、愛され続ける存在となる」。その実現の障壁となる問題が次々と顕在化しました。ここでは、その中でも特に早く解消したいものを3つピックアップしてみます。

1.プロジェクトの進め方
デザイン相談窓口へ相談が来た段階では、コンセプト(ターゲットの状況や課題・サービスが提供する価値・サービスで課題をどのように解決するのか)があいまいだったり、作り手側の都合を押し付けるようなユーザー不在の思考で検討が進められていたりすることがあります。リサーチ・仮説立案・仮説検証の工程を飛ばして、具体的なサービス案の検討やプロトタイプの作成に着手しがち(デザイングループへ依頼しがち)なところも見受けられます。サービスデザインのワークショップを開催したり、プロジェクトの工程の認識合わせや進捗確認のためのチェックリストを作成したり、試行錯誤中です。

いろいろ飛ばしてビジュアルを考えてしまう…

2.人材不足
プロジェクトの進行が芳しくないことがあります。原因の1つに、案件全体を統括するプロジェクトマネージャー・タスクを管理するディレクター・サービスのUIを実装するフロントエンドエンジニアの役割を果たせる人材が足りていないことが挙げられます。このような職種に限らず、QUICKでは門外漢のメンバーが担わなければならない役割が多く、力不足であることが否めません。専門外のタスクも抱える結果、本来の業務にも支障が出てきてしまうということが常態化しています。リクルーティングや人材育成を進めなければなりません。(そこで、デザイングループの仲間になってくれる方を探しています!)

3.成長途中のデザイングループ
私たちデザイナーのレベルアップも欠かせません。UXリサーチやUIデザインの訓練を受けたものの、実務経験がまだ少ないメンバーもいます。インタビューをしたくても、訪問できるユーザーの確保がおぼつきません。コーディングは現状では守備範囲外となっていることも課題です。学習と実践を積み重ね、ノウハウを共有しながら、底上げを図っていかねば…!

感謝の言葉を励みに

山積みの課題を前にするとくじけてしまいそうになりますが、そんなときには依頼者からの声を思い出して自らを奮い立たせています。対応完了後に実施している満足度アンケートから、コメントの一部をご紹介しますね。

  • 非常にスピーディーな対応で高品質なものを作っていただき、本当に助かりました!

  • 意図をしっかり汲んでいただけた

  • 要望に応えてくれるだけでなく、自分では気づかなかった改善点も提案してくれた

  • デザインに詳しくなくどうしたらよいか分からなかったため、相談できること自体ありがたい

「デザイン相談窓口を他の社員にも勧めたいですか?」という設問に満点(10点)がついたときは喜びもひとしおです。

改めて、決意表明!

社内の困りごとを解消し、サービスなどを良くしたいというところから出発したデザイン相談窓口ですが、案件対応を通じて、デザインの考え方や手法が社内にじわじわと浸透しているのではないかと思います。これは非常に重要な副産物です。デザイナーではない社員にもデザイン能力が備われば、共通認識のもとで仕事ができるようになり、業務の効率化やサービス品質向上につながります。
私たちが実務で社員の役に立ち、よいユーザー体験の実績を上げていく。これによって、サービスが良くなることはもちろん、「ユーザー中心デザイン」が社内に根付き、デザイングループへの信頼にもつながっていくと思います。その先には「デザイングループがあらゆるプロジェクトのデザイン領域で力を発揮できる状態」が待っているはずです。そのときが来ることを目指し、これからも邁進していきます!


最後まで読んでいただきありがとうございました!
QUICKのデザイングループは、ユーザー中心デザインを駆使したプロダクト創造やデザイン組織づくりに一緒に取り組んでくれる仲間を探しています。ご興味のある方、ご連絡をお待ちしております。


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