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ビヨンド・ミート始めました

バンクーバーの空が真っ白に霞んでしまった9月。原因はアメリカ西部の山火事でした。子ども達の留学のために滞在しているこの街で迎えた二度めの初秋、テレビのニュースでは「Climate Change」という言葉が繰り返されていました。

「他人事じゃない」窓の外を見つめながら、暗い気持ちになりました。なんとかしなければ、子ども達は命を紡いでいくことすら難しくなってしまうのではないのか。グレタ・トゥーンベリさんの怒りに満ちた表情を思い出し、私に何ができるのか真剣に考えました。正直、生活の全てを変えることは難しい。恐縮ながら、そこまで強い意志も覚悟も私には足りない。まずは、できることから始めよう、簡単なことから始めよう。みんなが始めの一歩を踏み出せば、小さな変化が起こるかも。暗い気持ちを紛らすように私は、できることを探し始めました。

私にもあなたにもできること。

牛肉は食べない。

皆さんご存知の通り、牛のゲップはメタンガスです。牛肉が私たちの口に入るまでには想像をはるかに超える温室効果ガスを生んでいます。世界の温室効果ガスの総排出量のうち、畜産業だけで14%にも達すると言われ、自動車が出すガスよりも多いのです。また、家畜の放牧地の確保や飼料の生産のために森林伐採が行われています。何より私は、牛や豚のようにそこそこ知能が高い動物を工場のような環境で飼育して食用にすることにも若干抵抗を覚えます。

ビヨンド・バーガーを初めて食べたのは、友人とランチで訪れたカナダのファミリーレストランでした。ビヨンド・バーガーとは「ビヨンド・ミート」という、えんどう豆などを主原料に作られた「代替肉」を作っている会社の製品で、味も見た目も本当のお肉でできたハンバーガーのよう。メニューでビヨンド・バーガーを見つけ、興味本位で注文してみました。味は…かなりうまい!自分がオーダーしたのでなければ、普通のハンバーガーと思って食べていたと思います。お値段は一般的なバーガーよりも数ドル高めですが、環境と健康を考えたら食べる価値ありです。

スーパーマーケットにも売っているビヨンド・ミート

注意深くスーパーマーケットの中を探すと、ビヨンド・ミート社の製品以外にも植物性の代替肉が売られていました。ハンバーガーやソーセージといった製品が多いようです。今回はソーセージを購入してみました。価格は7〜8カナダドルで、日本円で600円くらいです。バンクーバーはそもそもの物価が日本よりも高めなので、一般的なソーセージとそれほど価格に違いはありませんでした。パスタと一緒に調理したところ子ども達にも大好評で、我が家の定番となりそうです。

私が始めた小さなエコ。植物由来の代替肉は味も含めて皆さんにお勧めできるものでした。


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