見出し画像

アイアンマン女子レース in ハワイ島コナ

トライアスロンレースの老舗のようなアイアンマンの女子レースが、昨日ハワイ島で開催された。このレースは約4キロの水泳、約180キロのサイクリングの後にフルマラソンを走るという過酷なものだ。
 
今年から女子と男子のレースが分けられて、男子のレースはフランスニースで、女子のレースはハワイ島コナで行われた。来年はこれが逆になるのだという。
 
実は割と最近までアイアンマンでは女子は男子の付け足しのような位置付けにあって、女子レースを独立させて開催するようになったのは今年が初めてだという。レース前のインタビューで選手たちが女性ばかりで嬉しいと言っている場面を見た。あまりにもゆっくりだとは思うが、それでも女子運動選手の地位と待遇が良くなっているのは嬉しい。
 
たまたま、滞在中の義理両親の家から歩いて行ける距離にマラソンのコースがあり、上位の人たちがサイクリングを終えたタイミングを計りながら応援に出かけた。
 
箱根駅伝の応援のように歩道いっぱいに見物人がいるかと思ったら意外と少なくてちょっと驚いた。一応、一車線は止めているものの、間違ってその車線を走る車があったり、歩行者が普通に道路を横切ったりと、ハワイらしいゆるさがある。選手たちは大丈夫なのかとドキドキして待っていると、先頭の走者がやってきた。

この方はイギリスのルーシー・チャールズ・バークレーさんといい、このまま優勝を果たした。最初から最後まで首位を譲らないという快挙だ。実は彼女はアイアンマンチャンピオンシップで4度も2位に終わっていて、今年やっと雪辱を果たしたのだ。

その後、2分くらいして次の走者がやってくる。

彼女はアメリカのテイラー・ニブさんといい若干24歳で、フルマラソンは今回が初めてとのことだった。結局、途中で2人に抜かれて4位に終わったが大健闘だった

朝6時半が水泳のスタートで、見に行ったのが12時頃だったからもう6時間近くもレースをしていることになる。みんな鍛え抜かれた体で安定した走りで惚れ惚れした。30分ほど見て家に戻った。
 
さて夕方、散歩がてらにまた海沿いの道まで歩いてみた。するとまだアイアンウーマンたちが走っていた!プロとは明らかに違って、しまっているが普通の体つきの女性たちばかりだ。見物客もさらに少なくなっているが、それでも見ている人は「頑張れー」「一歩一歩、前に出して!」などと応援している。
 
一般の人たちのスタートは遅いはずだが、それでも10時間以上、レースをしていることになる。ゆっくりでも走っている人もいれば、歩くのもやっとという人もいう。それでも応援の声をかけると、「こんな美しい景色の中で走れるんだから私はラッキーだわ!」と応じる余裕もある人もいる。

まだ35キロ以上残っているが一歩一歩前に進んでいく。


 
体はアイアンウーマンとまでは見えなくても、心はアイアンウーマンである。プロもアマチュアも、目標を持って打ち込む女性の姿に本当に励まされた。
 
ちなみに今日、車を運転していたら選手のリストバンドをつけた女性が、サイクリングをしていた。もう次の試合の準備だろうか?その鋼鉄のような体と精神に敬服するしかない。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?