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大転職時代における正しい仕事の辞め方/書評『仕事の辞め方』

仕事の辞め方

唐突ですが、皆さんは仕事を辞めるのは得意ですか?笑
転職や退職は勇気がいるだけでなく、精神的にも結構なストレスがかかりますよね。

人材の流動性が高まってきていますが、日本では”良い退職”の教科書たるものがありません。ましてや、関係性の強制シャットダウンである退職代行が流行るほど、日本人は仕事を辞めることや退職が苦手だと思うのです。

本書は天才作家鈴木おさむによる「仕事の辞め方のススメ」です。良い退職のスタンダードになり得る、素晴らしい考え方でした😌
各社に1冊、”良い退職マニュアル”が配備されてると、社員も経営者も安心できそうだなぁと思います。
退職マニュアルを誰が作るのか、責任の所在が難しいところですが、「勇気ある退職者」が自主的に作るほかありませんね!笑

本書の要約はInstagramにアップしています。
気になる方はこちらをクリックし、ご覧ください!
以降、面白かった一節を紹介します!


「面白い奴フォルダー」

僕は最初にニッポン放送と言うラジオ局で、放送作家の見習いとして仕事をスタートさせたのだが、そこで働く人から見れば、僕は小僧です。誰が何を話しても興味を持ってもらえない。どうやったら、この大人たちに興味を持ってもらえるのかと必死に考えた。その当時、東京でSMクラブが流行り始めて、大人たちがそんな話をすることが多くなったので、コンビニで売られていた風俗雑誌でSMクラブを調べて、目黒のエビデンスというお店に目をつけて予約した。MコースよりSコースの方が高いなど、すべてのことをメモした。翌日、いつも僕に興味を持ってくれない大人たちに恐る恐る話しかけると、皆、皆僕に興味を持ってくれた。
その日から、その大人たちは、僕のこと、面白い奴だと、「興味あるフォルダ」に入れてくれた。

本書より一部改変して抜粋

これは若手だけでなく、大人たちこそ忘れてはいけない心構えだと思います。
社会人歴が上がれば上がるほど、実績がつけばつくほど、会社での在籍年数が長くなれば長くなるほど、自分に振り向いてもらう努力をしなくなるのが人間です。どんな時でも、自分の持ち物を増やそうと努力し、「面白い奴フォルダ」(興味あるフォルダ)に入れてもらえるよう自分を輝かせていきたいですね!

おだっちの凄さ

鈴木おさむさんは『ワンピースフィルムZ』で、尾田栄一郎さんと一緒に仕事をしたそうです。
私たち大人は話の枕詞に「これが正解かはわからないんですけど」つけるように、聞き手の耳が優しくなるようわざと期待値を下げ、低姿勢のふりをしがちです。
尾田っちは自分の頭の中にあるストーリーをとても楽しそうに話すそうで、終いには「超面白くないですか?」と目を輝かせて言います。
ハードルを下げるような小細工をせずに、誰よりもワクワクすることが、リーダーとして求められると思いました🤓

価値観の変化を口にする

価値観が変化するのは当たり前ですが、日本人には自分の価値観の変化をはっきりと口に出すのはNGみたいな空気があると筆者は感じているそうです。

例えば30代は会社が1番、仕事が1番でやってきて、でも結婚して子供を授かり、大事なものが家族になったとしても「大事なものは、家族が1番、仕事が2番になりました」とは言いにくいんですよね。けれど、それを口にする方が楽になるし、そういう人こそ、正直でいいなと信頼してくれる人も、今の時代きっと多いはず。

本書より抜粋

これはぐう納得でした。久々に会ったときに、変わったことを嫌がるような人は友達ではない。人間変わるのです。
変わった事情も含めて聞いて、受け止めてあげることが友人として大切だなと思います。
そのためにも、自分自身が積極的に価値観の変化を成長と認めて、口にすることから始めたいですね!

余談:好きな人を暴露する先生

鈴木おさむさんが小学校5年生の時、石川先生というとても刺激的な先生が担任だったという。強面で怒らすと洒落にならない先生で、石川先生が担任になると必ずやらされることがあった。それは全員が1人ずつ立って、みんなの前で好きな人を発表すること。
今だったら、間違いなくパワハラで訴えられるが、この地獄の1時間を乗り切ると、クラス全体にかなりの連帯感が生まれるそうです。なんとなくイメージわきますよね。
1番言いたくないことを、みんなの前で言い合う試練を乗り越えると、チームに結束感が生まれる。
ここまで酷な事は現代ではできなくとも、しんどさをあえて作り出してチームビルディングするのはとても良い発想だと思いました!修羅場経験は必須なのだと思います🔥

以上、簡単な書評でした。
最後までお読みくださり、ありがとうございます!


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