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彼女は、きっと、あなたのそばにいた

「少女の壮絶な人生を綴った新聞記事」を描く、衝撃の人間ドラマ

パンフレット

今回記録する映画は【あんのこと】です。

《STORY》
21歳の主人公・杏は、幼い頃から母親に暴力を振るわれ、十代半ばから売春を強いられて、過酷な人生を送ってきた。ある日、覚醒剤使用容疑で取り調べを受けた彼女は、多々羅という変わった刑事と出会う。

大人を信用したことのない杏だが、なんの見返りも求めず就職を支援し、ありのままを受け入れてくれる多々羅に、次第に心を開いていく。

週刊誌記者の桐野は、「多々羅が薬物更生者の自助グループを私物化し、参加者の女性に関係を強いている」というリークを得て、慎重に取材を進めていた。ちょうどその頃、新型コロナウイルスが出現。杏がやっと手にした居場所や人とのつながりは、あっという間に失われてしまう。行く手を閉ざされ、孤立して苦しむ杏。そんなある朝、身を寄せていたシェルターの隣人から思いがけない頼みごとをされる──。

映画公式サイトより引用

2024年6月7日より公開スタートしたばかりだというのに、上映している劇場が少ない!!

しかしながら、映画レビューなどランキング上位にある作品だった。

かくいう私も、そのランキングをみて気になって、足を運んだ人間だ。

何事にも良し悪しはある。

ただ、私にとってランキングやクチコミは、なにげなしに「映画を観ようかな…」と思い立った時の判断材料のひとつとしている。

そして、私は【あんのこと】を観る選択した。

観た結果は・・・

息も、心も、震えた。


この作品は決して、明るく楽しい物語ではない。
ただ、ふと足を止め、空を見上げてしまうような…そんな不思議な引力を感じました。

そのため「観てほしい」とお勧めしたい気持ちが出る作品となった。
また観る前に注意が必要な作品ともなっている。STORYに書かれている言葉は人によってキーワードとなりトラウマを刺激してしまうだろう。

不思議な""引力""と""注意""したいこと

▶不思議な引力

少女の日常を静かに映す、まるでドキュメンタリーを見ているかのような感覚に陥る。
映画のキャッチにもなっていて、この記事のタイトルにも使用した「彼女は、きっと、あなたのそばにいた」を体感していた。

事実に基づいて製作されているんだから、ドキュメンタリー風になるのは当たり前では?

となる人もいるだろう。だが、とは言え、往々にして映画というエンタメに変換(脚色)される。

題材がハートフルな内容がでも、濃く鋭利にセンセーショナルな変換されるため、意外とドキュメンタリーだと感じたことが私はなかった。

ちかみに以前書いた、とある事件をモチーフにしたと思われる(明言されていない)映画では感じませんでした。

となると、
私が感じた引力の正体は、彼女・あんの息遣いを感じるドキュメンタリー感なのかもしれない。

しかし、ドキュメンタリー作品を苦手とする人は、観にくく感じると思う。

▶作品を観る前に注意したいこと

繰り返しになるが『この作品は、事実に基づいて製作されている』。

STORYに書かれている「暴力(虐待)」「売春」「違法薬物」の描写もあるし「自傷行為」の描写もある。

そのため、これらのキーワード胸が苦しくなったら避けたほうが良いだろう。
また、気持ち引きずられる人感情没入型の人も注意が必要です。

これまた繰り返しにはなりますが"この作品は決して、明るく楽しい物語ではない"からです。

世界を震撼させ、いまなお影響を残す新型コロナウィルスもキーワードになります。
いろんな考えや思い、記憶がある方にとっては息苦しく感じてしまうかもしれません。

以上

よくよく、自分のメンタル状態を見極めて検討していただければと思います。

(映画「あんのこと」30秒予告)

以下は蛇足なメモです


個人的に「すごい」と思ったこと

劇場冒頭のメッセージ
2020年に日本で起きた出来事を基に製作された映画であることを冒頭に提示。製作陣の覚悟を勝手ながらを感じた。

✔主演・河合優実さん=杏(あん)
実力派の製作陣(入江悠監督、佐藤二朗さん、稲垣吾郎さん…など)もさることながら、主演の河合優実さんの表現する杏が自然体すぎる!
エンドロールが流れる頃には杏にしか見えなくなってくる。

最後に

上映している劇場が少ないと冒頭に書きましたが、
書いている間に上映館が拡大してました。

#映画 #映画レビュー #映画感想文

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