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行きつけのお店が閉店!?その時デザイナーのあなたならどうする…?

デザイナー堀川です。
初のnoteに緊張しております…!
よろしくお願いします!

えっ…閉店!?

私の行きつけのお店とは、調剤薬局でした。
上の子どもが今年9歳になり、赤ちゃんの頃から通っていた小児科の横にあったのがその調剤薬局でした。

最近は子供も大きくなり、小さい頃ほど病院のお世話になることもなかったのですが、久しぶりに薬局に行き、顔見知りの薬剤師さんに処方箋を渡しながらふと横を見ると

当店は3月31日に閉店いたします。
45年間、本当にありがとうございました。

えっ・・・!!!???
あまりの衝撃にしばらく絶句してしまいました。
寝耳に水。青天の霹靂。
色んな感情が頭の中をぐるぐる回ります。

その薬局の薬剤師であり社長であるUさんに、悲しみを告げながらちょっぴり涙すると、Uさんも目をうるませていました。

そもそも、なぜ行きつけになったのか

最初はたまたま小児科の近くにあったからでした。
しかし何度も足を運ぶたびに、薬剤師の方々がとても優しいと感じるようになりました。

特に子供がまだ0歳~1歳ぐらいのころは病気も多く、まだ保育園のコミュニティもなく、孤独の日々。
小児科も患者さんが多いので、先生に長々と質問するのもはばかられて、でも長引く咳や熱に不安になった時、薬剤師の方が優しく話を聞いてくれたのでした。薬を飲まないとグチれば、その薬は苦いからアイスに混ぜてみるといいかもしれないとアドバイスをくださったり。
咳がよくならないと不安を打ち明ければ、心配ですよね~…と共感して下さったり。それだけで本当に心が救われたのです。

その頃は、違う病院(皮膚科や眼科)に行くたびに、その近くにある調剤薬局に行っていたのですがやはりここが一番しっくりくる。
「かかりつけ薬局」を作りましょう、とその薬局にも書いてある!
よそでもらった処方箋もここに持ってこよう!そう思い、かかりつけ薬局になりました。

ついに私にもかかりつけ薬局が!


45年という重み

私が通ったのは、たかだか9年弱ですが、その場所で45年も続けられたというのは、たくさんの患者さん、そして地域の皆さんに信頼されていたという証なはず…!
その歴史に幕を閉じるにはさぞいろんな思いがあるだろう。
何か、みなさんの思い出に残るものをプレゼントしたい…!
私はそう思いました。

プレゼントにベストなものは何だろう!?

思い出に残るプレゼント…
幸い私はデザイナー!デザイナーの能力を今、活かす時だ!!

「店舗の写真をメッセージと共にコラージュ」→保管に困るかも
「店舗の写真のTシャツ」→パンチありすぎかも
「店舗のロゴのミニバッグ」→品のいいご夫婦が使うだろうか
google先生とにらめっこしながら色々検索していると…

アクリルキーホルダー・同人グッズの作り方・印刷・作成ならアクリルグッズ研究所
https://www.yotsuba-insatsu.com/acrylic/item/acrylic-keyholder/

厚みのある透明なキーホルダー…
これだ!!
ロゴを使ってこのキーホルダーを作ろう!
お手持ちのカバンにつけたり、厚みがあるのでちょっと飾ってもかわいいはず。

時間がない!ロゴデータもない!

そうと決まればさっそく制作に取り掛からねば!
時はすでに3月18日金曜日。
ホームページには「6営業日出荷」と書かれています。
土日を抜かして31日までの日数を数えると‥9日しかない!!
最終日はお店も閉店でバタつくかもしれないし、できれば早めにご挨拶に行きたい。

ということは、なんとしても一旦今日、入稿しておきたい!

終業後、慌ててインターネットでロゴを検索してみるも、個人の調剤薬局なのでまったく画像が出てこない。
困った…
と思ってふと見ると、処方してもらった薬袋に薬局のロゴマークと薬局名が!!ありがたい!これをトレースだ!

ロゴマークをトレースし、フォントを打ち込むと
・UD新丸ゴ
・Futura
と完全に一致。ほぼ完全再現できました!

ちなみに著作権については以下を参考にしました。

私的利用の範囲内で楽しむ場合は、キャラクターや有名人のオリジナルグッズを作成しても、著作権の侵害には該当しません。私的利用とは、自分や家族など限られた範囲内で趣味として楽しむことを指します。

引用:https://ddsp.jp/chieinfo/column90.html


痛恨のミス!アウトライン化!

週が明けて22日。
印刷会社からメールが届きました。

【 データ不備内容 】
文字のアウトラインがかかっておりませんでした。

なんてこった!!
入稿時、使用フォントにアウトラインをかけるのは基本中の基本!
私は急ぐあまり、一部のフォントにアウトラインをかけ忘れていたのでした。

慌ててアウトラインをかけ、再入稿。
23日に見本画像が送られてきたので、印刷OKを出しました。
残り7日…。果たしていけるのだろうか!!

カレンダーとにらめっこの日々


ついに完成だ!

それから祈るように日々を過ごし、ついに30日、クロネコヤマトから、明日荷物が届きますとのお知らせが届きました。
お店に伺うのは前日がよかったけど、もう当日しかチャンスはない…。

そして31日、お昼ごろに無事キーホルダーが到着。
厚みもあって色も綺麗!素敵!
夕方、すでに購入しておいたお菓子と手紙とともに薬局に持っていきました。

手作りのキーホルダーを渡すと、私をよく担当してくださったMさんに「えっ・・すごーい!!」と喜んでいただくことができ、無事に感謝の気持ちを伝えることができました。
私もグッズを作りながら、淋しい気持ちが少し整理できたような気がします。

両面印刷にし、裏面には45年間ありがとうの文字をあしらってみました


それから

それから数週間が経ち、あの日、Uさんあんまり言葉数少なかったけど、オリジナルグッズまで作ってちょっと引かれたかな…。とほんのり思っていた私ですが、突然のピンポン。

ドアを開けると、なんとそこにはUさんと、同じく薬剤師だった奥様が立っているではありませんか!
「あんなに素晴らしいプレゼントをありがとうございます、一度ちゃんとお礼に行こうと思って」
と、わざわざ挨拶に来てくださったのでした。
私に、かかりつけ薬局の大切さを教えてくださったU調剤薬局と、Uご夫妻には感謝の気持ちでいっぱいです。

みなさんも、大事なお店が閉店になる時や、開店する時にはアクリルキーホルダー、作ってみてはいかがでしょうか?


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