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音楽の聴き方が変わったよなって話

音楽を聴くのは好きだけど、その聴き方がかなり変わったなと感じたのでメモ的にnoteへ。

自分が音楽を聴き始めたのはほとんど生まれた時からと言って過言ではないだろう。1980年生まれなので身の回りにはラジオ、テープレコーダー、テレビなど音楽に触れる機器は溢れていた。物心のつく前から無意識に家族が選んだ音楽を耳にして過ごしていたことは想像できる。

自分が音楽を選んで聴き始める頃はCDの全盛期だった中学生の頃お年玉でCDチェンジャー付きのミニコンポを買って、お小遣いでCDを買い、友達同士で貸し借りもした。
親の戸棚にも映画音楽や歌謡曲、クラシックなどCDやそれ以前のカセットテープなどが並んでいたり、エアチェックって昔はやっててと聞けばカセットを買って真似事でお気に入りのテープを作ったりした。

高校生大学生となると、有料無料問わずさまざまな音楽情報誌でトレンドを知ったり、好みのミュージシャンが特集されると大切に保管したりした。今でいう推しのミュージシャンが定まれば、周辺の開拓や過去を掘り下げたりと中古CDショップなどへ足を運び、さらにはアナログレコードへの関心も持つようになる。

CDショップもさまざまなスタイルがあり、最寄りのチェーン店のような店舗から渋谷のような大きな街にしかない大型店、原宿代官山のようなマニアックな小規模なセレクトショップ、関西に有名店があると聞くと駆けつけたり、音楽を求め様々なところに出かけた。

特に大学時代は、音楽を披露するバンド、DJなどの活動をする友人たちも多くいたので、ライブハウス、クラブ、野外イベントなどへも足を運ぶこともあった。

友人の家に遊びに行けば最近聴いてる曲を聴かせ合い、車で出かけたら次は誰の番と同乗者の選曲で音楽をかけ続ける。カフェに行けば見知らぬ曲がかかっていて、これいいですねなんて店員さんに教えてもらったり、会話のきっかけになったりもした。

徐々に音楽プレーヤーやスマートフォンで音楽を聴くようになり、一時期音源をハードディスクに溜めるなどしたこともあるが、容量が多くなることが避けられず挫折。世間も同じように感じたのだろう、ストリーミングやYouTubeなどが席巻し、常に膨大なライブラリが手の届くところにあるようになった。

今ではどうだろう。私の場合、昔の作りかけたプレイリストはスマートフォンのアカウントに紐ついていてたまに再生されると懐かしい気持ちになる。集めたCDやレコードは棚に仕舞い込んでしまいアクセスは難しい。
SoundCloudやBandcampで気になった音楽をお気に入りに登録するが、アーティストの背景や周辺情報についてはかつて音楽情報誌を漁っていた頃よりあっさりして、深掘りすることは減っている気がする。

これは自分の関心の移り変わりなのかメディアの変遷による影響なのか、例えば後者の場合、趣味の合う音楽ライターのような存在が希薄になり自分自身が彼らのようにアーティストの録音を一つづつ聞き選択しないといけない状況が自分の経験とのギャップがまだ埋まらないのかもしれない。

しかし面白いこともあって、今の気分や気になるキーワードでクラウド上の音楽サイトを検索するとそういった歌詞やタイトルの曲が出てくる。曲調や歌声が気に入ればその人の曲を集めてみたりする。こうしたことができるとどんどんパーソナルな存在になっていき、家族ですら自分がどんな音楽を好んで聴いているのかわからないし知るきっかけもないだろう。

音楽の聴き方はこれからもどんどん変わっていくだろうが、楽しみの一つとして関心を持ち続けることだろう。

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