序章：11本の未現像フィルム

このフィルムを私が撮影したのはいつ頃なのだろうか。記憶の紐を手繰ってもはっきりとは思い出せない。引っ越しの度に捨てるでもなく荷物の隅にあり続けたこれらのフィルムたち。撮影時の記録もなく発見される度に同じ袋にまとめられ混ざり合ったフィルムには、それらの中に閉じ込められた景色以外手掛かりは無い。

喉に刺さった小骨というほど気にならなかったからか、重苦しい記憶が邪魔するのか、おそらく15年近くそのままそっととってあったこれらのフィルムをいよいよ開けようと決めた。

現像とこれからの記事について

#Old11films というハッシュタグを作ってSNS等で紹介しようと考えたが、これも何かの機会だと感じたので、1本のフィルムにつき１記事をnoteに投稿してみる。執筆や製作についてはある程度経験しているつもりだが、編集作業や演出といった部分は自ら進んで行うことがなく、引け目を感じるところでもあった。このマガジンを通して意識していきたい。

目次

Film1 : 「まつりの痕。」（4/2現像済み、4/14公開）
Film2 : 「タイトル未定」
Film3 : 「タイトル未定」
Film4 : 「（非）日常の記録」（4/19現像済み）
Film5 : 「タイトル未定」
Film6 : 「ずっとここに居たんだね」（4/15現像済、11/22公開）