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ゲボマン

私はわりとプラス思考で負けず嫌い。

プラス思考という割には未熟なため、小さなことでウジウジしたり、虫のいどころが悪いと暴言をはいたりする。
散らかした自分が悪いのに探しても探しても出てこないペンがやっと出てきたらペンに怒りをぶつけることさえある小さな人間だ。

どこまで正確かわからないが、子供の頃のことを結構覚えている。
私は1人っ子だったのだが、子供の頃はほぼ1人で家で遊んでいることはなかった。
出来れば誰かと遊びたい。

活発な子、おとなしい子、色んな子に興味があった。できればクラス全員と1対1で遊んでみたいくらいだった。
(それは後に小学生になった時クラス名簿の上から興味のある子に電話をかけその子の家に遊びに行くという遊びをすることになる)

幼稚園のころバスに乗って通っていたのだが
隣の席に座っていた子が真っ赤なタイツを履いていて、とてもハイカラで斬新に感じた。
わー何この赤いタイツ!この子はなんという子なんだろう!

「あんたなまえなんていうの」(岐阜ではあんたと親しみを込めて呼んだりする)
「ミカ」
「ともだちになろっか!家どこー?」

と、こんな感じで言ったと思うが、よく見たらちょっとしたナンパだな。
(この子とは幼稚園から帰った後、親に内緒で2人で歩いてまた幼稚園に行ってみようとなり、結局日が暮れて迷子になり警察沙汰手前までになった事がある笑)

まあこんな風にナンパしてはその子と遊ぶような幼稚園ライフをエンジョイしていた。

ある日の朝、いつものようにバスに乗りこみ大好きな幼稚園へ向かった。

わりと車に酔うタイプだったQQ少女。
黄色いベンチシートの椅子に座りバスに揺られていると朝に何を食べたか気持ちが悪くなってきた。
そしてたまらず前のシートにマーライオンごとくキラキラをぶちまけたのだ。

車の中はパニック、幼稚園に到着したバスからみんなが降りて逃げていく。
自分の洋服にもキラキラがベロリ。
先生がQちゃん服着替えるから行こうと言ったかどうかはわからないが、バスを降りた。

そこからが、タダでは起き上がらないQQ少女。

服にキラキラをつけたままみんなを追いかけまわし
「ゲボマンだぞーーー」と笑いながらリアル鬼ごっこをはじめた。
みんなキャーと逃げ、ひと通り走り回り、着替えて教室に戻った頃はだれもキラキラの事に触れる人はなく(自分が覚えていないだけかもしれないが)QQ少女は傷を負う事なく日常に戻ったのだった。

恥ずかしさをバネに笑いに変えたかったのかそのメンタルに自分のことながら拍手を送りたい笑
(自分で自分を褒めたいと思いますby有森裕子)

これがプラス思考で負けず嫌いのQQ女の第1次成長期。

第20次成長期くらいの現在、さすがに今は飲み過ぎてキラキラだして追いかけ回す度胸はないが、大人になったQQ少女はプラスのプラスでマイナスになったりプラマイゼロになったりすることもあるが、だいたい最終的にはプラスになるよう考える、調子のいい負けず嫌い。



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