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BGMとともに振り返る CRISIS CORE -FINAL FANTASY VII- REUNION

こんにちは。

突然ですが、私のFF7遍歴を紹介します。

リマスター前の原作(CCFF7)は未プレイ。
FF7は数え切れないほど周回プレイ済み。
FF7AC視聴済み、FF7Rプレイ済み。
ユフィ編は、PS5を手に入れたばかりなので途中。

こんな感じです。

コンピレーション作品は割とやっていません。BCもDCも未プレイです。DCは兄がやっていたのを後ろで見てたかな…。ヴィンセントが主人公のやつね。BCはもうプレイできる媒体ないんじゃないか?内容気になるんだけどなぁ…。とまあそんな具合ですね。

ただCCFF7に関しては、いずれ必ずやりたいなぁとは思っておりました。いや本当に。PSPって特別手に入れにくいハードでもないし。かと言ってCCFF7やるためだけに買うのもなぁって感じではあったけど


そんな矢先にCCFF7Rの発表ですよ。

映像がとにかくキレイ!!キレイすぎてリメイクかと思ってました。
ムービー以外の部分を見ると動作とかでリマスターだと分かるんですけど、それでもキレイですよね。リマスターって、FF8とか10とかでやったくらいなので、今のリマスターはここまで進化してるんだなあと感動を覚えました。やっぱり映像に関してはさすがスクエニといった感じですね。

ということで、先日無事に全クリしたCCFF7Rを振り返っていこうと思います。
当然ながらFF7、CCFF7両作品のネタバレ厳重注意です。(厳重注意の使い方違う気がする)


"FF7のザックス"の思い出


と思いきやちょっとだけFF7の懐古厨します。

ザックスというキャラクターって、FF7の本編だけはなかなか読み解けない人物というか。私の中では結構難しい存在だった印象があります。

FF7にはオリジナル版、インターナショナル版の2種類があるのですが、オリジナル版…いわゆる何の手も加わっていない発売当初の正真正銘のFF7では、ザックスとは具体的にどういう男なのか?どんな風にクラウドと関わりがあったのか?という謎はほとんど文章のみでしか語られていませんでした。

一方、のちに発売されたインターナショナル版ではザックスに関するエピソードがいくつか追加されていて、それが割と大事なストーリーの補填になってくる内容なんです。

私、小学生~高校生の間はオリジナル版を何度も何度も周回していたもんですから、ザックスの存在ってそこまで深く考えたことがなかったんですよね。ていうかそもそもストーリーも今ほど理解していなかったです(普通何周もしていたらさすがに理解できるからな…)。チョコボの育成やマテリア収集など、どちらかと言うとやりこみ要素ばかりに夢中になっていましたね。今のプレイスタイルとは真逆だ。

そうして大人になった私は、FF7をPS4で久しぶりにプレイすることになります。だいたい今から4、5年くらい前だったかな。
PS4で出ているFF7は、インターナショナル版を更にリマスターし、倍速やらエンカウントなしやらといった便利な機能が追加された移植版。インターナショナル版は昔ちょこっと触ったくらいでちゃんとプレイするのは初めてでしたが、アルティマニアオメガというクッソ分厚い攻略本を読み倒していたので追加内容に関しては熟知していました。

下のは最近中古屋で見つけた増補改訂版。

学生時代ぶりのFF7との再会。色々な思い出や感情が蘇ってきて、再び没頭してしまいましたね。

何と言ってもバランスが最高に良いんですよ…FF7は。
ゲームが始まる瞬間からその凄まじい演出に改めて身が震え上がり、笑えるシーンも涙で画面が見えなくなるシーンもありながら、そんな中であちこちに散りばめられていた伏線を一気に回収してからの、怒涛の熱い展開の連続。
キャラクターたちは個性豊かで人間味があり、戦闘やマテリアシステムも昔ハマっただけにやっぱり面白い。どこを取っても魅力だらけ。ものすんごい作品だったんだなあ、と大人になってからより実感を得られた良い時間でした。

話を戻しますが、「ザックスの存在がどれだけ重要であったか」というところですね。
これねぇ………超絶重要でしたね。私ってばFF7のこと全然理解していなかったんだわ、と大いに猛省させていただきました。

まずインターナショナル版では、クラウドがティファと一緒にライフストリームの中で本当の記憶を取り戻した後に神羅屋敷へ赴くと、クラウドとザックスが"エサ"を与えられていた例の場所でとあるムービーを観ることができます。

思い出すだけで泣けてくる…

魔晄中毒で昏睡状態のクラウドをザックスが背負って神羅屋敷から逃げ出し、ミッドガルを目指す道中の様子を描いたシーン。きっと、オリジナル版をプレイしているなら「これが見たかったんよ!」ってなるやつ。というか、ザックスが関連しているならなるべく見たいよな。

このムービーを見ずとも、本編中で語られるザックスの人物像を理解することは不可能ではありません。ただ、クラウドがいっちばん最初に回想したシーンに最大級の伏線が張られていたので、終盤の答え合わせまでがめちゃめちゃ遠いのよね。それにザックス自身がその姿で何かしたり喋ったり…みたいなのもほとんど無いに等しいので、私はただ「エアリスの過去の人」「クラウドと仲良しだった元ソルジャーの人」ってくらいの認識でした。

それが、このムービーを観てからは「クラウドの親友であり、憧れであり、恩人だった」…そんなイメージがしっかり固まったというか、ザックスの人柄やクラウドとの関係性がスッと理解できたというか。改めてFF7本編の内容とリンクさせることができました。とにかくめちゃくちゃ良いヤツなんですよね。マジでこのインターナショナル版要素をやっていて良かったです。

まあ色々とごちゃごちゃ言うてますが、ザックスくんのことはこれからたっぷり知っていけますから、さっさと本題行きましょう。


BGMを聴きながらプレイバック


FF7を存分に懐古して既に満足気味ですが。
やっとCCFF7Rの感想を音楽とともに書いていこうと思います。
(ここから1万文字以上書くことになろうとは…)

最後までプレイした今分かったことなんですが、この作品は紛れもなく「ザックスという男の生涯の追体験」だったのです。当たり前っちゃ当たり前だし、結末を知っていたので予想できることではありますが、これに関してはマジで実際にプレイしてみないと絶対に分からないことだったと確信しています。

それはとても綺麗に輝いていて、夢と希望に満ち溢れていて、無駄だったことなんて決してひとつもなくて。

最期まで彼は彼であり続けていました。ゲームでこんな体験をしたのは初めてで、とにかく新鮮だったので、なんというかこの感情をうまく言葉にすることができないんですよ。語彙力が無いのはいつもなんだけどね!\ドッ/ワッハッハ

今作のBGMは、その一生を綺麗にきれ~~~いに、彩ってくれています。本当に、美しすぎるくらいに美しいんです。


本編が始まると、早速聴きなじみのあるBGMが。

■ ファーストミッション

(FFVII『オープニング~爆破ミッション』より)

ア~~~!!!超~~~カッコイ〜〜〜イ!!!
元祖FF7の最初にして至高の演出であった列車のシーン、その迫力を再現したアレンジBGM!!!これ最高すぎない!??!?

今作のコンポーザーは石元丈晴さんという方で、誠に恐縮ながら私は初めて知ったんですが、もうファンです。ファンになりました。どの楽曲も気持ちが昂る素晴らしさでした。なんだろうこの…紛れもなくFF7の派生作品であるのに、FF7とも他のFFともキッチリ違う作品として確立されている感。「ザックス」というキャラクター、そして「クライシスコア」というタイトルをしっかり背負っている楽曲が揃っています。めっちゃくちゃ良いです。

ちなみに今作では一部楽曲のアレンジありとなっており、現在、各種サブスクにて配信されているサントラはCCFF7当時のものになっております。実際クリア後に聴き比べながら「ちょっと雰囲気違う!」ってなっているところです。

そんでもってザックスの登場シーンよ!FF7本編のクラウド同様、華麗に列車の上へ着地(ここ同じなの最高にエモいよなぁ)。そして発したセリフは「いらっしゃいませー!」…って、かわいいなおい。やっぱザックスは愛嬌がウリみたいですね。
また、このゲーム開始時点でのザックスはまだソルジャー クラス2ndでした。本編ではクラウドが重ねていたように1stであったことが分かっているので、この作品を通してザックスがどのように成長していくのか、とっても楽しみになりましたね。


■ Theme of CRISIS CORE 『夢と誇り』

この曲もすごい好きでね、これね、えーとね…「K」っていうアニメがあるんですけど、その音楽に近い雰囲気をめっちゃ感じるんですよ。綺麗で繊細で哀愁があって、でも温かみもあって…ピアノやストリングスの高めの音色が印象的で、なんとなく近いんです。

そのKっていうアニメがまた、何が正義で何が悪なのかっていうのを考えさせられたり、そもそも「そんなのどうでもいいと思えるほどに大事なものがある」ということに気付かされたりと、も~とにかく素敵な作品なんですが、なんかこの感じクライシスコアにも通ずる部分あるな…?とこの曲を聴きながらふと考えていて。こう、曲から内容を思い出せるのってすんごい良いことだなって思いました。はい。ただそれだけの話でした。


■ 陽射す午後の彷徨

石元氏の楽曲で最も痺れたのはこれかも知れません。ストーリーを進めていくと増えていくミッション、いわゆるサブクエ的なものに突入すると流れるBGMです。他の場面でも流れたっけな…?でも印象強いのはミッションでしたね。

ザックスの陽気さや健気さを感じられる、明るく元気なナンバー。これから物語が面白くなっていきそう!という高揚感もあってノリノリで戦闘を楽しめる最高の1曲です。でもって、やっぱり同時にこの曲もどこか切なさを感じるんですよ。ちょっと曲名も見て下さいよ。「陽射す午後の彷徨」て。ちょいエモ感じませんか?これ。明るさの影にある今はまだ小さな闇の卵みたいなものがこの楽曲には潜んでますね。これこそ、ザックスのテーマでも良いんじゃないかなって思うくらいには大好き。

ミッション…序盤こそ頑張ってたけど、後半はストーリーが気になりすぎて結構すっ飛ばしちゃったな。頑張ってやっててもボリュームはかなり多いです。


■ Theme of CRISIS CORE 『リンゴの木の下で』

来ました、テーマオブクライシスコアシリーズ第2弾。
今作ではクライシスコアのテーマソングが「Theme of…」の表題でアレンジされ、様々なシーンで使い分けられています。ちなみにあえて記載しなかったのですが、本当はタイトル画面にて流れる『継承』というBGMが第1弾になるのでこちらは第3弾ということになりますね(やかましい)。

この『リンゴの木の下で』は、曲名の通りリンゴ大好きジェネシス君のテーマともいえる曲になっています。

ジェネシス…彼のことは結局、最後までよう分かりませんでした。GACKTです。じゃなくて…いや、じゃなくはないんだけど…GACKT。ポエマーです。好きなものはリンゴと「LOVELESS」。本編の最初、エアリスがミッドガルの都会を不安げな表情で歩く姿からカメラがだんだん引いてミッドガル全体を映すまでの途中にちょろっと登場する「LOVELESS」の看板…これこそが、CCFF7に大きく関わってくる物語となっているのです(本編でも実は終盤ら辺でシドが話題に出してくれたりします)。

ジェネシスは結局、どうしたかったのだろう。本当に掴めないキャラではありましたが、ちゃんとラストで納得できる内容になっていました。その「LOVELESS」という物語に自分をずっと当てはめて、周りを巻き込みながら自分の世界に没頭していたんですね。

最後はアンジール、ザックスと一緒に夢を叶えられたようでした。ジェネシスもずっと夢を抱きしめ続けていた…そう思い返してみたら、救いがあって良かったなと。


■ 暗躍のダークスーツ

(FFVII『タークスのテーマ』より)

ウワー!これこれ!やっぱりFF7といえばタークスよね。

今作のタークス、めちゃくちゃカッコよかったです。もちろん本編のよきライバル的な立ち位置も大好きだし、ACでのアホっぽいレノ&ルードもお気に入りでした。が、CCのタークスはまたなんというか…この楽曲名「暗躍のダークスーツ」がピッタリな渋さがありましたね。味方サイドだったから余計、お仕事仲間っていう意識があってそう感じたのかも。

何と言ってもシスネ。私は今作で初めてこのキャラクターを知りましたが、可愛いし強いし優しいしで一気に好きになってしまいました。

実際それほど出番は多くないのですが、仕事仲間として協力し合うシーンとか、ちょいちょいザックスを気にかけているようでザックスの方が気になっちゃってるような描写とか、メールを送ってきてくれたりとか…(滅多に来ないというのがまた良い)、エアリスとはまた違ったオトナな感じがすっごく好き。

FF7本編でザックスが言っていた「俺にはあてがいっぱいあるからな!」だったりエアリスが「女の子が好きなヤツだった」と言っていたりっていう下りの「女の子」の中には、きっとシスネがいたのかもしれないし、いなかったのかも分からないですね。

シスネだけでなくツォンやレノ、ルードのタークスメンバーには最後まで本当に本当に勇気付けられました。でもやっぱりシスネやな。もっとシスネのことをたくさん知りたかったし、本名も教えて欲しかった…。

FF7Rの続編に出てきたりしないかな~。ノムテツさんよろしくお願いします。


ではお次へ行く前に、まずはこのBGMを聴こう。

言わずと知れた、エアリスのテーマ。FF7原作ではもはや悲劇のテーマとも言える、悲しい場面で使用されたBGMです。が、なんと優しい気持ちになれる曲でしょう…。ライフストリームに還っちゃいそう。

せっかくなので本編もちょっと振り返りますか。
この曲が流れるのって、エアリスの髪留めに仕舞ってあったホーリーのマテリアが落ちる瞬間じゃないですか。あの、マテリアが落ちて響いた音が、エアリスのテーマの始まりの音と、絶妙にハマってるんだよね~~~~~。世界で一番、悲しくて切なくてキレイな音の調和だと思う。音のソノリティ。

その後、マテリアが湖に落ちてクラウドのチリチリカラカラが始まりますが、その辺りで最初はピアノだけだった音楽が一気に色づき、ストリングスの厚みで壮大になります。ぶわっとくるよね。こう、ぶわっとくる曲の作り方って本当にすごいよね。

私はもう何周もエアリスの最期を見届けていますが、初めてまともにやったときはボロボロに泣いてその後の戦闘もうまく戦えなかった記憶があります。
そう、この流れで戦闘があるんですよ。エアリスを殺害したのはセフィロス…かと思いきやセフィロスに擬態したジェノバだったわけなんですが(まあ実質セフィロスの意志ではある)、その"ジェノバLIFE"戦がBGM据え置きのまま始まるんです。「ここでその演出しちゃうんですかあなた…!」って感じ。ジェノバの名前がLIFEなのも、しんどい。
通常、戦闘ってイケイケな曲で盛り上げてテンションが上がるもんだと思っていたし、ボスや強敵ならなおさら緊迫感もあるはずだと思っていたので、完全に「戦闘シーン」の概念をここでブチ壊されましたよね。

独特な魅力をもつエアリス。
かわいくて天然っぽくて癒しキャラだけど、誰よりも一番自分や周りのことを分かっていて、何があってもブレない強い芯がある。お姉さんっぽいのに喋り方はちょっと抜けてそうだし、守って欲しいって言う割にグイグイ引っ張るし。とにかく特別な存在だと当時誰しもが感じたのではないでしょうか。もちろん古代種の生き残りであることも大きな理由なんだけど、それだけじゃないんだよね。彼女がもつ本来の純粋な心がプレイヤーを虜にしているんだと思うんです。

だから彼女がいきなり最期を遂げたとき、とにかく悲しくて辛くて。クラウドと同じようにチリチリ、カラカラしてしまいました。
が、同時に「なんて綺麗なんだろう」とも思ったんですね。ゲームの演出でここまでするのか…と、RPGというジャンルに改めて惹かれた瞬間でもありました。

ちなみにチリチリカラカラってこれね。


そんなエアリスがもっと若かった頃。
クライシスコアにてアレンジされたエアリスのテーマがこちらです。

■ スラムに咲く花

(FFVII『エアリスのテーマ』より)

原作の雰囲気を残しつつ、悲しさよりも優しさがより強くなったような温かい楽曲になっています。はぁ………母さん………。


ちょっとまた話が変わってしまうのですが、私の大好きな作曲家の一人である下村陽子さんと、これまた私がドハマリしたゲーム「UNDERTALE」の作者Toby Fox氏の対談での、下村女史の以下の言葉がとても印象的だったんです。

私はアレンジをすることを”キレイにお化粧をする””素敵なお洋服を着せる”と表現しています。

原曲があると、オリジナル版に勝つことはどう足掻いても難しいので、勝負をしてはいけないと私は思っているんです。時を経て変化していく人間と同じで、20数年前にあった美しさを完全に復元するのは無理なので、昔の美しい思い出は壊さずにそのままにしてあげて、今の魅力を引き出しつつ”お化粧”をしてあげることが音楽をリメイクすることだと考えているんです。

"LIVE A LIVE スペシャルインタビュー"より

なんて素敵で可愛らしい表現なんだ…!と、目を奪われました。そんでもってめちゃくちゃ分かりやすいし、仰っていることがごもっともすぎる。「そう!そうなんですよ!」と頷きまくって首取れるかと思いました。そうなんですよとか偉そうに言うても、私は編曲なんてしたことないのでアレなんですけど…。

ただ目線は少し違うかもしれませんが、遥か昔にバンドをやっていたころ、好きなバンドのカバーをよくやっていまして。
その"カバー"というのは"コピー"とは違くて、原曲を大事に大切にリスペクトしながら自分たちの好きなようにアレンジする、みたいな感じだったんです。結果ライブではとっても好評で、たくさんの人たちに褒めてもらえて。

女史の言葉を見て、久しぶりにそんなことがあったなぁと思い出しました。こういう経験もあったお陰でスッと理解できたのかな?とか思ったり思わなかったりしてみたり。まあ全然関係ないのかもしれないけれど。とりあえず過去の自分ナイス!って感じですね。


そして、その「綺麗なお化粧」を施されているのがまさに今回の「スラムに咲く花」という楽曲なんです。

これもまた先ほどの例とは状況が異なってまして、CCFF7ってFF7本編より何年も前の、過去の物語じゃないですか。過去を彩るって、響きは素敵だけどすごく難しいことだと思うんですよね。原曲を綺麗に着飾ってあげるだけでなく、むしろ過去に遡って作り変えなければいけない。

そんな偉業を、この楽曲は成し遂げていると思うのです。
ひとりの少女が大人になる前の、不安や希望、そして新しい出会いと夢。若さならではのたくさんのキラキラした感情が、この楽曲にすべて表れているなぁ…としみじみ感じます。


余談ですが、FF7本編には「教会に咲く花」という楽曲も存在します。

こちらもエアリスのテーマがより優しくアレンジされているもの。このイントロを聴くと、心がホッとあたたまる気持ちになります。「エアリスのテーマ」にはイントロがなくいきなり曲が始まる形になっていますが、それは突然の別れや衝撃を感じさせるためだと私は思っているんですね。対して「教会に咲く花」やCCの「スラムに咲く花」はイントロが入ることによって柔らかさが増しているなぁと、聴きながら感じています。

どちらにしても、エアリスというキャラクターを引き立てている素晴らしい楽曲なんですわ。音楽って本当にすごい。キャラクターを音楽で表すって、本当に本当にすごいなと心から思います。(すごいしか言ってない…)


■ Theme of CRISIS CORE 『計画の真実』

セフィロス×アンジール×ジェネシスの3人がふざけ合いながらも本気のバトルに発展していく"思い出"を描いた有名なシーン。これは未プレイの私でも見たことがあるくらい有名な場面です。

このシーンを思い出すのが、他でもないセフィロスであるのがまたクライシスコアの良いところなんですよね。セフィロス、本当に良い人だったんですよ。ある意味、ザックスよりもクラウドよりも「CCで知れてよかった!」なキャラクターだったかもしれません。

とにかく「強く、優しく、たくましい」そんな人物でした。本編の回想シーンでも彼の元々の人柄は語られていたのですが、その比じゃありませんでした。英雄である以前に、ザックスと同じ神羅の人間であり、至ってまともなソルジャーだったセフィロス。そんな彼と2人で協力して進めていく場面も多くて、面白かったけどちょいとビビり気味でした。

またCCでも本編でも特に重要になってくる話ですが、ソルジャーって本当に複雑で、モンスターと表裏一体みたいな存在なんですよね。CCでそれが具体的に表現されていますが、なんというか…セフィロスは正真正銘の「人間」だったんだな、と改めて知れました。アンジールもジェネシスも、片翼が生え「モンスターになってしまった」という自覚から行動が異常化したのに対して、3人の中ではセフィロスだけが最後まで自我を保ち、友の身を案じながらもソルジャーとしての責務を貫徹。本当にカッコよくて、まさに憧れの英雄像そのものでした。

それが結局、彼も同じ道を辿ってしまうことになるなんてなぁ…。


■ Why <CCFFVII Mix>

こちらは、絢香さんの歌う主題歌のインストアレンジVer.ですね。
ザックスがアンジールの運命を受け止めきれず、エアリスの元で泣いているシーンが目に浮かびます。そっと後ろから抱きしめるエアリスも印象的。

そう…ザックスが、涙を流すんですよ。
それはこの作品のキャッチコピーにもなっています。「男たちは己の悲運より、友のために涙を流した」。己の悲運、ねぇ…。(遠い目)

この曲はザックスとアンジール、2人のテーマソングみたいだなと感じます。

ザックスの先輩であり親友でもあった彼が背負っている剣は、FF7本編ではクラウドが使用していた、あのバスターソード
わたくし、初見プレイではありますがちょいちょい耳にしたことのある情報もあって、"バスターソードの本来の持ち主が彼である"ということもそのうちの一つでした。

CCでは、それを買い与えてくれたアンジールの父親が返済のために無理をして亡くなったというエピソードが。しかもそのことをザックスに教えてくれたアンジールの母親も自殺に追い込まれる始末。そんな背景があったとは…クラウド、本当に色んな人間の尊い命を背負っているんだなぁ…と改めて実感しました。

CCをやっているとね、こんな風に要所要所でFF7本編に思いを馳せて胸が熱くなってしまうことが非常に多いのよ。
アンジールが「夢を持て」って散々言うじゃないですか。ザックスがこの言葉を忘れなかったからこそ絶対にクラウドの今があるし、CCで後々出てくる若かりしクラウドとザックスの会話のすべてがまたFF7に繋がっているってのもすごく分かるんです。これは本編をしっかり覚えていなければきっと薄まっていた感情だったかもしれないので、これまでFF7を愛し続けていて良かったなぁと、その度に思います。
今回のことも、FF7本編で分かるのは"クラウドがザックスから受け継いだ”ということだけだったので、こう、ちょっと細かいけど気になるな~っていう部分を掘り下げてくれるのも前日譚のいいところですよね。

それにしても、決して弱さを見せずに自らの「誇り」を貫いたアンジールは本当にカッコよかった。


■ 陽の光を閉ざされた街

先ほどの楽曲とは打って変わって明るい雰囲気のリズミカルなこちらの曲は、ミッドガルのスラムで流れるBGMとなっております。

どうしてもFF7本編のイメージが強い私からすると、スラムといえばもっと暗くて怪しい雰囲気なのかと思っていたんですが、これも陽気なザックスが主人公であるが故なのか、はたまた本編の7年前ってことでまだ活気がある方だからなのか…細かいことはよう分かりませんが、とにかくこの楽曲にはスラムらしからぬ元気の良さがありますよね。いや、スラムだからこそなんだろうか…?確かに本編ほど憂鬱そうにしている住民は多くなかった気がするし…(そもそもNPCの数自体が少ないけど)。

あとはこの曲、最初の方に挙げた「陽射す午後の彷徨」と何か近いものを感じるなぁと思うんです。あちらが午後ならこちらは放課後、みたいな。兄弟のようで正反対のような。実際、「陽射す~」は基本明るい空の下ですが、「陽の光~」は曲名の通り薄暗いスラムで聴く音楽なので、意識して聴き比べてみると結構面白いです。
というか、普通にどっちの曲もめっちゃカッコいいんよ。やっぱりザックスの人となりが楽曲に表れてるんじゃないかなぁ、と私は感じました。


■閉ざされた村

(FFVII 『不安な心』より)

あら~またしても閉ざされております。
まあFF7って、割と暗いゲームですからね。ミッドガルだと特にだし、CCFF7になると特にからの更にだし。

こちらはなんとニブルヘイムで流れる楽曲。そうです…とうとうニブルヘイムまで来てしまったのです。

流石にFF7本編をやらずにCCFF7をやった人がいるとは思えないのでアレですが(とか言ってる私が初めてプレイした龍が如くシリーズは0!w)、ニブルヘイムは本編でも非常に重要な場面で多数登場している村でして、CCでこの村に行くということはつまり、ザックスの物語の終わり。そういう解釈をしてしまうわけなんです。終わりっ!(CV:森田成一)

ニブルヘイムへ行く前からその予兆は始まっていました。
急にソルジャー仲間兼メル友であるカンセルに「あの子に会っとけよ」とエアリスの元へ行く後押しをされたり、ゲーム自体にも「この先進むと後戻りできないよ!」と脅されたり、完全なるフラグを立たされまくってすごく怖かったのを覚えています。
なので、万が一FF7本編を知らずにプレイしていた人がいたら、私たちのようなビクビク感はきっと無かったのだろうなと。そして、それはそれで楽しそうだなと思ったのでした。

ニブルヘイムでの一連の流れは本編でもしっかり回想していましたが、それゆえに敢えてなのか、CCFF7では意外にも飛ばし飛ばしで進みましたね。道中の車内でザックスがスクワットしながら喋りまくってセフィロスに「落ち着け」って言われたりしてたところとか、無かったもんね。


そいで、まだCCFF7においてのクラウドについて触れていなかったことに気が付きました。

クラウドは想像していた以上に若さが伺えて、"ちょっと根暗なタイプだけど打ち解けると明るいヤツだと分かる"みたいなそんな印象がありました。本編の7年も前ですから若いのは当然として、性格はかなりイメージ通りで嬉しかったです。一般兵であることを恥じてティファに会おうとしなかったときの姿も可愛かったし、「さっきまで近くで話していたのに離れた瞬間直接言えないことをメールしてくる」なんていう陰キャっぷりも垣間見えました。

ザックスと、憧れであったセフィロス。この2人とともにニブルヘイムへと訪れたのは、避けようのない運命だったのでしょうか。
ついに暴走したセフィロスに村を燃やされ、敵を討つために魔晄炉で単身セフィロスに挑み、のちに重症を負ったザックスとともに宝条に捕まってしまいます。ここは本編と同じ流れですね。CCではなんかジェネシスとかいうGacktも現れましたが


■ 隠遁の夜

4年もの間、神羅屋敷で魔晄漬けにされ続けたクラウドとザックス。
ついに意識を取り戻し逃亡を決心したザックスは、昏睡状態のクラウドを担いでニブルヘイムを後にする。

ミッドガルを離れる直前、ザックスはエアリスから「23個のささやかな希望」が書かれた紙を受け取っていた。ふとその紙に気づき、読み始めるザックス。
そこに書いてあったのは、「もっと一緒にいたいです」
ただそれだけだった。

ザックスは「なぁクラウド。俺、ミッドガルに行かなくちゃ」と呟き、応答のないクラウドを再び担ぐと、ふたりの長い長い逃亡劇が幕を開けた。

……ちょっとそれっぽくまとめてみましたが、私このシーンが本当に本当に大好きでして、もうね、エアリスの「もっと一緒にいたいです」でグッと来すぎて、どうにかなっちゃいそうでした。
本当はこの言葉の前に「ザックスは覚えられないだろうからひとつにまとめます」みたいなのもあるんですよ。それも良いよね。はぁ、エアリス、好きだ…。

そんなことがありながら、神羅の兵や兵器に追われまくる中で流れるのがこの楽曲「隠遁の夜」です。前置きながっ!

この楽曲の好きなところは、「物語の終わりに近づいてきている感」「逃亡の焦燥感」そして何より、「久々のザックスっぽい曲や!感」。これなんですよ。
不安だし焦るし終わっちゃうの嫌や!でもこの男はまだ私をワクワクさせてくれるんや!みたいな、そういう複雑な感情の中に生まれるまぶしさがあって、とっても好きです。

そして、「物語の終わりに近づいてきている感」。これを感じ取ることができる楽曲がこの後もうひとつあります。


■ 月明の彷徨

(『LAST ORDER FFVII』より)

これも本当に良いのですよ……………。曲の入りを聴いた瞬間、「あぁ…終わるんだな」、と。そう感じざるを得ません。
何を隠そうこのBGMは、ラストダンジョンであるバノーラ村の跡地に着いた際、そしてエンディングではタークスの面々がだだっ広い荒野をヘリで飛び回りながら懸命にザックスを捜索しているシーンで流れるのですから…。

荒野を表現したような、寂しいのに力強いようなギターの音が、非常に印象深いです。これほど「聴きたくないけど聴きたい」というわけのわからない感情が芽生える楽曲ってのも、それほど多くないでしょう。でも終わりが辛いと感じられるゲームは本当に良いものですね。サントラだと1曲がかなり短めなので【30分耐久】とかで聴きたい。それくらいお気に入りですね。

ちなみに『LAST ORDER FFVII』はアニメ作品みたいです。実のところ私は未視聴なのですが(確か限定モノだったような…)、この楽曲もまたクライシスコアの世界観にすごくマッチしているなぁと感じました。


■ 自由の代償

ザックスの最後の敵。それは、巨大なモンスターでも星の危機でもなく、アンジールでも、ジェネシスでもない。ただの神羅兵でした。

神羅の優秀なソルジャーだったザックス。
どんな任務にも怖気付かず、常に笑顔で周囲を明るくさせ続けたザックス。
そんな彼が…実験サンプルに使われようとも意識を保ち続けた彼が、ただの神羅兵の銃撃により殺されてしまう。そんなのおかしくないですか?
このシーンを思い出しただけで、涙が溢れそうになります。

FF7本編をプレイしていたときからそれは感じていました。ソルジャー クラス1stの屈強な男が神羅兵にあっさりやられてしまうなんて…きっと想像以上に弱っていたんだろう…。でも、それでもなぜ?と。
クラウドを守りながら、視線の先にはミッドガルがもうあったんですよ。辛すぎる。

それがクライシスコアではなんと大量の神羅兵に待ち構えられることになっています。

※ 記事の最初に載せたトレーラーの冒頭より抜粋。

多スギィ!!!!!
流石にびっくりだよ。こりゃ勝てねえよ。

それでも守るべきクラウドのために、エアリスに会うために。彼が敵に向かいながら放ったセリフは、「いらっしゃいませーー!!」でした。物語の一番最初にも言ってましたね。「ああ、ザックスはザックスのままだな」と思わせてくれた、最高にシンプルでザックスらしいセリフ。プレイヤーであるこちらも「うおおおお負けるもんかああああああ!!!」とテンションが上がりました。多分もう結末が分かっているプレイヤーがほとんどだから、少しでも前向きに戦えるようにとスクエニが計らってくれたんでしょう。多分。

そのテンションのまま余りにも多すぎる雑魚集団を蹴散らしていくザックス。しかし、敵は上空からも砲弾をブッ込んできます。
だから死ぬってそれは。

HPがギリギリになっては回復して、雑魚を一掃して、砲弾に吹っ飛ばされて、また回復して…。これを何度も何度も、何度も何度も行います。するとなんだかだんだん麻痺してきて、「あれ?これってもしかして…終わらない?」と察しがついていきます。
どれだけ倒しても、敵がいなくならないんです。


そうしているうちに、常時画面左上に出ていたD.M.Wのスロットがいよいよバグり始めました。
いよいよと言っても、バグる想定なんて元々あるわけがありません。「え?どうした?なに?え???ん!??!」って感じです。

そういえば今更ですが、D.M.Wの話をしていなかったですね。

D.M.Wは"Digital Mind Wave"の略で、ザックスの身の回りの人物がスロットとなり数字とともに延々と回転し続けます。戦闘中に。

これ最初知ったとき面白くて笑っちゃったんですけど、なんかザックスは一生懸命戦ってるのにその左上でカジノみたいなことになっとるwって感じがシュールで面白いんですよ。面白いですよね。(圧)
でも戦闘システムとしてはサクサクプレイに大きく貢献してくれていて楽しかったし、事あるごとに各キャラクターとの思い出(?)が描かれたムービーが見られたりして、なんだか戦闘中もストーリーを忘れさせないような演出なのがすごく好きでした。

事実、このシステムの最大の特徴。それがまさに「キャラクターとの記憶」なんですね。
アンジールやセフィロス、クラウド、タークスのツォンとシスネ。そして、エアリス。D.M.Wは、ザックスと特に親交の深かった人物との記憶でもあるんです。

だからこそ、話を戻しますが「D.M.Wがバグる」のが辛くて辛くて。つまりは「ザックスの記憶がバグる」=「死が近づいている」という演出なわけで、どんどん抵抗できなくなってくるんですよ。最後まで残り続けたのがエアリスの記憶だったってのがまた…ウッ(涙)

あとこれ繰り返し聴きまくっているときに気付いたのですが、この曲、途中で「ザザザ…」みたいな映像が途切れそうな感じに聴こえる音が入ってるんですよ。ウッ…(号泣)


そのうちにD.M.WもBGMもすべて途絶え、視界は白黒になり、ついにザックスは剣すら正しく振りかざすことができない状態に。

プレイヤー側としては「まだまだ戦えるんや!ザックスがんばれ!(涙)」という気持ちで何度も何度も攻撃の□ボタンを連打している状況なのに、対するザックスのその姿からは、ただただ「絶望」という言葉しか出てこない。

この矛盾によって、もう何をしても彼は助からないのだということ、これは避けようのない運命なのだということを、痛感させられます。

分かっていた結末なのに、この時点で信じられないくらいボロボロに泣きました。
あまりにも辛すぎる。

またエアリスも遠くにいながら彼の死期を感じたのか、不穏な表情を見せるシーンが。
彼女は本編の回想で養母エルミナの夫の戦死を感じ取る描写があったので、恐らく今回もザックスの声がエアリスのもとへ届いたのかもしれません。ウウッッッ!!!!!(死亡)


■ Why

絢香さんの歌う主題歌。BGMというか主題歌なんですが、この曲に関しては触れない理由がないので触れます。

死闘の末、最期はクラウドにバスターソードを託し、「俺の誇りや夢、全部やる」と告げ、その生涯に幕を閉じたザックス。
本編同様、辺りは突然の大雨に。
あれほど意識を失っていたクラウドは、彼の死とその言葉を受け入れ、すぐそこまで迫っていた、2人で向かうはずだったミッドガルへ…。あぁ〜ダメだこりゃ。やっぱ辛えわ。

クラウドがザックスの死を受け入れ、大声で叫んだ直後に「Why」が流れ始めます。イントロはなく突然歌い始めるつくりになっていますが、実際はシンプルなフェードインが入っています。クラウドの叫び声に被っているので若干分かりづらく、絢香さんの歌が突然始まっているように聞こえる感じですね。めちゃくちゃに良すぎる入り。
しかもムービーはクラウド目線の、逃亡中ずっと一緒だったザックスの姿。この一瞬で記憶が蘇る演出が、曲とのタイミングも相まって最高に心にくるものがありました。

タイミングといえば、ザックスの語りがサビに合わせて入ったりするのがまた粋なのよ…。

「なんだか、気持ちいいな」
「俺、英雄になれたかな?」

ザックスが手を伸ばした先にはきっと、アンジールがいたのかなと思います。ただただ辛くて苦しかったあの戦いを経た先にこんな演出が待っているなんて。悲しい涙が、ちょっと幸せな涙に変わったような気がしました。変わらず号泣は号泣だったけど。


ザックスって、どうして幸せになれないのだろう。なぜ、生きてミッドガルへ帰れなかったのだろう。ただ前向きにひたむきに、「英雄になりたい」という一心でソルジャー1stを目指していただけなのに。
ただ、エアリスにもう一度会いに行きたかっただけなのに…。

この曲を聴くたびにそんな思いで胸がいっぱいになってしまいます。

でも、こうして改めてエンディングを思い返すと、アンジールに迎えられて、笑顔で天に昇っていけたのは良かったなと思えますね。

"神羅カンパニー"という運命を狂わせ続ける存在に疑問を抱きながらも、信頼していた周囲の男たちがそれによって次々と崩れ落ちていくのを目の当たりにしても、ただただ信じるものを信じて戦い続けたザックス。
間違いなく英雄ですよ。


■ 受け継がれる想い

あ~終わっちゃった…。
振り返って文字を書いていただけなのに、まるで2周目を終えたかのような喪失感と満足感が、じわじわやってきています。音楽の力ってすごいですね。

これはエンドロールで使用された楽曲です。しかしエンドロールには「Why」のラスサビで突入するので(これも最高やねん)、正確にはエンドロール2曲目ですね。

「FFVIIのテーマ」のアレンジから始まり、CCFF7で流れた楽曲のアレンジも入りつつ、本編の戦闘曲や神羅カンパニー、エアリスのテーマにもなったりと、両作品の楽曲が交錯していくように流れる壮大なメドレーになっています。

これが、まるでクラウドのFF7本編での物語そのものになっているような気がしてほんっとに好きなんですよ。

本編スタート時はザックスという親友の名も、自分自身の在り方さえも忘れ、ジェノバ細胞、そしてセフィロスによって"操り人形"とされていたクラウド。それでも彼の心の内にはザックスとのかけがえのない大切な記憶がしっかりと宿っていて、それが時折姿を見せてくるような感覚といいますか…。オリジナルのFF7とはまた違った、クライシスコアを経たクラウドの新たな"FF7"を見せてくれているような。うまく言葉にできませんが、そんな楽曲に感じました。

またそういうつくりだからなのか、実際にFF7本編の楽曲の方が多めに組み込まれているのもわかります。ザックスの「夢と誇り」が、クラウドの旅路を応援してくれているんじゃないかなと。「うまくやってるみたいだな!」ってヒョコっと顔出してくる感じ(笑)。


尚、エンドロールが終わった後はエピローグとしてFF7本編の冒頭が始まります。クラウドの新たな物語の幕開けですね。
既にFF7Rが出ているのもあって、リメイクとほぼ同じムービーでした。エアリスもだいぶ大人びた表情に。このとき、やっぱりエアリスはザックスのことを考えていたのかなぁ。

そして、最後はこのセリフ。

「俺はクラウド…
…ソルジャー クラス1st」

…フゥ〜〜〜〜〜↑↑↑!!!!!(拍手の絵文字)(クラッカーの絵文字)(パーティフェイスの絵文字)


おわりに

ウオーーーッ!!!
こんなに長くなってしまうとは思いませんでした。でもCCFF7Rをたくさん振り返ることができて楽しかったです。

そして今回振り返った楽曲を並べたプレイリストを作りました。
自分用ですが、公開設定にしているので貼っつけておきます。

(なんでここまでずっとSpotifyだったのにプレイリストはAppleなの?というツッコミは受け付けません)

いや本当に、このサントラの魅力は本当に凄まじいです。リユニオン版のCDも単独販売してくれたらもちろん買いますよ。買わせてください。お願いします!何でもしますから!

改めてアルバムの全体を振り返ってみると、かなりアコギを使用した楽曲が多いんですよね。そして私が今回取り上げた楽曲のほとんどがアコギ使用曲でしたっていう感じでやっておりますけどもね。
書ききれませんでしたが、戦闘曲は戦闘曲でまたクッソ激熱なんですよ。海外のハードロックバンドのインストと言われても違和感のないような迫力ある音楽ばかりで、他のシーンとのメリハリのつき具合が半端ない。「闘う者達」や「片翼の天使」も最高に痺れるアレンジがされているので、CCFF7未プレイの方にも一度は聴いてみて欲しいです。

ちなみに私は普段からこんな感じでハマったゲームのプレイリストを作ってるんですが、こーれめっちゃオススメです。お気に入りのシーンを思い出したかったり、手っ取り早く作品の思い出に触れたいときなどに聴きやすいんです。全部だと結構長いけど、1時間程度ならドライブにもちょうど良いしね。
あとは私、単純に「曲の途中で飛ばす行為」が苦手なだけなのかもしれない。ポリシー的なものなのか分からないですけど、なんか曲が途切れちゃうのが嫌なんですよね。曲を聴きながらゲームの映像を脳内再生したり色々考え事したりするので、無の時間を作らずじっくり聴いていたい感じですね。うちの旦那はガンガン次の曲に飛ばしまくるタイプなんですけどね。(知らんがな)


めちゃくちゃ余談挟みましたが、ところでCCFF7…というかザックスの存在自体、昔から「後付け設定が多すぎる」だの「色々無理がある」みたいに言われていることがあるようなんですよね。

私はそういったことは1ミリも感じませんでした。というか、むしろそんなことを考えてまで前日譚やる必要あるの?という感想しかない。後付けだろうが何だろうがこれが正真正銘、公式で描かれたザックスたちの物語なんですから。

私が一番嬉しかったのは、やはりエアリスとザックスの関係が見られたことですね。
出会い方から「デート1回」に、花売りのことまで。すべてがFF7本編に繋がっているんです。

お互いがお互いをどれほど意識していたか、それを知ったうえで改めて本編のことを考えると、オープニングのエアリスの心情も察することができるし、クラウドとの出会い方にもより一層運命的なものを感じることができる。
FF7をもっと好きなったし、ザックスやエアリス、クラウドのことももっと大好きになりました。今この状態でFF7やったらめちゃくちゃ楽しめると思います。やりたい…時間をくれ…。

あ。ていうか、今ちょうどFF7Rのユフィ編をプレイしている最中だったんでした。リメイクではCCの内容が結構追加されていたなと思っていたので、リメイクを改めて最初からやるのもいいかもですね。しかもザックス生きてる描写ありましたよね?気になる。もっかいやろう。


とにかく私は、クライシスコアを通して"ザックスという最高にカッコいい男の人生"をこの目で見届けることができて、幸せです。

他にも語りたい内容は山ほどありますが、概ね書きたいことは書けたのでよしとします。ここまで読んでいただいた方はすごいです。英雄です。

そしてザックス、FF7の世界を作ってくれて、本当にありがとう。


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