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詩・エッセイ

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空(くう)のnote記事の中の『詩』『エッセイ』だけを集めたマガジンを作ってみました。 お楽しみください。
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2022年1月の記事一覧

[詩] 春夏秋冬 第29幕

『春』春  麗かな日 三々九度の盃で  君と夫婦となり  新しい生活が始まった 2年目の春 まじか 嬉しい知らせが 舞い込んだ 君のお腹の中で 元気よく  泳ぎ回っては 逆さになっていた 息子も 元気に生まれる 大役果たした 君の横顔 穏やかで 窓から 光が降り注ぐ なんたる 奇跡! 心から ささやかな 幸せを  噛み締める 『夏』5年目の夏 真っ盛り いのちの危機を 乗り越えた  娘も 元気に生まれてきた 娘の顔は 息子と 瓜二つ まさし

[詩] 伏見稲荷の黒猫様 第45幕

伏見稲荷の 千本鳥居の前で 一匹の 黒猫が こっちを見てる まるで  おいでやす こっちどす ついてきとぉくれやす と言われているようだ 僕達は 黒猫様のあとに ついていく 黒猫様は 時々 立ち止まっては 振り返り 立ち止まっては 振り返って ついて来てるか 確認してる あれあれ お稲荷さんの 御眷属様は 狐様のはず ひょっとして この黒猫様は 狐様の 変わり身の術? などと 考え 千本鳥居を 次々と 潜っていく しばらく 黒猫様と 一緒に 歩いていたが

[詩] デンデンムシ 第43幕

朝露かかる 葉っぱの上に 君を 発見 君の名前は 電電虫 ゆっくり ゆっくり 歩いてる もしかして 君は 『ワンピース』に 出演してた? 仲間と 通信 トゥルルルル・・・ 君の名前は 電伝虫 良かった 良かった 君は 日本で 生まれて  もしも フランスに 生まれていたなら 今頃は 料理の材料に されていたかも? 料理の名前は エスカルゴ デンデンムシ   名前の 由来は 出出虫 正式名称は 蝸牛 ♪♪  デンデンムシ 虫 カタツムリ ・・・ ♪♪

[詩] 霜柱  第42幕

北風 ぴゅうぴゅう 吹きすさぶ 寒い冬の日 まだ お日様 お目めを 醒す前 頭に 茶色の 土の帽子を 被った 氷の柱たち よっこらせと 掛け声かけ合い 足を 踏ん張り 手を 振り上げて 重い 土を 持ち上げていく 上がった 上がった 頭の はるか 上まで 土を 持ち上げていく どうだい 僕は 力持ちだろう えへん と 自信満々 自分を 誇る 霜柱は 垂直に 土を 持ち上げる けれども 石は 上げられない あ〜あ もう少しで 上がりそうなんだけど ま

[詩] 『ホ・オポノポノ』 第39幕

『ホ・オポノポノ』 ハワイに伝わる   ウニヒピリを癒す 魔法の 言霊 『ありがとう』 『ごめんなさい』 『許してください』 『愛しています』 たった 4つのことばを  口ずさむだけ 悲しみに暮れ  もがき苦しみ 絶望の淵にある あなたの心に 希望の光が 照らされる あなたの心は いつの間にか 鎮まっていく 少しづつ 明るくなっていく だんだん 幸せを感じていく 『ホ・オポノポノ』 あなたの心に 奇跡をもたらす 愛の言霊 いつも空

[詩] ななつぼし 第37幕

列車は 静かに ホームを離れる 列車の名前は 寝台特急 ” 北斗星” ふと 窓の外を 見上げれば そこは 燦々と輝く 満点の 星空 ひときわ 美しく煌めく 星の名前は ” 北極星” 夜空に 凛と たたずんでいる ” 北極星” の 周りを巡る ” ななつぼし” その星の名前は ” 北斗七星” 夜は 静かに ふけてゆく いつの間にか  深い眠りに 落ちていく ふと 目を覚ますと  窓の外は 真っ白い 雪景色 寒風 吹き荒む ホームに 降り立ち  身が

[詩] なぜ 君は この地球に 生まれてきたの? 第36幕

思い出してごらん なぜ 君が この地球に 生まれてきたのか? なぜ 君が この地球に 生まれてきたいと 思ったのか? かつて 君は 宇宙のはるか彼方で 幾千万の輝く光 そのものだった その時 君は なんでも 望みが叶っていた そう 思った途端に 思うよりも早く 望みが叶っちゃうんだ そんな生活 初めは 面白かった でも だんだん 飽きてきたんだ そりゃあ そうだろう 待っている時間や 過程が なかったから そう 待っている時間や 過程が 必要なのさ 待っ

[詩] パラレルワールド 第35幕

君は 何を作ってるの? タイムマシーンを作ってるの どうして? だって 過去や 未来に 行ってみたいんだもの いつできるの? まだ 当分は 無理みたい どうするの? もう 諦めようかなあ 諦める必要はないよ えっ どういうこと? 君は 過去も 未来も 行き来 してるじゃないか? パラレルワールドへと 君が知らないうちに  君が覚えていないうちに タイムマシーンなんか いらないのさ 君は 自力で  パラレルワールドに  行き来できるのだから

[詩] 今 この一瞬を 生きる 第34幕

君は 時間はいつまでも 続いていると 考えているんじゃない? だって いつまでも 過去に縛られているからさ 過去に起こったことが原因で 今の姿があると 思っているんじゃない? そう あの日 彼と 喧嘩さえしなければ 今頃きっと 幸せな結婚生活を 送っていたはずと 思っているじゃない でもね 時間は 続いていないんだよ 今 この一瞬に撮った 一枚の写真があるだけ  そう 一瞬 一瞬 心の中で撮った 一枚づつの写真を  パラパラめくって 見ているだけ  それで 

[詩] 『土の時代』から『風の時代』へ 第33幕

土の時代 僕たちは  やりたくなくても やらねばならぬと 個性を殺して 足早に 駆け抜けてきた 風の時代となり 僕たちは  やりたいことを やりたいように 個性を活かして ゆっくりと 歩いていける 土の時代  僕たちは  土にへばりつき 金を稼げと  あくせく 必死に 働き通した 風の時代となり  僕たちは  風に乗り 心を磨いて  のんびり 自由気ままに 働いていく 土の時代  僕たちは 車に乗り 物質の豊かさを求めて  制限道路を 速

[詩] 奇跡の であひ  第27幕

三十路 直近の 春の 日に 初めて 君と 目を 交わす 君の 唇に  真紅の ルージュ 大きな 口に  目が 止まる 茶碗の 中の 花びらと 葉  差し込む 光が 交差する 一口 飲んだ  桜茶の 塩気が 深く  滲み わたる 君の 瞳に 力強い  意志の 強さが  滲み でる その時 突然 君の 笑顔が 花開き 100万ドルの 煌めきを  強く 強く  放ちだす 心が 深く  魅了され 私は いつしか 落ちて いく

[詩]  愛しき君へ  第22幕

『ただいまあ〜 私が リビングに入っていくと ソファーに じっと座っていた 君が 脱兎のごとく 走り寄ってくる おかえり〜 おかえり〜 あそんで〜 あそんで〜 君は 私に 前足をかけ 器用に 後ろ足で2足立ちする ピョンピョン ピョンピョン 飛び跳ねて フリフリ フリフリ まあるいお尻を振る いつもの いつもの お出迎え 私が 椅子に腰掛けて 左手を そっと差し出せば ペロペロ ペロペロ 舐め始め 君の喉を 撫で出すと ペロペロ ペロペロ 舐め続

[詩] 雪の華  第21幕

『午後から、突然キラキラと 白い雪が舞いはじめ そのうち シンシン シンシンと あたり一面 雪景色 庭の木には 綿帽子 屋根の上にも積もってる 窓に張り付く雪の華 綺麗な花を咲かせてく 部屋の温もり 感じだし 華は静かに消えていく シーンと静まる朝がきた ザクザク ザクザク 足音が 今日も元気に出勤か? イヤイヤ犬の散歩だよ 犬はニコニコ 嬉しそう 猫は布団に 潜り込む   お日様、おめめを覚まし出し 愛の光で温める 雪は、静か