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『日英翻訳のプロが使う ラクラク!省エネ英単語』は必読だと思った!

日英翻訳者の遠田和子さんの書かれた『日英翻訳のプロが使う ラクラク!省エネ英単語 ネイティブ英語の秘密がわかる』を読んで、「これ、知りたかった〜!」と興奮しながら、感想を書きます。

映像翻訳、特に字幕翻訳は、字数制限との闘いです。日本語字幕だと、通常1秒間に4文字らしいですが、英語の場合、通常1秒間に12文字が、映像を見ながら、負担を感じずに読める長さと言われています。

なので、情報の優先度が低い場合、省略するかどうかを検討したりもしますが、基本的には、日本語で話されている意味や感情は余すことなく英語にしたいと思いながら、翻訳をします。
ので、どうやったら、自然な、短い文章で、同じ意味を伝えられるか、が日々の悩みの種になるのです。

そこにきて、この本のタイトル、「省エネ英単語」は、正に私が知りたかったこと。英語は動詞が大切とは聞いていましたが、名詞や形容詞だと思っていた単語の(形を動詞に変えることも含めて)動詞としての活用や、”濃度の濃い”意味を持つ動詞の有効活用が、いかに重要かを痛感させられる本でした。

例えば、アマゾンの内容紹介にある例文が、以下。
14語が、5語に短縮できる、と。
英訳を見れば、納得だけど、思いつけない。(だから、読んだ。)

「環境に優しい生活を送るようにすれば、結局は得することになる」

逐語的な英訳:When we live an environmentally friendly lifestyle, we can expect benefits in the end.(14語)

省エネ英単語を使った英訳:It pays to go green.(5語)

また、最後の章では、どのように「省エネ英単語」を調べるのか、探すのか、も紹介されており、Microsoft Wordにそんな機能が!Collins COBUILD最強じゃないか!と感動しています。

Collins COBUILDはオンラインの無料の英英辞典なのですが、私が個人的に一番感動した機能だけ紹介します。(マニアックかも…)

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このサイトに単語を入力すると、普通の英英辞典、米語辞典、類語辞典、例文などの機能が並ぶ中に、「Trends」という機能があり、上の画像のように、その単語がどの時代にどのくらい使われているのかがグラフになって出てきます。

英語ネイティブでない私には、単語の【意味が正しいか】は辞書で調べられますが、その単語が【どのような印象を英語話者に与えるのか】までは調べられないので、Corpusで該当の単語がどんな使われ方をしているか、Google画像検索などでどんなイメージになるのか、などを参考にしていました。
が、「その単語は、話者の時代・年代に合わないよ」と指摘されることも少なくなく。「それ、わかるかいな…」「どこまで調べるのよ…」と、途方に暮れていました。なので、Trendsもあくまでも参考資料の一つとしてですが、貴重なヒントになりそうな気がしています。

英語の肝:動詞の深め方入門、という感じの、私には大変有難い本でした。

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