見出し画像

「321バックアップ原則」とは何か?個人でもできるデータ保管方法

本稿では大切なデータを守るためのデータの保管方法の例を紹介します。

自宅で QNAP NAS をお使いのユーザー向けですが、データの保管方法について考え中の方や、これから NAS を買おうと思っている方も参考にしていただける内容です。

「321バックアップ原則」とは何か?

321バックアップ原則とは、データを守るために行うべきアクションを掲げた標語です。

2012年にカーネギーメロン大学から米国CERT(米国コンピュータ緊急事態準備チーム)に向けて提案され、現在では一般的なバックアップ戦略として認知されています。

大切なデータは、
「3つ」の重要なファイルの複製を保存し
「2種類」以上のストレージメディアにファイルを保存し
「1つ」のコピーを離れた場所に保存しておく

上記の原則に則って準備を整えておけば、1つのファイルが複数箇所に保管されることになり、万が一のアクシデント(人的ミスや天災など)からデータ消失を防ぐ可能性がぐっとあがります。

まずはQNAP NASをメインのバックアップ先として

スマホで撮影した写真・動画やパソコンのデータをQNAP NAS へバックアップしましょう。

スマホの写真データは QuMagie や Qfile アプリを使い NAS にバックアップします。やり方はこちらの note 記事を参考にしてください。

Windows のバックアップには「NetBak Replicator」ユーティリティを、MacOS の場合は内蔵の Time Machine を使い NAS 上の特定のフォルダにバックアップを取るよう設定します。

次に QNAP NAS に接続した外付けドライブへ二重のバックアップ

NAS の USB ポートに外付け HDD や SSD を接続しておき、二重のバックアップを行います。

とはいえ、普通のバックアップでも時間がかかってダルイのに、2、3のストレージを管理するのは正直しんどいですよね。

問題ありません。QNAP のバックアップアプリ「Hybrid Backup Sync(HBS 3)」を使えばジョブ*を作成することで手間を最小化できます。

ジョブとは?
「毎週月曜の朝10時に Dropbox へ〇〇フォルダのデータをバックアップさせる」「今すぐ、一度だけ、Google Driveにデータをバックアップさせる」など、NAS にやってもらう処理のことをジョブと呼びます。

画像1

手動でバックアップするもよし、家にいない時間を利用したバックアップジョブを設定しておくもよしです。

画像4

外付けドライブにバックアップする場合は [ローカルNAS] > [(外付けドライブの名前)] を選んでください。

画像3

外付けドライブに二重にバックアップをしておけば、NAS が故障した場合にもすぐに手元でデータを見ることができます。

デメリットとして、この方法では外付けドライブが NAS に直接接続しているので、NAS がランサムウェアに感染した場合にデータが暗号化されてしまう点が挙げられます。

ランサムウェアからデータを守るために「スナップショット」を定期的に取っておき予防しましょう。

三重のバックアップ ①クラウドを使う

NASと外付けドライブが天災などの理由で同時期に故障してしまう可能性もゼロではありません。そのために、「1つ」のコピーを離れた場所に保存しておきましょう。

先に紹介した Hybrid Backup Sync(HBS 3)は NAS からクラウドへのバックアップにも対応しており、対応サービスは 30 種以上に及びます(2021/5/19 執筆当時)。

画像2

お使いのクラウドを選び、NAS のデータを手動または自動で定期的にバックアップさせましょう。

画像5

三重のバックアップ ②実家のNASへ遠隔バックアップ

もしもQNAP NASを二台持っている場合(または他社製 NAS やファイルサーバー等)、これをサブの NAS とし、実家などの離れた場所に設置し遠隔バックアップを設定しましょう。

画像6


以上がQNAPのNASを使った321バックアップ原則に則ったデータの保管方法の紹介でした。

過去に別の記事で Hybrid Backup Sync(HBS 3)の概要をまとめたので、HBS でできることをもっと知りたい方はぜひご覧ください。

では!

世界有数のNASメーカー、QNAP株式会社の公式noteです。