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⑬収穫祭2021(1)

収穫祭は山村留学においてとても重要な行事として位置づけられている。
実りの秋、みんなで半年かけて育ててきた米をはじめ、農産物の収穫に感謝し、さらに子どもたちの今までの留学生活の「収穫」を披露する場でもある。例年は11月半ばの金曜日の夜から日曜日にかけて、親きょうだいもセンターに宿泊し、子どもたちの発表の後は卒園生や村の人を招いてバザーをしたりして大々的に行われていたようだが、昨今のコロナ禍により、今年も参加は関係者のみ、規模も縮小して開催されることになった。開催できるのかすら心配していたけど、一応日にちも決まって一安心。私たちにとっては久しぶりの訪問である。

11月にしては暖かく、穏やかな気候の下、第一部は外で子どもたちの発表を聞く。久しぶりの息子はまた背が伸びたようだ。発表を聞きながら、今までいろいろな体験をさせていただいたのだなぁとつくづく感じた。
と、ここで息子は緊張しすぎたのか、急に顔面蒼白で気分が悪くなってしまい、一人だけ後ろで一休み。親としては心穏やかでないが、少し休めば良くなるだろうと信じ、見守る。八百万の神々に感謝し、みんなで記念撮影をし(息子回復)、子どもたちの育てた米を受け取り(早く食べたい!)、第二部へ。

第二部は室内での発表だ。子どもたちは作文を読み、それぞれのテーマで研究発表をし、みんなで練習した舞踊と太鼓(+篠笛)を披露した。子どもの発表の後は保護者も一言ずつ求められた。山村留学は何かと発表の機会が多い(親も)。地元で大勢の中でぼんやり過ごしているより、確実にここにいるほうがプレゼンの力がつくと思う。そして、山村の秋の夕暮れは早い。発表を見ているうちにあっという間に外は真っ暗になり、空気もどんどん冷たくなっていった。しかし、室内はそれに負けないぐらい人々の熱気があり、子どもたちの息の合った太鼓や舞は体全体に響いてきた。

第三部は受け入れ農家さんとの茶話会。ゆっくりお話ができるのは夏、お中元を渡したとき以来だ。子どもたちの近況を聞き、その日はお開きに。

収穫祭2021②へつづく…

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