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卒業試験終了


2ヶ月半に渡って行われた卒業試験がようやく終わった。長かった。疲れた。

大学卒業時は卒業論文を提出することによって学位を修める事が一般的だと思うが、医学部の場合は大抵どの大学も卒業試験に合格することで学位を修めるのである。その代わりに卒業論文は課されない。

私の大学の場合、毎週月曜日に一単元分の試験があり、火曜日から金曜日まで次の単元の講義があるといったスタイルで、全12単元分の卒業試験をクリアする必要がある。

大抵は国家試験に準じている内容なので、コツコツと勉強を続けている人なら問題なくパスできるのだが、やはり試験を受けるということはいつになっても辛いのである。さらにはこれまであまり国家試験に出たことのないような病気や日常的にその分野の診療をしていないと分からない知識を問われる事もあったのでやはり大変であることに変わりはない。

特に、私はコツコツと続けていく事が苦手で、前日や当日のギリギリに一気に知識を詰め込む事でこれまでも進級している。そのためこの度の試験期間も試験前日である日曜日はろくに食事も取らず、勉強道具と焦りを抱えて立て篭もり、ほぼ空っぽである脳へ隙間無く知識を詰め込んだのである——まるでスーパーの詰め放題セールのように。さらに試験当日の月曜日がくるとファンデーションはおろか眉毛すら描かず、いわゆるどすっぴんのまま10分で支度を済ませ、まだサラリーマンも寝ているであろう時間帯の電車に乗り、いち早く大学にあるラウンジの空席を陣取り、最後の追い込みをしていた。友人達が到着し次第、各自の知識や理解度を確認し合い、「うん!きっと大丈夫!」と励まし合うことで試験に挑んでいた。

 人間らしい何かを一部失ってはいたが、苦手な単元に向き合う事ができたり、友達同士で知識を確認する事の大切さを学んだ期間であった。おそらく、ここまで来る日も来る日も試験に追われるという生活は2度と来ないので、今後ふとこの時を振り返ったら「大変だったけど、充実してたなー」と思うのであろう。

そして、残すは最後にして最大の山。国家試験のみとなった。学生生活、最終章におけるクライマックス。待つのはハッピーエンドか?バッドエンドか?勿論決まっている。決めてみせる。

夢まであともう少し。
駆け抜けようと思います。

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