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石川雅規投手の23年分のシーズン1勝目を振り返る

石川投手が勝った!

ローテーション6枚目で迎えた今シーズン。雨のせいで4/16までずれ込んだ今シーズン初登板。5回無失点。好投報われずチームは敗戦。

またしても雨で登板機会がずれ込む中で迎えた5/6の2試合目。勝ち投手の権利を得ながらリリーフの炎上で消える勝ち星。あまりのストレスで書いた文章がこちら。

5/19の3試合目。投手に押し出し四球を与えるという残念な炎上により今シーズン1敗目。これでは勝てない…。

そして今回も雨を心配し続けた日々を経て、6/2の仙台、楽天イーグルス戦。中止にならなかった。まさかの5回降雨コールド。ご褒美完封勝利。史上初の1年目からの23年連続勝利!通算186勝目。今年もちゃんと勝てました。待ちに待った極上の1勝を届けてくれました。

この前の勝ち星が去年の6/10ということです。ほぼ1年ぶりの勝ち星じゃないか。長かった…。果たして今シーズン、あと何勝積み重ねることができるのでしょうか。

23年分のシーズン1勝目

石川投手の今シーズン初勝利を祝して、200勝への積み重ねを願って、23年分のシーズン1勝目を振り返ってみたいと思います。この23年間、それぞれのシーズンで、石川投手はいつどんな1勝目にたどり着いていたのでしょうか。

2002年22歳 29試合 12勝9敗 3.33

4月4日(神宮)カープ 0-4 スワローズ 登板1試合目
プロ初先発初勝利。後に監督と選手の関係でセ・リーグを制覇することになる真中さんとのお立ち台。五十嵐亮太にセーブ。

2003年23歳 30試合 12勝11敗 3.79

4月10日(神宮)ジャイアンツ 2-12 スワローズ 登板3試合目
開幕後の2戦を好投するも接戦で勝てず3戦目に打線爆発。鈴木健が6打点。

2004年24歳 27試合 11勝11敗 4.35

4月25日(石川県立)スワローズ 13-7 ドラゴンズ 登板3試合目
キャンプ中にヒジ痛を発症し開幕ローテ1周目はパス。2周目からローテ入りするも失点が続く中で3戦目に打線爆発。初回に6点の援護。古田さんが4打点。石川投手も自ら3打点。

2005年25歳 26試合 10勝8敗 4.87

4月1日(大阪D)スワローズ 6-1 タイガース 登板1試合目
開幕投手として井川投手と投げ合い初勝利。岩村3打点、ラミレス3打点。

2006年26歳 29試合 10勝10敗 4.53

3月31日(神宮)タイガース 3-4 スワローズ 登板1試合目
2年連続の開幕投手として再び井川投手と投げ合い接戦を制す。五十嵐亮太にセーブ。井川投手はメジャー移籍の前年です。そんな投手に2年続けて勝つなんて。すばらしい。

2007年27歳 26試合 4勝7敗 4.38

6月5日(西武D)スワローズ 8-1 ライオンズ 登板7試合目
シーズン序盤からなかなか勝てず、中継ぎに配置転換、二軍調整も経験しての遅いシーズン初勝利。ちなみに4/24は6回無失点の好投だったところ、クローザー髙津臣吾の炎上により勝ち星を逃しています…。若かりし頃にこんな年もあったんだなあという、今後の糧になった1年だったようです。このままではダメだと、シュート修得のきっかけになった年だとか。

2008年28歳 30試合 12勝10敗 2.68

3月28日(神宮)ジャイアンツ 2-6 スワローズ 登板1試合目
前年の不調から見事な復活を遂げた1年のスタートは開幕投手としてシーズン初勝利。この年に最優秀防御率とゴールデングラブ賞を獲得。

2009年29歳 29試合 13勝7敗 3.54

4月9日(神宮)ドラゴンズ 7-10 スワローズ 登板2試合目
2年連続の開幕投手を任されるも敗戦。2戦目は初回に3失点しますが打線に助けられシーズン初勝利。ガイエル3打点。林昌勇にセーブ。

2010年30歳 28試合 13勝8敗 3.53

5月29日(大阪D)スワローズ 11-4 バファローズ 登板10試合目
3年連続の開幕投手も開幕から6連敗。5月下旬にやっと勝てました。相川亮二が4打点。こんなスタートだったのに、よく最終的に13勝まで持って行ったものです。ちなみに開幕投手の10試合目でのシーズン初勝利というのは、今シーズンのサイスニードと一緒。苦しい2ヶ月だったろうなあ。

2011年31歳 27試合 10勝9敗 2.73

4月19日(神宮)ドラゴンズ 2-4 スワローズ 登板2試合目
4年連続の開幕投手を任されるも敗戦。2戦目に競り勝ちます。バーネット→松岡→林昌勇という。いいリレーです。

2012年32歳 27試合 8勝11敗 3.60

3月30日(東京D)スワローズ 4-0 ジャイアンツ 登板1試合目
5年連続の開幕投手。すごい…。さらに9回1死までノーヒットノーラン。最後はバーネットに助けてもらって完封リレー。そんなスタートの割には勝ち星に伸び悩んだ1年となりました。

2013年33歳 24試合 6勝9敗 3.52

3月30日(神宮)タイガース 0-1 スワローズ 登板1試合目
開幕投手は盟友、館山昌平に譲るも開幕2戦目にシーズン初勝利。1回の畠山和洋の1打点を9回2死まで守り抜き最後はバーネット。この年も抜群のスタートながら勝ち星は伸びませんでした。

2014年34歳 27試合 10勝10敗 4.75

5月7日(神宮)カープ 0-6 スワローズ 登板7試合目
開幕からなかなか勝てず遅いシーズン初勝利ではありましたが完封にて達成。しっかり10勝に到達するあたりさすがです。

2015年35歳 25試合 13勝9敗 3.31

4月18日(神宮)ベイスターズ 0-4 スワローズ 登板4試合目
開幕から3試合、QSを続けるも勝ち星がつかず。4試合目に無失点でリリーフにつなぎシーズン初勝利。今のところキャリア最後の二桁勝利の年であり、キャリア初の優勝に大貢献。

2016年36歳 20試合 8勝8敗 4.47

4月2日(神宮)ドラゴンズ 1-7 スワローズ 登板2試合目
7回1失点でシーズン初勝利。打線も効果的に得点を重ねます。30代半ばに差し掛かるも、まだまだシーズン20先発を維持。

2017年37歳 23試合 4勝14敗 5.11

3月31日(神宮)ベイスターズ 2-9 スワローズ 登板1試合目
6年ぶりの開幕投手。絶好のスタート。のはずだったのです。シーズン96敗。石川投手も14敗。これはこれで勲章ですが、それにしてもつらい1年だった。

2018年38歳 22試合 7勝6敗 4.88

3月31日(横浜)スワローズ 5-3 ベイスターズ 登板1試合目
開幕2戦目にシーズン初勝利。前年からの連敗を11で止めました。まだまだいけると思わせてくれた年。近藤一樹→石山→カラシティーというリレー。カラシティーは当初クローザー候補でしたね。

2019年39歳 23試合 8勝6敗 3.84

5月11日(東京D)スワローズ 3-1 ジャイアンツ 登板6試合目
開幕から援護に恵まれず6試合目でシーズン初勝利。マクガフ→ハフ→梅野というリレー。この頃は梅野雄吾が将来のクローザーだと思っていたものです。今やドラゴンズ。初勝利は遅かったのに、この年もチームトップの8勝までたどり着きます。

2020年40歳 15試合 2勝8敗 4.48

9月30日(横浜)スワローズ 5-3 ベイスターズ 登板10試合目
コロナ直撃の未曽有のシーズン。髙津監督初年度。こだわった石川雅規の開幕投手。6/19のことでした。9度目の開幕投手です。なんとシーズン初勝利は10試合目の9/30!梅野→マクガフ→清水→石山というリレーです。大崩れするわけでもなく、しかし続く失点。5回や6回までで降板することも多くなり勝ち星に届かない。石川雅規の40代の憂鬱始まる。今、振り返ってもぞっとしますね。9/30まで勝てないなんて。すごい年を乗り越えてきたものです。この年は15試合に先発。以降、シーズンで20試合以上の先発はありません。登板間隔を開けながらの先発が定着します。

2021年41歳 17試合 4勝5敗 3.07

6月4日(神宮)ライオンズ 1-10 スワローズ 登板2試合目
オープン戦で炎上、開幕二軍、4/16がシーズン初登板だったところ、その後、調整期間が重なり、2試合目は6/4と大きく登板機会が後ろ倒しになりました。降雨コールドによる勝利で記録上は5回完投。打線の大量援護。今シーズンの1勝目と重なります。シーズン1勝目の重みが大きくなる40代です。

2022年42歳 16試合 6勝4敗 4.50

4月23日(神宮)タイガース 0-1 スワローズ 登板3試合目
ここ数年の中では早いシーズン初勝利。記憶にも新しい、青木宣親のソロホームランの1点を守り切った試合。梅野→田口→マクガフのリレー。梅野・石山は石川投手の勝ちを消してしまったことも多いイメージがあるけど、ちゃんと勝ちにも貢献していますね。

2023年43歳 13試合 2勝5敗 3.98

5月10日(甲子園)スワローズ 5-0 タイガース 登板3試合目
4/6の初登板から間隔を空けながら3試合目でのシーズン初勝利。後半戦は7試合勝てず終了。今シーズンの初勝利を待つこととなります。

振り返ってみると

登板1~3試合目でのシーズン初勝利が16回。4月中のシーズン初勝利が15回。これはすごい。さすが200勝を目指す投手です。石川投手は勝てる投手であることを改めて思い知らされました。

だからこそ苦しんだ年が逆に目立ちます。2010年の登板10試合目の初勝利。2020年の登板10試合目にして9/30の初勝利。そしてこの産みの苦しみは40代にしてますます大きくなっているように感じます。しかし、この苦しみを乗り越えてきた人だから、40代の石川投手は不屈の姿をファンに見せ続けてくれているのかもしれません。勝ち星という理不尽な数字に憑りつかれ、これからもその重たい1回1回の登板にファンは一喜一憂するのです。

ところで最近のスワローズ

★松本健吾の初登板初完封にしびれる
★セ・リーグ最多得点らしいことが信じられない
★5月のどん底を経て交流戦でそこそこスタイルを取り戻しつつある
★元気そうな山田哲人がうれしい
★サイスニードのいい人エピソードが溢れる
★奥川恭伸の復活が近づく
波に乗ったまま交流戦を終えたいですね!

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