放置自転車のカゴの中
近所のスーパーの駐輪場にずっと放置されている自転車がある。
いつからそこにあったのかは分からないが、気がついてからすでに数ヶ月ほど経っている。
撤去のシールが貼られているのだが、それでも一向に撤去される気配はない。
店側も扱いに困っているのか、まだしばらくそこにあり続けるだろうとみんな思ってるはずだ。
そうなってくると、自転車のカゴにゴミを捨てる輩が現れ始めた。リアルゴールドの缶ゴミだ。律儀に体積を取らないよう凹まされていた。そんなことするくらいならゴミ箱に捨てればいいのに。
数日後、同じスーパーに行ったらカゴのゴミが増えていた。全く同じ、凹んだリアルゴールドの缶ゴミだ。
それ以来、スーパーに行くたびに少しずつカゴの中のリアルゴールドの缶ゴミが増えていっている。
これが同一人物の犯行だとすれば、リアルゴールドを飲んで他人のチャリのカゴに捨てるというルーティンを持っている人間が居るということになる。他人事ながらお前大丈夫か?と心配になる。
ある日、スーパーに行った際にカゴを覗いたら明らかに缶ゴミでは無いものが入っていた。飲むヨーグルトのゴミだ。
これがリアルゴールドの缶ゴミを捨てた人と同じ人なのかは分からないが、せっかく赤と黄色で統一されていたカゴによく別の色のゴミをぶち込めるなぁと思った。
それは本当にゴミだ。
もしこれが違う人の犯行だったとしたら、リアルゴールドの缶ゴミ捨てるマンはどうするのだろうか。これからも自転車のカゴにリアルゴールドの缶ゴミを捨てるのだろうか。
これは僕の想像だが、リアルゴールドの缶ゴミ捨てるマンはきっとそれなりのこだわりがある人だと思う。僕はそう思っている。
だから、リアルゴールドの缶ゴミ以外のゴミがあるカゴには捨てて欲しくない。飲むヨーグルトのゴミを別の場所に捨てた上で、新しくリアルゴールドのゴミを捨てたら100点をあげようと思う。
ってかそんなことはどうでもいいから、自転車をスーパーに放置するな。
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