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問題の根本に踏み込まないと結局解決しないのですよ

システム障害やプロジェクト失敗が連鎖する理由

 いろいろな「火消し」をやっているとわかるのですけれどね。だいたい炎上する案件というのは、共通した理由や状況があります。

根本な問題に誰も踏み込みたがらない問題

 はい、これよくありますね。
 たとえば、意思決定がしっかりされていない状況があるときには、基本的には、決めさせないといけないのです。

 これができないとプロジェクトを止めるぞくらいの覚悟が必要です。

意思決定ができないのは、誰も責任を取りたがらないから

 まあ本質的な問題ここだと思うんですよね。

 よくあるのは、現場の人たちは「誰か偉い人が意思決定をしてくれるものだ」と思っていて、それをずーっと待っているけれど誰も意思決定しないといったケースですが、じーっと待っていても誰も意思決定なんぞしてくれやしません。

 少なくとも問題が整理され、判断できる状態までいっていないと、上位の意思決定何ぞのぞめやしません。

「とりあえず待って」といって、時間だけが過ぎていくパターンである

 このあたりをきちんと理解するにはドラッカーさん曰くの「意思決定」の本質を理解することからだと思います。

意思決定はあらゆる階層で行われるべきである

 正直、マネージャー試験を受けた時には、この本質的な意味がよく理解できていませんでした。

 ドラッカーのマネジメントを読むと、意思決定のためには4つのことを決めなければならないとなっています。

(1)実行の責任者
(2)日程
(3)影響を受けるがゆえに決定の内容を知らされ、理解し、納得すべき人
(4)影響を受けなくとも決定の内容を知らされるべき人

(「マネジメント エッセンシャル版」(PF ドラッカー)より)

 実際にやってみるとこれよくわかりますが、与えられたレールに乗って動いている人は、このようなことはそもそも理解していないので、いつまでとか誰が決めるなんて思っちゃおらず「誰かが決めなきゃいけないのに決まっていない、どうなってるんだ(ワーワー)」なんてなっていたりします。

 正直、こんな状況になっているユーザ部門の相手をしていると、
 つきあってられるかってなりますね。
 言わないけどさー。

情シスの仕事は、意思決定できるプロセスをつくること

 あとはここですね。問題の本質を明らかにして、意思決定ができる道筋を引いてあげることは必要です。

 いつまでに、誰がどうやって決めなければいけないのだみたいなことをいったん仮置きして、それをたたいて合意形成に持ちかけるわけです。

 これがうまくいけば、急に決まりだしたりしますよ。

しかしまあ、道筋を立てるというのは超疲れるものでもあります

 しかしまあ、失敗には必ず原因があるものですね。原因をとらえて肯定的に動ければよいのだけれど、なかなか難しい。

 一時期はこの畑村先生の本を読んだりしておりましたが、とても参考になります。

 マンガ版もあります。Kindle Unlimitedで無料で読めます。

 おしまい。



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