見出し画像

意見のぶつかり合いについて

 以前、プロジェクト管理ツールを切り替えた時にメンバーから反発されたということを書きましたが、新しいことを導入するとき、また、システムを刷新するときにこういった意見のぶつかりあいは起きがちです。

立場が違っている以上、ぶつかり合いは起きる

 新しいことを推進していくときには、まずここを念頭に置いておく必要があると思っています。
 知り合いでBPRやDX推進を任されて失敗したという人を何人か知っていますが、「社内政治で負けた」と言われるケースが少なくありません。いわゆる「抵抗勢力に負けた」というヤツですね。

画像1

 改革を推進しようとする人の主張することは圧倒的に正しいことが多いです。でもそれが「異論」になってしまうのは、それがあまりに一方的であり、相手の立場を配慮できていないからです。

 反発する人のなかには、本質的に改革を推進しようとする人の言うことを理解し共感している人がいるものです。でも、そこで改革者の味方になってくれないのは、それぞれの立場があるから。なので、システムのリニューアルなどでは、ユーザのリーダーとしっかりした関係性を築き、巻き込んでいくこと、ユーザ内で味方を増やしていくことが肝になります。

 気を付けるのは、リーダーを通じて周囲とも関係を築いておくことです。リーダーだけだとリーダーが孤立したり失脚してしまうこともあります。こうするとちゃぶ台返しが発生します。「前の担当者はそんなこと言っていたかもしれませんがそれでは困ります!」というヤツですね。

チーム内での反発について

 情シスって専門職が多く異動が少ないことが多いので、特定のメンバーが権限を持ってマネージャーに反発するということも起きがちな部署だと思います。自分より年上の部下の扱いに悩むという声はよく聞きます。私がそれで読んだのがこの本。とても参考になりました。

ここで参考にしたのは、主に下記2点です。

1.オウム返しをする…相手の言い分をちゃんと聞く。聞いているうちに建設的な議論になっていくことが多い。
2.1 on  1に切り替える…グループ内の打ち合わせでちょっと感情的になって引くに引けなくなった、とかはリーダーとの1 on  1でだいたい解決します。

反発した人が味方になることも多い

 対ユーザ部門であれ、情シス内であれ、これは頭に置いておいた方が良いと思います。

 反発する人に個別に話を聞くと、「心配している」「ついていけなさそうで困っている」「関わりたいと思っているが声がかからなかったのが不満だ」「ここでつまづくだろうという失敗ポイントが見えている」といった特定の「想い」が見えてくることがあります。
 こういう人は、その案件に興味があって、真剣に考えているから、真剣に、具体をもって反発してくるのです。こういった人は個別に話をしていくと強い味方になってくれる人が少なくありませんので、心に留めておくとよいと思います。

ぶつかりあいを経てチームになっていく

 担当Meetingなどでは、ときどき意見のぶつかり合いが生まれることがあります。以前はこういったときにはオロオロして話に入ったりしていましたが、今はお互いの言うことをある程度話し切らせるようにしています。その方がチームとして健全だと思うから。

画像2


 このスタイルに変えてから、メンバー間でお互いの報告することに口を出すようになりました。「こうした方がいいと思うよ」「いや、自分はこう思う」的な話ができるのが、健全なチームだと思います。メンバー間で勝手に結論づくこともありますし、お金や判断が必要なら、私や上席の人間が決めます。
 このスタイルにしてから、「知っていそうな人に意見を求める」という姿が見られるようになりました。こういったコミュニケーションは、聞く人もそうですが、聞かれた人にとっても勉強になるので、もっと推進していきたいと思っています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?