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日本市場(nikkei225/TOPIX/G250)の7月の季節性と七夕天井天神底について調べてみたよ

7月のシーズナルパターンに関する考察

いよいよ来週から7月ですね、過去のパフォーマンスが将来の結果を保証するものではありませんが、これらのパターンを認識することで、取引や投資の決定に役立つ情報が得られます。
また7月は独立記念日のアノマリー、ETF分配金捻出売り等イベントも盛りだくさんの月で上下に振らされやすい月です。 シーズナルパターンを確認してみましょう


7月の主要パターン

前半強く、後半弱い

TOPIXや日経平均、グロース250などの主要指数の季節性チャートを見ると、7月の前半は比較的好調で、月の後半に弱くなる傾向があります。これは、月半ばから始まる四半期決算シーズンと関連している可能性があります。

日経225  7月のシーズナルパターン
TOPIX 7月のシーズナルパターン
グロース250 7月のシーズナルパターン


独立記念日効果

米国市場では7月4日前後に小さな上昇が見られることがあります。取引量が減少し、休日ムードで市場心理が改善するためですが、この効果は通常短期的なものです。

ETF分配金捻出売り

一部のETFは7月に分配金を支払うため、これらの支払いのための現金を調達する売り圧力が生じることがあります。この影響は通常、分配日の数日前に最も顕著になります。

決算シーズンの影響

前述のように、第2四半期の決算シーズンは7月中旬に始まります。企業の業績やガイダンスに投資家が反応するため、ボラティリティが高まる可能性があります。 以下は7月のボラティリティのシーズナルパターンです
10日(nikkeiSQ頃)、17日(NYSQ頃)、28日頃にピークを付ける事が多いようです。 このあたりのトレードに注意して挑みたいですね

夏枯れ相場

7月後半は多くのトレーダーが夏休みを取るため、取引量が減少することがあります。これにより、流動性が低下し、不安定な取引につながる可能性があります。

おまけ
7月に強いセクターを分析してみました
ヘルスケアとテクノロジー系の強さが目立つ反面金融系は弱含みのようです

七夕天井天神底とは?


「七夕天井天神底」という言葉は、日本の株式市場において、季節的な相場のパターンを表現するために使われるフレーズです。具体的には、七夕(7月7日)から天神祭(7月25日)にかけて株価が下落する傾向があるというものです。この現象は、株式市場の投資家やアナリストの間で注目されており、過去のデータを分析することで、その傾向が確認されています。

データの分析

1. 七夕から天神までのリターンの分布

上のヒストグラムは、1987年から2023年までの七夕(7月7日)から天神祭(7月25日)までの株価リターンの分布を示しています。リターンの平均は-0.52%で、中央値は0.00%です。このデータから、一般的にこの期間中に株価が下落する傾向が見られることが分かります。

2. 年ごとのリターン

このグラフは、1987年から2023年までの各年における七夕から天神までのリターンを示しています。データには大きなばらつきがありますが、多くの年でリターンが負の値を示していることが確認できます。

3. 7月の季節パターン

7月全体の株価の累積リターンのパターンを示すグラフです。このグラフからも、7月中旬にかけて株価が下落し、その後下旬にかけて回復する傾向が見られます。このパターンは、七夕天井天神底の現象と一致しています。

結論とテクニカル指標の併用について

もはや先物トレーダーにとってはETF分配金捻出売りがイベントになってしまったのですが古の格言七夕天井天神底という現象は、7月の特定の期間に株価が下落する傾向を指します。過去のデータ分析から、この傾向が確認されております。

反面テクニカル指標の併用も重要です。
弱い7月下旬のパターンと相反する状態
MACDGC/RSI高等 移動平均などで上昇トレンドが継続する場合はこの季節的影響性に逆らった勢いのある相場として判断しましょう。
常に季節性の傾向だけに基づいて決定を下すのではなく、自身の目標、リスク許容度、全体的な戦略を考慮する必要があります。市場を進む上で、適切な調査とリスク管理は依然として重要です。


その他の注目すべき要因

  • 日本の企業決算シーズンは通常7月下旬に始まり、日経平均やTOPIXに影響を与える可能性があります。

  • 7月の最初の数日間における第2四半期末のウィンドウ・ドレッシング。

  • 第3四半期開始に伴う潜在的なセクターローテーション。


まとめ

7月は市場にとって興味深い月です。ETF分配金捻出売りによる短期的な下落要因と、独立記念日までの上昇要因が交錯し、市場の動きに影響を与えます。また、外資系投資家の動向や決算発表の影響も大きく、これらのシーズナルパターンを把握することで、投資判断に役立てることができるでしょう。この記事が読者の皆様にとって有益な情報となり、7月の市場動向を理解する一助となれば幸いです。

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