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髪の毛が少し伸びた後の世界

どもども。今日は自分の仕事のその後、をテーマに話をします。


数年前まで肩まであったロン毛おじさんでしたがここ数年は丸坊主に近いおじさんです。


長髪というのはスタイリングで様々なシルエットを楽しむことができますが
短髪は整髪料をつけてもそれほどシルエットはかわりませんし整髪料をつけない場合は毎日同じ髪型です。


短髪の人間の人口はそれほど多くはないですしそのせいもあって美容室でのカットの差は美容師の腕の差が大きくでるのだと思います。

昔からよく遭遇するのはカットをし終わったとき整髪料を付ける前には全然希望通りの切りあがりではなかったのに、整髪料をつけて無理くりそのシルエットに近づけるという技法を使う美容師たち。

こういうやり方をする美容師の仕事に対する熱量はそもそも客として相対する場面であってもほぼほぼ伝わってこないように思いますし、事実その熱量を感じたことはありません。

予想通りですが、そういう切り方をした場合数週間後の数センチ髪が伸びた頃、まとまりの悪い髪型でいること間違いなし。それこそスタイリング剤を用いなければ外出するにもテンションダダ下がりだったりします。

一方で地元のカットに定評があるサロンなんかで髪を切ってもらうとどうなるか。数週間経った後ですら髪型に満足感を覚える仕上がりで、それが毎回なのですから多少高くてもその美容室に通ってしまう技術力です。

なぜこんなことが起きるのか、この両者にどんな切り方のこつがあるのかというのを地元の担当美容師に尋ねたことがあったんです。すると彼は、『ひとりひとり毛髪の流れ方って違うんですよね。頭の形も違うわけでその人に合った切り方をまずはしなければならないんです。そうしないとバランスの取れた髪型にならないんです。それと数センチ伸びた時のバランスも考えながら切っています。』というこたえが返ってきました。

まず個々人の違いを認識する。
その人に合ったバランスを保ちながら髪を切る。
その上で数センチ伸びてきたときのバランスを考える。
というプロセスを踏んでいるというのです。


これは自分の仕事に通じる話だなと思うんです。
個々人で抱える医学的な問題点は違います。
個々人での違いがあるのだから治療にも個々人の特徴を反映させるべきでやはりオーダーメードの治療に取り組むべきで、それでいて患者さんの短期的、中長期的な病状を想像しながら診療に当たるべき。こんなことを研修生に教えていたりします。


自分の仕事に存在意義を賭け職業機能を果たす。言うは易しですが自分の仕事が手元から離れた未来を想像してみるという視点はどなたにとっても必要な視点かもしれません。

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