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4 マメな連絡は束縛の証

彼は頻繁に連絡をくれるマメな彼氏でした。友人の一人はそのことをとても羨ましがりました。付き合っている時も、別れた時も(このことは後日、記事に載せます。お気づきかと思いますがとても自分本位です)24時間以上連絡が途絶えたことはありませんでした。友人は「彼氏にはいつも私からばっかり連絡してさ、何日も無視だし返事はそっけないのが嫌」と言っていました。その友人が羨む私の彼は、毎日連絡をくれる上に、メールへの返信が遅いと、その時間何をしていたの?さみしかったよと言ってくれる人でした。今日何をしたか、明日は何をするか、たわいもない話をするのが日課でした。あれは行動チェックだったな、と気づくのは15年後の話です。

出張中のやりとり

私「明日は出張だよ。営業先を5つ訪問するの。自家用車はダメだから電車と歩きだよ、大変なのよー」

モラ彼「大変だね。困ったり疲れたりしたらいつでも連絡して」

私「うん、優しいね。ありがとう!」


そして翌日、1件目の訪問を終えたところで彼にメールをしてみました。仕事中だろうから怒られるかな、でも忙しかったら携帯なんか見ないから大丈夫かも、と迷いながら送信しました。モラハラ被害者は相手のことを真っ先に考えます
私 [いま一個おわったー!ごめんね邪魔して]

30分後返信がきました。
モラ彼[がんばれ~]


事実がなくても浮気成立

2件目を終え、駅に向かって歩きながらメールを送信しました。
私[2個目終わりー次はまた電車で移動よ。3個目がんばるね]それに対する返信はなく、仕事中は当たり前だな、と納得して次の訪問先へ移動しました。3件目が終わった時も返信はなく、そのまま4件目を終えたタイミングで返信が来ました。
モラ彼[いま何個目?(#^^#)]
私[次5個目だよ。いま歩いてる]
モラ彼[そうなんだ。遅くない?]
私[ちょっと話が長くなったからね、さすがに疲れてきたー]

するとすぐ電話がかかってきました。私はやった、声が聞ける、と喜んで通話ボタンを押しました。

私「わざわざ電話ありが…」
モラ彼「何してたん」
私「え?さっき4件目でいま歩いてるとこだよー。あと1件回ったら今日は終わり。頑張ってるよ~!」
モラ彼「なんで一個回るのにこんなに時間かかったん?一個目と二個目はすぐやったやん」
私「えー?なんでだろ?・・・話がさっきは長くなったからだと思うけど・・・」

 なぜそのようなことを言うのだろう?と意図がつかめぬまま、返事に若干の間があったのを、彼は怪しいと思ったようでした。私はどんなときも考えてしまってすぐ言葉が出ない方なので、ペラペラと間をあけずに返事できなかったことを、この時ばかりは激しく後悔しました。実際、はっきり言えないことで、周囲に誤解を与える自分の性格が嫌だとも思っていました。モラハラ被害者は、相手を責める前に、自分にも直すべきところがあることを知っています。それ自体はいいことだと思います。しかしその短所が全く関係ない場面の時でも、反省してしまうのです。そういう風にモラハラ加害者が話を持って行く場合もあります。

不自然な対応はモラハラ彼氏の大好物

モラ彼「同じこと話して回るだけなのに、時間がこんなに違うっておかしくない?嘘ついてるやろ。誰と会ってたん?」
私「え、いや、本当に仕事で。まじめに説明してたら、時間がかかることだってあるよ?」彼に疑われているかもという焦りから、再び変な間のある返答になってしまいました。
モラ彼「いや、それはおかしい。嘘ついてないって証拠あるん?」
私「そんなのあるわけないよ。証拠って何?あ、電車きたから乗るね、これ乗らないと間に合わないから、またね!」と電話を切りました。本当に電車が来たのですが、この不自然な会話と電話の切り方が、浮気を認めたことになったようでした。当時の心境としては、浮気を疑われたことよりも、また彼の機嫌が悪くなってしまうという焦りの方が大きかったように思います。
 

 モラハラは文脈なく急に発動されることが殆どです。自然な対応なんて不可能です。心の中は なんだ?どういうこと?何が言いたい? と疑問でいっぱいです。そうして生まれた不自然な受け答えは、すべてモラハラ夫の都合の良いように解釈され、何年も蓄積され、突如としてダメ人間の証拠として提示されるのです。それも驚くべき文脈で、正々堂々と主張してくるのです。家庭内ではその空気から逃れられませんし、完全に飲まれてしまいます。

次回の記事では、離婚の話の時に、どのようにその曲がった事実を主張してきたか触れます。身バレ防止のため、一部有料にさせていただこうと思います。よろしくおねがいいたします。 

電話相談自体が地雷

 新型コロナウイルス感染症の防止のため、外出自粛要請が続いています。パートナーがモラルハラスメントやDVで、でも逃げる場所がない方もたくさんいらっしゃることと思います。

命に関わるほどの暴力でない限り、相談窓口へ電話することも難しいのではないでしょうか。そもそもパートナーが家にいる時、他人と電話なんてできませんよね。

 私は相手が誰であれ、電話していると常に聞き耳を立てられ、お茶を飲みにリビングに来るフリをしながら、それとなく行動チェックされていました。もちろんチェックされていることには気が付きますので、家の中で電話なんて、もう絶対にできませんでした。おかげで実家とも疎遠になりました。怪しいことは一切ないのに、もめ事になってしまうと相当な精神的ダメージが来るからです。

 しかしどうか、自分を責めることだけはしないでください。いまは辛抱するときなのかもしれません。刺激しないように過ごされている方、大丈夫。それもひとつの生き抜く戦略です。ただ、日記やメモなどの記録だけは、こっそり着実に取ってください。

読んでいただきありがとうございました。次回に続きます。

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