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今日はひとりで読書@デュアルキャリア・カップル/夫婦関係におけるゼロサムの罠

こんにちは!
本日は読書の記録です。
先日申真衣さんが自身のInstagramで紹介されていた『デュアルキャリア・カップル』を読みました。

共にキャリアを追求するカップルが直面する代表的な3つの転換期と共に、それを乗り越えられたカップル・乗り越えられなかったカップルのケーススタディが乗っており、今後自分がぶつかるであろう・もしくは現在まさにぶつかっている途中であろう問題とその攻略のヒントが書かれています。

まず、この本いわゆるハウツー本ではないので、これを読んでよっしゃー明日から夫婦の問題なくなるぜ!という本ではないです(笑)それを期待している方は買うのやめた方がよいですよー!!
それよりも実際のハウツーの小手先の手法に頼る前に、まずは相手と本心からの深い対話をしていますか?というのがこの本のメッセージなのですよね。

多くのデュアルキャリア・カップルは、
家事を分担し、スケジュールを合わせ、
仕事と家庭を両立させるために、込みいった方法を考察する。
しかし、もっと深いところにある、
二人の希望や不安、価値観に関する話は、
ほとんどしていない。

これは本作の扉に書かれている言葉なのですが、これを聞いて皆さんはどう思うでしょうか?

私はまだ育休中の身なので、本当の困難やハードルはこの後に待ち受けていると想像しますが、それでも子を出産してから、明らかに夫との関係性はそれまでのものとはかなり変化したと思っています。今思い返して見れば、本作で言及されている第一の転換期を迎えていたのだなと感じました。

自分事ですが、この1年ほどの間に、育休中のため、育児負担の多い私(あくまでそう考えているのは私ですが)が、何度か夫に憤りをぶつけたことがあります。その度、私が考えていたのは“私ばかり押し付けられていて不公平だ”という気持ちが一番大きかったんですよね。でもこれ、完全にゼロサムの思考に自分が陥っていたのだな、と今回この本を読んで感じたのです。

カップルが自分たちの関係を捉えるときの考え方は2種類あり、それがゼロサムか、ポジティブサムであるかということが書かれています。要は、一つのパイを分け合って、相手と奪い合うか、もしくはそのパイ自体を二人で大きく広げていくか、という考え方の違いです。

ゼロサム思考のカップルを見つけるのは簡単である。彼らは二人の関係について話し合うときに「交換条件」や「妥協」といった言葉を多用する。

おぉ。。これは耳が痛い言葉じゃないでしょうか?私自分ばかりが妥協して、平等であることばかりに拘っていたなぁと思い多いに反省しました。平等でないことによって、何かが奪われている感覚があったんですよね。

逆に夫と会話をしていると、そういえば1+1を2以上にする、みたいな表現を多用していることにも気付き、なるほど彼はポジティブサムで二人の関係を捉えていたのだなということにも気付きました。

最初に書いたようにこの本はあくまで夫婦の関係に「地図」を与えてくれるだけで、ここに明確なハウツーや、こうすれば良いという回答は書かれていません。しかしながら、これだけ夫婦の両者がキャリアを抱えたカップルが増える中、この先どういったことが待ち受けているのかを知ることは、それだけで十分に重要なヒントになりえるのではないでしょうか?
自分たち夫婦だけの関係性を近視眼的に見ていると随分と疲弊するものですが、実際日本に限らず世界中津々浦々のカップルが結局は同じような根本的な原因で壁にぶち当たっているのだなぁというのは、ある意味肩の力を抜くことにつながるかもしれません。。

少し毛色は異なりますが、ビジネスリーダーの子育てという、自分からは縁遠いように思われる『子育て経営学』も、こう考えてみれば、子育てとビジネスのポジティブサムを見出した人たちの本でした。

ゼロサムではなくポジティブサム、ここに何かのヒントがあるのかもしれません。



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