甲斐駒ヶ岳の麓 白州の森の中から

1989年の初夏。

[白須]でバスを降りてテクテク歩く。舗装から砂利を敷いただけの道に変わり、周りの樹々がキラキラ輝いて見える。

もう心はワクワクしっぱなし。

とうとう、山暮らしが始まる。

生まれは東京だけど、物心ついた頃から東京は好きな処ではなくなっていた。

主人と一緒になって登山を始めた事もあり、山の中で暮らす事にした。このへんは、主人がバイクで林道を走って遊んでいた頃からよく来ていたらしく土地勘もあるという事で購入。

その頃は、ログハウスと田舎暮らしが流行り、二人共フリーの仕事をしていたので、山の中でも暮らしはできる。資金はふんだんという訳ではないので、主人がフィンランドログのキットでセルフビルド。夏にはログハウスが出来上がり、犬2匹猫2匹を連れて移住完了。山の夏はとても涼しく、昆虫やトカゲがいっぱい!子供の頃にタイムスリップ。

そう、あれは8才頃。シ-ソ-とブランコしかない、だだっ広い雑草が生い茂っている公園。雑草の中に引っこ抜かれた切り株があった。いつものように、近所の子と空想をしながら遊んでいた時、何気なくその切り株を蹴飛ばして転がした。すると、切り株の下から何十匹ものトカゲが四方八方に走り出した![うっわぁ-~!]と、近所の子と逃げ回ったけどトカゲを踏みそうで足を地面に着くのも怖くて空中を逃げ回った(ありえない••)。日も暮れるまで、公園で遊んでいると必ず母が[○○~!!!]と大声で叫ぶ声で夢から無理矢理覚まさせられたような、楽しい1日が終わった~••••

此処、白州に来てから子供の頃の自由な時間が戻ったような気がする。昆虫好きが目を覚まして、1日中でも観察していたい。

ハウスのロフトの窓の外に足長蜂が巣を作った。中には幼虫がいて、蜂が帰ると顔を出す。蜂は摂ってきた獲物(青虫)を噛みちぎり、器用に前脚と口で団子を作って幼虫に与える。何匹もの幼虫が顔を出して団子を分けてもらう。

女郎蜘蛛がおおきな巣を作る。綺麗な蜘蛛だなぁ、と感心していたらナニやら虫が巣に引っかかる。女郎蜘蛛はすかさずその虫に突進。これまた器用に手と足を使い、お尻からシャワーのような糸を出しながらクルクル巻いて、虫のミイラの出来上がり!

バッタが草のてっぺんに飛んで来た。葉っぱをモグモグ食べていたら、急にバッタが固まった。と、植物に擬態していたカマキリがバッタを睨んでいる。カマキリは体をユッサユッサと左右に振り、両手鎌を広げて上げる。”サッ!!”右手鎌がバッタに襲いかかる!!                    一瞬の出来事に[すっげえ!]とただ•ただ感心。

ハウスは完成したけどお風呂場はまだ出来ておらず、最初はドラム缶で入浴。その頃はお隣と2軒先に別荘があるだけだったので、心置きなく露天風呂を満喫。すると、色々な昆虫がやってくる。主に蛾が多いのだが、ここで初めて見る昆虫を発見!その昆虫は♾の様な2枚の殻の間から頭と手足を少し出して歩いていた。あれは何だったのだろう?

とにかく、昆虫を見ているとエイリアンを見ている様でワクワク•ゾクゾク楽しくてたまらない。   近年、虫が嫌いな方たちが多いようだが、こんなに面白い物どうして嫌いなんだろう?

昆虫が好きな女史のほうが不思議か•••• 

                   つづく 



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