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大好き!国立民族博物館〜違いをもっと知りたくて〜

こんにちは、ぷるるです。
私にはとーっても好きな博物館があります。その名は

国立民族博物館・・・通称みんぱく

文化人類学・民族学とその関連分野の大学共同利用機関なのですが、一般市民向けに博物館も運営しているのです。

つまり・・・

世界の民俗文化を一度に味わえる、とってもナイスな場所!

しかも今年は創設50周年のため、面白い企画が催されていたのです。
こりゃあ行くしかありませんぞ!

というわけで、ぴゅうっと大阪まで行ってきました。
一緒にみんぱくの魅力を味わっていただけたら、うれしいです。

*今回は写真が多く、縦に長くなったので目次をつけました。
 見づらくてごめんなさい。お好きに飛ばしてくださいね。




①みんぱく・・・その魅力

太陽の塔がお出迎え

みんぱくは大阪府吹田市の万博記念公園の中にあります。そう、1970年の大阪万博跡地。
そのため、太陽の塔が歓迎してくれるんです!

太郎、マーベラス!!!
わりと距離あります。


博物館の入り口には、素敵な看板が設置されてました。

*仮面って お面と何が 違うわけ?

あー、面構えに胸がおどる!
でもこれ、仮面よりお面にした方が良くないですか?

「日本のお面〜伝統とトンチキのはざまで〜」

ね、その方がこの面々にはふさわしい。
でもきっと大きな違いがあるのでしょうね、仮面とお面には!

おっと、博物館の話に戻りましょう。


こんな展示が待ってるよ!


みんぱくでは世界を12の地域に分けています。

ワンフロアで世界を旅する。


そして地域の特徴に沿ったサブテーマごとに文化を展示。

例えばオセアニア地域なら「海での暮らし」「島での暮らし」「先住民のアイデンティティ表現」など。

「海での暮らし」の一例


展示物は日用品から衣服、固有の伝統文化グッズ、暮らしの様子など、ほんとうに様々です。しかも数が半端ない。

そこで今回はそのごく一部をピックアップ!ざっとご紹介いたします。
(みんぱくは、写真全然オッケーな博物館なのです)

お気に召したら、ぜひみんぱくへ!


魅惑の展示グッズあれこれ


やはり各国の暮らしがのぞけるグッズは、見ていて面白いです。
例えば、タイのココナッツミルク愛。

この倍以上の濾しグッズが。


まだ漉すか。どこまで漉すのか。


アフリカのビーズ愛も、なかなか。

最下段3つは、足置き台です!ほしい。


それから民族衣装の展示もたっぷり。

例えば定番のサリー。

*良い写真 私じゃないね 公式よ


ヨーロッパの木靴。子どもの頃は憧れたなあ・・・

*現在は 靴擦れ連想 肝が冷え


左から、中央アジア・モンゴル・シベリアの帽子とブーツ。

うう、全部欲しい


大きな展示品もたくさんあります。例えば遊牧民のテントとか。
タイニーハウス好きの私としては、たまらないんですよね〜。

例えばブータンのスパイダーテント。

夏専用テント

続いてカザフの天幕(キイズ・ウイ)内部。

赤骨格がキュート


モンゴルのゲルもありますよ〜


また精神面での展示も充実。
人々の祈りの歴史を、垣間見ることができるのです。

例えばロシアの精霊たち

素朴ゆえの静謐さ。

バリ島の方々

オッス、おら魔神!

えー、中国の・・・

知り合いに酷似。

それから我が国の・・・

ふざけてなどいない。


もちろん過去ばかりじゃありませんよ。現代にも対応するみんぱくです。

例えば今のアフリカの街並みを再現。

メデューサを連想した理由を、15文字でのべよ。


流動する文化が生み出す新アートも。
こちらは与謝蕪村の句を、フランスの方が、アラビア語で書いた「書道」です。

絵画の域ですね。


このように、さまざまな角度から民族文化を知ることができるんです。

また1Fにはお土産ショップ、3Fには図書館がありますよ〜!


②ぷるる・セレクション

お気に入りベスト3

ただの博物館紹介だけでは、つまらない!
今回私が特に引き付けられた展示物を3つ、ご紹介します。

まずはパプアニューギニアから「捕人具」
でもこれ、いつ、なんのために、どう使ったか実は不明なのです。

なのに「捕人具」と決めつけるのは、どうなの。
この形状なら、使い方など一択だろうに、不明とは。
推察で詳細な絵まで描く、西洋人の神経がわからん。

かなりモヤついた一品です。

で、結局何なんだよ!


次にインドより神様3体
左から「バララーマ神」「スバドラー神」「ジャガンナート神」
インドは神仏像の展示が多いんですけど、どれも圧がすっごいんですよね。
舌を出すわ、目が3つだわ、挙げ句の果てには牙をむいて・・・。

でもこの方たちは、ちょっと違いました。神らしいおおらかさがあるんです。
確かに胴体はありませんよ。でも私は信頼に足ると強く確信しました。

手から何かを発射されないこと、切に願う。


最後はカザフスタンのゆりかごです。

これ、真ん中の穴からうんこができるんですよ!
骨が管代わりになって、排泄物が穴の下に落ちるんです。よって赤ちゃんは、常に清潔に眠れる仕組み・・・合理的〜。

赤ちゃんへの深い愛を感じますよね。ご両親がこの揺籠を揺らしながら、手仕事をする様子が目に浮かびました。


仮面 ザ ワールド

また、今回みんぱくでは特別展示がありました。

そう、「日本の仮面」

日本各地の仮面を用途や種類別に紹介しており、とても面白かった!
笑いと感動、笑いと笑い、笑いを超えて光の彼方へ。

ただ、写真撮影がNGだったのです・・・

これには、かなり悔いが残りました。
そこで常設されている世界の仮面を、勝手に比較展示しちゃいました。

仮面による文化の違いを味わっていただければ、幸いです。

①オセアニア:焚き火の周りで踊るために生まれた奴ら。

推しは右から2番目の、全身タイプ

②アメリカ:日本では選ばれない色味と造形に、乾杯。

*左なら 被ってやっても いいだろう

③ヨーロッパ:思ってたんと違う・・・・

右端の方とは、関わりたくない。

④アフリカ:ヨーロッパの方々よりホッとするとは、想定外。

*被るなら 仏っぽいやつ 中央の

⑤南アジア:国から受けるイメージを裏切らない、信頼感あるメンツ。

左上をかぶると、一生取れなくなる伝説は、特にない。

⑤東南アジア:こじんまり品よくまとまってる印象。

右最上のは、不満があると「まーーーー💢」って言う予想。

⑥朝鮮半島:かな〜り可愛くないですか?

うちへおいでよ!ご馳走するヨ。

⑦中国:あまり仮面の展示がなくて残念無念。

*その顔は 根に持つタイプ 確実に。

⑧中央・北アジア:ドクロ✖️三つ目=コミカルという奇跡が、今。

浜ちゃんって、世界各地にいるな・・・。

⑨アイヌ:これをみた時、ドキッとしました。もしや恋?

*恋じゃない 違う絶対 恋じゃない

⑩日本

私は日本をなめていました。海外の方が圧倒的に色も圧も濃いと思っていたんです。でも全然違った・・・

私は仮面を辿る中で、我が国を再発見したのかもしれません。

個性爆発!化け物からご陽気者まで。


なぜ松竹梅に牛を合わせたのか。


薩摩硫黄島のメンドン・・・か・・・


皆さまはどの地域がお好みですか?被ってみたい仮面はあったでしょうか。

よかったら教えてください!結果をまとめて追記します。


③楽しみ方と注意点

切り口いろいろ

みんぱくでは、伝統文化以外からも世界の違いを紹介しています。

<音楽展示>
楽器だけをまとめています。やっぱり音楽って、特別なんですね〜。

正直、楽器は「浜松市楽器博物館」の方が充実していると思います。


でもここは、また別の楽しみ方があるんです。
例えば、チャルメラをすっごくフューチャーしているところとか。

あと、この倍のチャルメラがあった。

チャルメラって、実は歴史や伝播が不明なんですって。私はラーメン屋台専用楽器と思っていたので、かなり驚きました。うーん、ミステリアス!

でも考えてみたら、ドラマ「阿修羅のごとく」のテーマソング「トルコ軍楽」も、チャルメラ超入ってましたね・・・結びつかなかったな〜。

というわけで、チャルメラを知りたいならみんぱくへ!!

あとギターの展示も充実してますよ〜。
推しミュージシャンを見つけた時は、思わず叫んじゃいました。

憂歌団のボーカル、木村さんギター

えーっと、私はブルースバンド「憂歌団」の大ファンでして・・・。
もしかしたらファン仲間いないかなーと思って、書きました。

でもどうして木村さんなのかな。私は嬉しいけども。
大阪人だから展示?それともみんぱくファンだから?

<言語展示>

みんぱくでは、世界の言語をいろんな角度から体験できます!

見知らぬ人が、見知らぬ言語を

これは相当数の言語で「私はぷるるです。日本の**出身です」と自己紹介してくれるソフト。もちろん何言ってるか、全然わかんないですよ。

でも耳を傾けていたら、あっという間に30分過ぎてました。時間の溶け、こわ!

ちなみに日本の方言も楽しめます。


バベルの塔建設に神が怒り、私たちの言語はバラバラになったと言われていますが、これ結果オーライじゃない?と思いましたよね。

どうしてそんな言葉?(笑) なんでその発音?(大笑)

わからないのが楽しい。わかるともっと楽しい。

理解しようと互いに歩み寄るのは、なかなか刺激的じゃないですか。
まあ、英語習得もままならない私がいうのも、アレですけど・・・。


自由に広がる個性を味わう


みんぱくへは、一人で行くのが好きです。のんびりじっくり見たいから。

1週目は地域ごとの個性を楽しんで、2周目は違いを見比べて、行きつ戻りつしております。

違いの見比べといえばこの写真。
手前のエビと奥の筒には1つ共通点があるのですが、わかりますか?

これ、実は両方とも「棺」。死者を弔うものなんです!
エビ型(ガーナ)は遺体を、柱型(オーストラリア)は遺骨を収めます。

ガーナの棺は、故人が生前得意だったものをかたどるそうです。この棺桶から察するにエビ漁のプロだったかもしれないですね。

対してオーストラリアの棺は、日本の骨壷に該当するのでしょう。長さや紋様にも意味がある気がします。お墓がわりでもあるのかな〜。

別れの悲しみや辛さ、そして無事に神の元へ帰れるように祈る心。
死者を送り出す気持ちは、きっと大差ないと思う。

でもその表現方法に、これほどの違いが出るとは!

そこに優劣はなく、ただ違いがあるだけ。そのどれもが独創的で素晴らしい。
強引に作られたのではない、自然な個性の発露は、対峙するこちらをも解放し、豊かにしてくれます。

ああ、こんな発想あったのか。
そんな気持ちで、作ったのね。

もちろん美しい事ばかりではありませんが・・・。

もしかして私は、自由になりたくてみんぱくへ行くのかもしれません。


注意点を一つだけ

私にとって比の打ちどころなき博物館、みんぱく。
でも、一点だけ気になるところがあります。

マイナス意見は避けたいけれど、私にはみんぱくを勧めた責任があります。
よってお伝えすることに決めました。異論ありましてもご容赦願います。

この日私はみんぱく内のレストラン「森の洋食 グリルみんぱく」で昼食を取りました。

そして豚のアレをアレして、アレ味のアレをかけたものをチョイス。

そりゃ美術館併設のレストランは味が大抵アレですから、それほどアレしてたわけじゃないですよ。ええ、その辺はアレしてます。

でも豚のアレそのものに、味が全然アレだったんですよ!
しかも蒸してるのに、焼き目がアレってどういう状態?

その上ソースから生姜のアレがないんです。もう人口アレの味で。
付け合わせも写真と違ってアレでした。特にポテサラが超アレで、これいらなくない?みたいな。

スープはまあ・・・アレとして。でもアレってわけでもないですし。
なのにお値段だけはアレだから、コスパがアレ、って感じです。

物価高の昨今、お店としてアレなのは分かりますよ。
それを差し引いても、この価格はアレじゃないの?と感じましたよね。

なので、お食事は別で取られることをお勧めします。私見ですが。

*表現の一部は控えさせていただきました、念の為。


④ちょっとだけ真面目な感想も


ここまで私はみんぱくの魅力を語ってきました。
それは事実で、本当に素敵な博物館です。

でも今回私は、これまでにない痛みも感じていました。

雨の記念公園をぶらつきながら。


そしてふと思ったのが、みんぱくの展示の90%は「過去の記憶」という事実でした。

私がみんぱくを好きなのは、自分が「日本人」であり「日本文化がルーツ」との、揺るぎない確信があるからです。

伝統文化の基準が決まっているから、安心して異文化を眺め、知り、楽しむことができました。

でも今回は、それが揺らいでしまったんです。
日本の展示に誇りと郷愁を覚えつつ、それを自分が生きていない現実に気づいてしまったから。

私が初めてみんぱくを訪れたのは、もう数十年も前のこと。
正直にいえば、その時もう展示にある様な暮らしをしていませんでした。

デニムを履いて、イタリアンを食べ、ロックばかりを聞いていました。
和歌を知らず、都々逸を笑い、着物を一人で着ることもできなかった。

だけど、これほど心もとない気持ちには、ならなかったのです。
鈍い私にも感じられるほどの、変化が今うねっているからかもしれません。

ここから世界は、固有の伝統文化を一層失っていくでしょう。特に日本はその加速が早いと思われます。
これまでもさまざまな文化が起きては消えていったけれど、今回はちょっと意味が違うように思います。

つまり私は、自分の無知・無関心が、伝統文化の急速な消滅に一役買っている。
その事実を過去の伝統文化から、はっきり突きつけられたのです。

今回は苦い旅となりました。
でもこれを感じるために、私の心はみんぱくに行きたがったのでしょう。

去年からなぜか能に心惹かれ、古事記や万葉集も読むようになりました。
あまりに自然な流れでしたから、単に年齢によるものと思っていた。

けれど、それだけではなかったようです。

今、私は母国の伝統や文化を真に知りたい。繋がりたい。
知識だけでなく、感覚として掴まなくてはならないと。たとえ遅かったとしても。

それでなくて、どうして「違い」を好きと言えるのか。

それが何につながるかは、正直まだ見えていません。
でも探りながら、動いていきます。

自分なりの道が見えてくるまで。


⑤「画像 de 一句」もやってます!


ところで・・・。
私は最近、とある会のメンバーになりました。

わーいわーい!末広がりの8番だあ


mokomokopenさんの素敵企画、「画像で一句の会」に入ったんです!

画像で一句を読むのですが。これがとっても面白い!
ぜひにと入会をお願いしたところ、聞き届けていただいて。

早速画像に、ちょいちょい俳句はさんでみました。めちゃ楽しいです〜。
(ちなみに*印が俳句です)

でも・・・正直ちょっと落ち込んでいます。
だって今ひとつの出来ばかりだから。

ちょっとだけ、画像につけるコメに自信があったんです。
なのに俳句になった途端、この硬さ・・・この気取り!!!

ああ、私の力はこんなものなの?
もしかしたら、俳句の才がないのかも・・・。

でも!!

575のリズムは、我が血に流れているはず。
モンゴロイド特有の平たい顔が、それを証明しています。
蒙古斑はもちろん、蒙古襞は現在形で存在してますしね。

これから精進を重ね、良い句を画像につけたいと思います!


⑥どうでもいいおまけ


ここまで読んでくださった方もいると仮定して・・・

長すぎる記事なのに・・・本当にありがとうございました!!
なんとお礼を申し上げたら良いか。

ナンマンダブ、ナンマンダブ


そこで本編では自粛した、とっておきの民族グッズをご紹介します。

さらっと展示してあり、びっくりしましたよ。

こんなでっかいフォークで人をパクッとねえ・・・
まあその部族なりの理屈があったんでしょう、所属していない私には分かりかねますが。

受け入れるなら、より好みしないのが大事ですしね。

でも、もしかしてご気分を悪くされましたか??
お詫びに私が、今一番被りたい面をご紹介しますのでお許しを。

10秒見つめられると全身から血が噴き出すとは、誰も言っていない。


これ祭礼用の仮面なんですけど、なんでお祭りってどの国もこうなるんですかね。楽しさや踊りで、テンションがバグるってことですか?

そして今回ご紹介した2つは、両方ともオセアニア地域のものでした。
もしや私は、オセアニアが好きってことですか?

この件も真摯に問い続けたいと思います。


ご精読ありがとうございました!!!

もち、オセアニア発



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