画像で一句の会

私、「画像で一句の会」会長にして唯一の会員なんですが、どういうわけかこの活動を始めてから、ただの一人も会員が増えないんですよね。

なぜなんでしょう。
画像を挿入する機会があれば、けっこう詠んでいるのですが、一向に広まりません。

おかげで、本日のめでたい

第一回 画像で一句 講評会

について、私の作品のみでの開催となりましたことを、深くお詫び申し上げます。

ネタがない、とかじゃないです。
絶対違います。
誰が何と言おうと違います。
ネタなんて、「ない」って言うから見つからないだけです。

なお、今回の講評は自選・自評となっておりまして、お読みいただいている皆様を完全に置いてけぼりにする可能性がございます。
もちろんお読みいただければ嬉しいですが、読んだところで「なんもいえねぇ」となる確率が非常に高いため、そっ閉じでかまいません。
苦肉のコメント等、無益な時間をお使いいただく必要はございませんので、重ねてご理解のほどよろしくお願い致します。

ではいってみましょう。
エントリーNo.1【きっとまた会える】より2点

あんなにも フサフサだった 4年前

知らぬ間に枯れてしまったモンキーツリーの弔い記事です。
再生させる気まんまんでしたが、結果は無念にもお見送りする形となってしまいました。
まだヤマタノオロチ化していないモンキーツリーの愛らしい姿を懐かしむ名句です。

再生の 奇跡信じて ぶつ切りに

どっかから根が出ることを期待して、思い切って3つに割ってみた際の、綱渡りの心情を詠みあげました。
この時点でほぼ死体であるにも関わらず、意地でも諦めない強い心が伺えます。


エントリーNo.2【あとのまつり】より1点

希望とは 不運とセットで やってくる

モンキーツリーの画像と並べたことで「ばばーん」の使い回しがバレてしまいました。うっかりモコベェです。
この記事でも、うっかりモコベェはうっかりしており、うっかりな自分を呪いつつ、希望についても言及する、呪いと希望の紙一重感を18文字(字余り)に込めました。


エントリーNo.3【ふたつにひとつ-ペンダントをつくる編-】より3点

富士山は 雰囲気だけで 押し通す

珍しく作っています。けれど、技術のなさすべてを雰囲気で押し通そうとする強い意思が感じられます。
時間がないのを言い訳に、いかに技術のなさを曖昧にするか、それだけを追求する非常に私らしい名句だと思います。


失敗を 学びにかえず くりかえす

ロウづけ、という技法について、毎回失敗するものの、何度も同じ失敗をする自分を認める俳句です。
それでいい。そのままでいいんだよ。そんな優しさが5・7・5から溢れ出てくるようです。


やめておけ 心の声を ミュートする

時間がないにも関わらず、追加のパーツを作ろうか思案している声を表現しました。
本当にやめておけばよかった。この忠告はボリュームを上げておくべきでした。


エントリーNo.4【そこに愛はーペンダントを送る編ー】より1点

手直しは 時を理由に 目をつぶる

何とか完成させたペンダントを先様へ発送する間際、修正したくともできない心苦しさを詠った句です。
もちろん今さら修正する気などさらさらありませんが、フリだけはするのが大人の嗜みというものです。
そんなアダルティな一面を感じていただけたら、この句を味わい尽くしたと言えるでしょう。


エントリーNo.5【スライム塗ったら3.9万人が見てくれたのでケースを買った】より1点

途中から 手を抜いたなと にやけ顔

スライムの絵付けも、途中から手を抜いたようです。
製作を極められない呪いにかけられた私を、自らが塗ったスライムがあざ笑う。大変シュールでニヒリズムな句。
この句をよめば「お前のやることに意味などない」と今にも言いだしそうなスライムが太宰治に見えてきます。


エントリーNo.6【NOTEは書くネタがなくなってからが面白い】より2点

一人だが 息子の雑談 二人分

一人息子だということを忘れるほどしゃべりまくる息子への愚痴を誰かに受け止めて欲しい気持ちがあふれ出た句です。
誰にも受け止めてもらえませんでした。

風速が 5.5なら 大当たり

当たったほうがよかったのか、当たらなくてよかったのか、詠みながら迷いの中にいる様子がひしひしと伝わります。
大当たりしていればこの句は生まれず、選外になっていたことを思えば、当たらなくてよかったのかもしれません。

エントリーNo.7【植物と私】より2点

世話頼む 干上がる土が 言っている

確かこのあたりの記事から、ごくまれに、句について言及してくださる方が見受けられました。
こんなにも植物の叫びを表す名句は他にありません。カラッカラです。
植えるのが遅かったこともあり、結局こちらのチューリップは今年花をつけませんでした。

この背景からも、この球根の悲痛な叫びが今にも聞こえてきそうです。


土と水 あれば何とか なるもんだ

すでに私の世話に順応したつわものたちです。何とかしたようです。
水戸黄門のBGMが聞こえてきそうな逞しさと余裕を感じる一句です。


エントリーNo.8【当たり前の素敵】より1点

満開が いつだかさっぱり わからない

まだあるのか。
始めて咲いた花を喜ぶと同時に、微妙な形状についての困惑がうかがい知れます。
まだあるのでこれくらいで。

エントリーNo.9【トットリ】より1点

いと旨し 梨の風味と 冷たさと
ただひとつだけ 砂さえなければ

気持ちがあふれて5・7・5・7・7で詠んでいます。
大変、砂利砂利していておいしゅうございました。という気持ちを込めて詠みました。
うがいしても、ムダでした。

エントリーNo.10【鳥の自慢がしたかったの】より1点

ジュラ紀より 受け継ぐ脚の 凶悪さ
捕食されしは 我が祖先かな

太古の歴史に想いを馳せた、俳句冥利につきる句です。
文字を見よう、見ようとするのに、画像の右端に写るフサフサに目を奪われてしまい、なかなか句が入ってこないという不遇。
そんなハンデを跳ね除けてエントリーされました。


エントリーNo.11【蟲のはなしを書けってよ】より1点

食うのかな 食われるのかな せめぎ合い

こちらについては、相互フォローさせていただいております、にー友様よりコメントをいただき、大変うれしかった思い出の句です。
これを起爆剤に一気に会員増加を期待したのですが、名乗りを挙げる人は誰一人いませんでした。

エントリーNo.12【路地裏の突き当たりで夢をこぼす】より1点

清水の 舞台はおよそ 4階だ

マメ知識を交えた知的な一句。
よく見れば「ばばーん」のクオリティも上がっています。
私的には20階くらいから飛び降りた気分だったのに、清水の舞台の想像以上の低さに心動かされた一瞬を上手く切り取っています。

エントリーNo.13【したいのです。】より1点

リリリリリ リリリリリリリ リバイバル

かなりお気に入りの句ですが、誰にも言及されませんでした。
実際何回目のリバイバルなのでしょうか。まともに映るのでしょうか。
謎は多かれど、深く追求することの無意味さをうまく表現しています。

エントリーNo.14【拝啓 朱祥さま】より1点

パリピかな 家では地味な タイプかな

UVライトを当てなければただの岩石に見える玉滴石の特徴をギュッと詰め込んだ一句。
あまりにも的確です。己の才能が怖くなる名句だと思います。

なんのはなしですか?
ネタ切れのは 一句詠む会のはなしです。
今後も私がNOTEを継続できた場合は、定期的にネタ切開催できたらと思います。

もちろん「もこぺんが仲間が欲しそうだったから詠みましたよ!」っていう方がいらっしゃっても、なんもいえねぇため、今後も一人で活動を続けていきたいと思っております。

それでは、本日はこれにて。


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