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音楽と人間性

Xにおすすめ機能が登場して、ストレスが倍増した

「見なければいいじゃん!」

うん、俺もそう思う

だが、あまりに暇すぎると見てしまう

すぐ隣にあるからね

おすすめが役に立ったこともなくはないが、極少数

大半のポストが目障りである

「もっと有益でニッチな情報くれや!」

心の中で、そう叫んでいる

(あれはどういうアルゴリズムなんだろうか)

数日前からメタル界隈が騒がしい

調べてみると、集客に関する問題のようだ

ふむふむ、なるほど

そこで自分がライブに行く理由を考えてみた

結論、「見たい、聴きたいバンドのライブに行く」

"そのアーティストの音楽を聴くため、足を運ぶ"

昨今ジャンルレスのイベントが増加傾向にあるが、基本的に同ジャンルで固められるので、そこでまた好きなジャンルの新たなバンドと出会う

これは俺だけかもしれないが、知人があまりいないイベントの転換中に一人で内心ソワソワしてるあの感覚が好きだ(知らない世界に来たぞ、みたいな)

むしろ、それ以外にあんのか?と思った

ところがどっこい、あるようだ

「友達が行くからライブに行く」

「友達とライブハウスで会いたいから、行く」

青天の霹靂だった

ハンマーで頭を殴られたような衝撃を受けた

何を隠そう、俺には友達が少ないのだ

そういう考えに至らないのも当然である

大前提として、音楽の聴き方に正解はない

「友達と一緒に盛り上がれるから好き!」とか

「この曲の叙情的なパートが〜@w,pdt」とか

"音"を"楽"しむと書いて"音楽"だからね

楽しみ方は、自由だ

前述した話に戻るがむしろライブハウスに来たことのない人たちが来るキッカケとしてはいいと思う

だが、それが目的になってしまうのは違うのでは?

少し前にバンド関係の知人と激論を交わした

「お前が言っていることは理解できるが、そういう人たちはお前がカラオケに行って楽しむのと同じような感覚でライブに行っているんじゃないか?」

目から鱗だった

トラックに跳ね飛ばされたような衝撃を受けた

俺の中では

カラオケ=歌いに行くもの
ライブ=音楽を聴きに行くもの

という方程式が出来上がっていたからだ

しかし、例外が存在した

(これは自分がバンドマンかつ音楽オタク、メタラーであることに起因する現象なのだろうか?)

そして、思った

人間性も広義的な意味で音楽に関係あるのでは?

とりわけ集客に関わる話だと思う

(ずっと引っかかっていた、昨日今日の話ではない)

ここでは少し強引だが
"人間性が良い"="明るくコミュ力が高くいい人"
と定義する

SNSの進歩はバンドのマーケティング方法を変えた

売れる、売れないの話にもなってくるが、バンドとして売れたいのであればSNSの活用は必要不可欠、味噌汁における味噌である

(別に"売れる"を目的としていなくても必要か)

もはや良い音楽を作る、それだけではダメな時代

大学時代、後輩とこんな話をした

"生きてる間に評価されたいか死後に評価されたいか"

俺は前者で、後輩は後者だった

「生きてるうちに評価されなければ意味がない」

認められたい気持ちが強かった当時そう思っていた

今でこそ自己承認欲求が薄くなり、後者の考え方も理解できるようになった

"売れたい、上に行きたい"

そう考えるバンドは生活が直結しているのでSNSが活発、目につきやすい傾向がある

ファンと積極的にコミュニケーションを図り、曲を作り、ライブをやり、認知度を上げていく

結構なことではないか

一方で売れる、売れないに関わらず他に生活基盤が存在し自分たちのやりたい音楽を追求する、そんなバンドも多い

趣味の領域でも、情熱を持って真剣にやっている

そもそも本気度のベクトルが異なる

"本気=有名になる"

これはちょっと飛躍しすぎな考え方だと思う

ターゲットの層もあるだろう

ニッチなジャンルをやっている側からすれば、不特定多数に届かせる必要があまりない

そのジャンルが好きな人に、届けたい

より多くの層に届かせたいのか、そうではないのか

それによってアプローチの仕方も変わってくる

長々と書いてきたが、ローカルにおいてはバンド間の繋がり、友人や知人が多い人の方が集客力があることは間違いないだろう

音楽は二の次、その人柄に人が集まる

(その人が長い時間をかけて積み上げてきた結果ならまた話は変わってくるのだが)

生きる上でコミュニケーションは大切だ

そんなこと、わかっている

思うのは、音楽自体にそれは関係ないが、音楽活動をするという点においてマストだよね、ということ

集客がなければ、ライブハウス側も困る

集客がなければ、活動資金の工面が厳しい

(他に生活基盤があるバンドはその点で安心感ある)

バンドは、一人では出来ない

お互いの信頼関係で成り立っている

俺はとりわけ実力主義的な考えなので、実力こそがバンドに提供できる価値であると思っている

(メタルという敷居が高いジャンルだからか?)

しかし、実力だけあればいいということでもない

いくら上手くても他のメンバーとの関係が悪ければ大切なお知らせからの脱退コースまっしぐらだ

ことメタルにおいては人間性の他に
"ジャンルが細分化されすぎている"
それも脱退が多い要因の一つな気がする

また話は脱線するが、メンバー同士やバンド同士が仲良しなのは問題ない。親交を重ね、切磋琢磨する

それをSNSで見て喜ぶファンも多いだろう

サービスの一環ならば、わからなくもない

しかし、本来それは音楽と関係ないのでは?

そう思ってしまうから、俺は好きじゃない

俺は「音楽に人間性は関係ない派」だ

音楽が素晴らしければ、それでいい

むしろ、マイナスをプラスに変換できるのが音楽の良さであると考えている

ただ、音楽に人間性は関係ないが、バンドの活動を存続させる上で人間性は必須事項だ

(さっきも同じようなこと書いた気がする)

ならば逆説的に、ある程度の人間性が備わっていなければバンド音楽は成立しないということになる(?)

ちょっと極端すぎるな

結局、人間が集まってやるものだ

思えば俺が洋楽ばかり聴く理由はそのアーティストに関する人間性が見えづらいからという側面もある

余計な情報をシャットダウンし音楽のみで評価する

国内だと言語が同じため、理解出来てしまう

(それがいいって人もいるんだろうけど)

先入観も聴き方に大きく関係してくる

カッコいいと思えない知人がやっているバンドは、何をやってもカッコいいと思えない

その逆もまた然りだ

「バリバリ人間性に関係あるじゃねぇか!」

わかってる、落ち着いてくれ

感情があるのが、人間だ

俺が言いたいのは

"身内の音楽は冷静に評価できていない可能性がある"

ということだ

嫉妬や羨望、先入観が邪魔をする

距離が近ければ近いほどその影響は大きいと思う

例に漏れず自分もそうなっているのだろう

脱線に脱線を重ねたが、現時点での結論

人間性は歌詞、音楽性はルーツ、Digの深さ

これに表れるのではないか


・終わりに


熱が入ってまとまらない文章になってしまった

これでも慎重に言葉を選んで書いたつもりだ

抜け落ちている考え方も多いと思う

そこは真摯に受け止め、成長したい

自分より年代が上の有識者はその慈愛に満ちた海のように広い心で「そんなに難しく考えなくても…」と
言ってくれるだろう

しかし、あいにく今の俺にそんな心は持ち合わせていないのだ

"価値観の違い"と言ってしまえばそれまでだが

いい曲=バズる曲ではない

昨今それが混同されている気がする

音楽、スタンスを含めて

「俺にカッコいいと感じさせてくれるバンド」

それが増えて欲しいものだ

"コイツらには何を言ってもダメだ"

そう思ってしまった時から、崩壊が始まる

何も伝えなくなる、発言しなくなる

すると、表現者である意味がなくなる

そうなってしまったら、もう終わりだと思った

実際、危うかった時期がある

だから、こうして無料公開をしている

稚拙な文章で申し訳ない

何かしら感じて貰えたら本望だ

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