出産の記録 おしるしから出産直後まで
予定日より早く陣痛がきて、何とか出産を終えることができた。
想像と違う流れで戸惑ったことも多かったので、人それぞれというのが本当だけれど、一例として私の経験が誰かの参考になればと思う。
2日前
朝 おしるし、電話相談
朝に犬の散歩をしたあと二度寝をして昼前に起きると出血していた。
事前に産院からもらっていた案内を参照して電話相談した結果、まだ規則的な痛みはなく胎動もあるため様子を見ることになった。
入院する時は両親に犬を預けて、パートナーに立ち会ってもらう予定だったため、いわゆる「おしるし」があったことと予定日より出産が早まる可能性があることを家族に共有した。
夜 陣痛、電話相談
出血は一旦収まったものの、夜の11時頃から翌日まで何となく規則的に下腹部が痛む感覚が続いた。
間隔を測ってみると7分程度で、最初から10分を切っていたため本当に陣痛なのか疑問に思いながらも、深夜2時頃に2回目の電話相談。
来院しても良いと言われたが、まだ陣痛の合間にうとうとできる程度の痛みだったため様子見を継続。
前日
昼 再度おしるし、電話相談、LDR
夜のうちから出血が再開して量も増えていたことと、痛みが強くなり波がきている時は動けなくなる程度になったため、昼食後に電話相談をして診察を受けることにした。
LDRで助産師さんに診察してもらい、子宮口が2cm程度開いていることを確認。入院しても良いだろうということで、パートナーには犬を両親の元へ送り届けてから再度来院してもらった。
17時頃にシャワー、18時頃に夕食を取った後に助産師さんの診察を受け、今日はもう眠った方がお産が進むだろうということで、21時頃に一旦部屋を移動して就寝。
この時点では、翌日陣痛が遠のいていれば退院する可能性もあったため、パートナーは帰宅して休んでもらい、翌日連絡することになった。
当日
早朝3時頃 陣痛が加速
痛みが強まり、「あーっ」という声が出てベッドで悶絶するくらいになったものの、陣痛の間隔はあまり変わらず5分から8分程度だったため、陣痛の波が引いたときにはうとうとしつつ、1人で様子を見ていた。
(思えばこの時に我慢せず、ナースコールをして状態を確認してもらえばよかった)
眠ることで副交感神経が優位になって陣痛が促進されるらしい。
朝5時頃 ナースコール、立ち会い連絡、破水
正確に陣痛の間隔を測る余裕は無かったものの、確実に短くなって合間に眠る時間がなくなったためナースコール。この頃にはいきみを逃せなくなっており、赤ちゃんの頭が降りてきているのを感じていた。
このままお産になるので移動しましょうと言われたため、パートナーに電話して来院するよう伝え、車椅子でLDRに移動。
痛みに悶絶しながら、呼吸の指導を受けて必死に実践。
(全然上手くいかなかったけど)
分娩台に上がって助産師さんが準備に駆け回っている間、一際強い陣痛が来て思わず踏ん張ったところ、「バシャッ」という感覚があり破水。
朝5時半頃 出産
あっという間に他の看護師さんやお医者さんが集まり、赤ちゃんの様子を見て早く出した方が良いということになったため、パートナーの到着を待たずにお産を進めることになった。
鉗子を使うため麻酔と会陰切開を行い、陣痛の波が来たタイミングで看護師さんの指示でいきむ。それまでは細く長く呼吸しなければいけなかったのに、いきむ時は息を止めて踏ん張るので、その切り替えが意外と難しかった。
3回くらいいきんでようやく赤ちゃんが出てくると、産声も聞こえてほっとした。
朝6時頃 パートナー到着、診察、縫合
出産を終えて診察や縫合をしてもらっている間にパートナーが到着。
なんとなく安心感があるかなと思い立ち会いを希望していたものの、陣痛が本格化してからは周りを見る余裕は無かったので、立ち会いなしでも問題なかったと感じる。
出産の瞬間には間に合わなかったけれど、到着してからは感動した様子で赤ちゃんの写真や動画をたくさん撮影してくれたのでありがたかった。
その間に会陰の縫合など色々な処置をしてもらっていたが、手足が震えてきたのには驚いた。
朝7時頃 抱っこ、排尿
初めて赤ちゃんを胸の上に乗せてもらうと自然に涙が出てきた。とても小さいけれど温かくて大切な存在だと感じた。
その後赤ちゃんを預かってもらい、点滴をつけたまま排尿のためトイレに行った。時々倒れてしまう人もいるらしく、助産師さん付き添いの上で鍵は閉めないように、とのこと。
尿意は全く感じないし、コントロールする筋肉や靭帯の力がないため、お腹を押しながら排尿した。また可能であればビデで悪露を洗い流したほうが良いそうで、恐る恐るトライして何とか部屋に戻った。
8時頃 朝ごはん、体温測定
私の体温がなかなか37.5度未満に下がらなかったため、朝ごはんを食べつつ飲み物をたくさん飲んで更に排尿を促すことになった。さすがに完食はできなかったものの、おおよそ食べることができてほっとした。
部屋の温度もできるだけ下げてもらい、1時間ほどで体温が下がったので入院用の個室に移動できた。
産後1週間
私が主に困ったのは会陰の痛みと、コントロールできない排尿•排便だった。
会陰が伸びるように妊娠中からオイルを塗ったりしていたものの、結局切開することになったのでどうしようもなかった。腫れが引くまではかなり痛く、授乳の時に円座クッションを使っても耐え難い時がしばしばあった。
退院してからも、処方されたロキソニンを服用しながら回復を待っている。
また排尿•排便については、骨盤周りの神経や筋肉などがダメージを受けたり緩んだりした結果だと思うが、尿意や便意に気づきにくく力が入らないため、トイレに間に合わなかったことが複数回あった。
妊娠中も軽いくしゃみで漏れる程度の軽い尿漏れはあったが、産後は比較にならないくらいコントロール不能な状態で戸惑うことになった。産院で支給された産褥パッドに大変お世話になった。
子供を産むことを「お腹を痛める」と表現することがあるが、自分の経験からすると「お股を痛める」の方が合っている気がした。
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