BLACK METALを考える -2

前回はイントロダクションということで「BLACK METAL」をふと思った時に出てきたイメージをまとめて書いたのですが、自分としては、この連載を長く続け、noteでの集大成にしようと目論んでいます。

将来的に壮大なマニア脳の音楽考察でまとめていくにあたって、本来なら、いくつか組み立ててやっていくのがいいのですが、見切りで始めてしまいました。でも続行します。

前回登場した「BLACK METAL」というキーワードの起源がVenomの「Balck Metal」という曲からだということがわかりました。Venomは多くのBLACK METALに多大な影響を与えたという定説をもとにし「BLACK METAL」とは何ですか？を進めていきます。

ロックをそもそもカテゴリー分けする様になったのは便宜上で、分類をすることで紹介する、説明するためだと思います。レッテルを貼られる、固定イメージを押しつけられれば、「俺たちはメタルじゃない」とか「俺たちは俺たちの音楽をやっている」と当然至極こうなるのではないでしょうか。音楽好きの中には偏執狂というか、ちょっと風変わりな、"オタク"が存在しており、マニアでありつつも、オタク論的な事をしていく為に分類に目をつけました。

「BLACK METAL」はなんぞや？と言いつつ、バンドを紹介し、分類をしたり、研究をして発表し、納得をする。それだけなのですが、「BLACK METAL」とオタク、マニアという組み合わせで行きたいと思います。

Emperor-The Loss & Curse of Reverence Music Video

上記、映像はノルウェーのBlack Metalバンド、Emperorです。「BLACK METAL」はノルウェーの一大産業と言われるほど、国民的なものとなり、観光目的ともなっております。中でも、Mayhemはその頂点ともいえるバンドですが、Mayhemとの交流も深い、Emperorもその人気は絶大です。Emperorはいずれ、また後ほど紹介できればと思います。

「BLACK METAL」の要素の中に挙げられるものの中に「サタニズム」があります。もちろん「BLACK METAL」＝「サタニズム」ばかりではないと思うのですが、「サタニズム」をモチーフとし「BLACK METAL」という漠然としたもの、表現しにくいものの世界観を創り上げる事としている気もします。

心理的なものに近い感じでしょうか。人の不安・心の闇など、どこか綺麗事をいう上っ面だけの人を鋭く突き詰める的な、これは各々バンドによって思想は違うとか、色々あると思うのですが、たぶん、イメージです。

世相とか時代、環境、本当に好きとかで使っていくのかもしれません。

「本当に好き」つまり信仰として、心情としての「サタニズム」を本当に持っている人こそ真の「BLACK METAL」であっても、音楽分類的に「サタニズム」ってあるのかは不明です。たぶん、知る必要はないと思います。

Black Metal Barbie ~ or ~ Daughters of Northern Darkness

ええっと、ああ、はい。日本だとちょっと前のエレキテル？になりますかね。とりあえずの画像を挟んでしまいました。「BLACK METAL」はアーティスティックな題材としても人気があります。

私の記憶ではVenom以前にも「悪魔」「サタニズム」「黒魔術」を持ってしてロックを演奏していたバンドってかなりあった様な気もします。「サタニズム」主張ではない場合が圧倒的ですが、「悪」をイメージする事を「サタニズム」っぽくしてみたとかでしょうか。エッセンスってやつですかね。

例えば「悪魔」っていう言葉から思い出す歌として、Venom以前で思い出す、有名なバンドとしてローリングストーンズがいます。言わずもがな『Their Satanic Majesties Request（サタニック・マジェスティーズ）』は日本では「魔王讃歌 - Sing This All Together」 「魔王のお城 - Citadel」 って邦題です。

ストーンズの中では異質なアルバムになりますが、よくよく考えると、70年代の長く続いているバンドで「悪」「問題」「異質」なアルバムの登場はよくある主題だと思います。

The Rolling Stones - Sympathy For The Devil (Official Video) [4K]

1968年に製作した映像作品「ロックンロールサーカス」からですが、特に、この頃のストーンズ は妖しいムードが充満していて、スキャンダラスです。

自分達を見せ物にしてしまうのもストーンズらしいですが、映像途中にジョンレノンが踊ってて、ジョン、トランス状態です。

The Rolling Stones - Dancing With Mr D - OFFICIAL PROMO

『Goats Head Soup（山羊の頭のスープ）』この曲までいくと、「サタニズム」というよりも邪神教というか、ブードゥー、密教、シャーマン的な感じです。ジャマイカで製作されたことからの影響が強いのでしょう。

続いて、メタルで「悪魔的」というと、多くの人が思い出すのはBlack Sabbth、Dioかと思います。そもそもサバスのオジーオズボーンが脱退した後にDioのロニージェイムズディオが加入しているので、少なからず共感の世界があるのでしょう。

BLACK SABBATH - "Sabbath Bloody Sabbath" (Official Video)

この曲はイメージ的に邪悪なムードのある映像だとは思いますが、音楽的にスラッシュやデスなどのメタルとは異なると言えます。サバスは音が重く、ギターのリフがまさにウネる感じ。オジーオズボーンは高音で透った声で、どちらかというと近年の「BLACK METAL」と思われる音とは真逆のイメージです。

「BLACK METAL」は音楽的には、この後のPUNK、テクノ、スカ、レゲエなど多くのミクスチャーを通過し、主にデスメタル・スピードメタル・デスメタル、ノイズ、ゴスなどを集約した、スロー、ミディアムテンポよりも、もっと攻撃的で破壊的要素の強さを見受けます。

何れにしてもBlack Sabbthなどは、ハードロック・ヘヴィメタルに考えられ、そのジャンルではメジャーであると思います。曲から「サタニズム」を嗅ぎ取って邪悪なイメージばかりを抽出している人はほぼ考えにくいものと思われます。

今回はこの程度にしておきます。

次回は80's、noteの音楽お題、時事ネタのどれかの予定です。

ご清聴ありがとうございました。