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【鑑賞記録】全ての湯船はローマに通じる?! テルマエ展 @神戸市立博物館

こんにちは。筆者の すみれ です。
この記事を発見していただき
ありがとうございます🫶🩷
普段からのライフワークである美術展行脚の中で
見た様々な美術展示の記録として
noteで書き留めています。

今回は兵庫県神戸市ある神戸市立博物館で
開催中の「テルマエ展」に行ってきたので
軽いレポ&感想を書いていきます。
なお、本稿にはテルマエ展の展示内容の
ネタバレがあります。予めご了承ください🌱



約2年ぶりの神戸市立博物館

本題に入る前に、私自身神戸市立博物館は
約2年ぶりに行きました。
2022年秋冬に開催していた川崎コレクションを
テーマにした展示の時でした。
川崎コレクション、圧巻の展示品の数々。
非常に思い出深いです。
特に狩野孝信作の「牧馬図屏風」保存状態の
良さにひっくり返ったな〜、、、描かれている馬が今にも動き出しそうなくらい美しかった。
できるならもう一度お目にかかりたい。

お風呂は「文化」だ!!!!

お風呂は好きですか?私は…正直にがて。
苦手というか、体洗って髪の毛洗ってトリートメントして出て体拭いてドライヤーしてヘアオイル…
この一連を考えるだけで疲れます。共感求む。
あとお風呂って体力いるくない?どっと疲れる🥵
けれどたまに入浴剤いれたり、ポッドキャスト
聴きながらゆったりしたり。歌ったり。←
楽しめるよう工夫してますദ്ദി^._.^)

日本人なら毎日入るであろうお風呂がまさか
遠く離れたローマの地でも古くより愛されている
ことにとても不思議な気持ちになりました。
しかも展示を回ってみると日本とローマの
お風呂文化、似ている…!!!すごく似ている!
生き別れの兄弟…いや!生き別れの湯船!(?)

展示の横に当時のテルマエ(=浴場)の数を記した
簡単な地図があり、見るとコロッセオの周囲
数kmの小さな範囲でも大型のテルマエが3つあり
中小規模のものは十何個も点在しており、
当時からローマの人々にとって温泉は
普段の生活の一部であったのが理解出来る。
しかも驚くことにテルマエの利用は無料であることが多いらしく、ただ疲れや汗を流し清めるため
だけの場所ではなく人々の交流の場となっていた。
日本にも「裸のつきあい」という言葉があるけれど
ローマでもほぼ同じの概念が存在していることに
不思議と親近感が湧いてくる♨️温泉だけに♨️

大型の温浴施設にはメインの温泉だけでなく、
サウナ室やなんと外には運動場があったそうだ。
運動して汗をかいたら温泉ですっきりして
そして、人々と交流する。なんて健康的…!!
テルマエは政治への国民の不満を解消するために
王様が作らせることが多く、テルマエの名前には
当時の王様の名前が入っている。
国民への娯楽として生まれたテルマエは
いつしか生活の一部となり、そして「文化」へと
変化していったのだった。

平たい顔族も負けてない。

さて、ローマ人のお風呂愛を語ってきたが、
我々「平たい顔族」も負けていない。
負けられない入浴が、そこにはあるのだ♨️

展示の最終章は日本のお風呂・温泉文化の変遷を
貴重な資料と共に感じることが出来る。
歴代のケロリンや、初期の花王シャンプーなどの
年季を感じるお風呂グッズから、落合芳幾の
「今世粧年中行事之内 競細腰雪柳風呂」
(いまようねんちゅうぎょうじのうち
くらべこしゆきのやなぎゆ)では
三枚一組で幕末期の銭湯での様子が賑やかに
描かれている。女湯の脱衣所の様子で左では
客の女性同士が取っ組み合いの喧嘩をしていて、
中央・右側に描かれる他の女性客の目線を
いっせいに集めている。その喧嘩の奥からは
外のお客さんが"なんだなんだ"と言わんばかりに
喧嘩の様子を野次馬している。

大衆浴場の騒々しさが聞こえてきそうな活気のある描写はさすが、日本の浮世絵である。
やっぱり私月岡芳年とか落合芳幾とかの
明治期の浮世絵師だいすきだ〜〜、、、😭🩷
浮世絵全盛期の江戸とはまた違った
攻めた作品が多い(と思う)。
それと同時に月岡芳年、落合芳幾両方の師である
歌川国芳はさすがレジェンド。
月岡芳年が好きすぎるので、またいつか
芳年の浮世絵を存分に語る回も必ずしたい!

その浮世絵の隣にはこれまた面白い、
日本全国の"温泉番付"が展示されていた。
「諸国温泉効能鑑」という名のこちらは
その名の通り、左右で西日本、東日本が別れ
大関、関脇、小結、前頭…と順番が付けられている。
相撲の番付と違うのは力士の名前ではなく、
全国各地の名湯が名を連ねている。ユニーク。

西の大関は有馬温泉、東の大関は草津温泉
今も昔も良い温泉は変わらないのだ。

テルマエ・ロマエみたくなる

タイトルの通り。テルマエ・ロマエみたくなる。
帰ってちゃんと見た。超笑えて面白かった。
展示の予習復習としてテルマエ・ロマエを
視聴するのは結構おすすめかも。展示で出てきた
道具も映画に登場するのでぜひ確認して欲しい🫶


スタイル良すぎだろ、阿部寛。
ではまた。

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