組織変革のエッセンス
以前、知人に頼み込んで紹介いただいたBiz/zineで、ショートな連載をしたことがあります。Tさん、その節は本当にありがとうございました。
連載を望んだ理由は、まだ立ち上げたばかりのコンサル・ファーム「アバージェンス」の名前を少しでも世に広めることでした。まずはOnline、リアル問わずに出版社へのアクセスルートを探し、見つかってから紹介する内容を考えるといった泥縄の典型で、悪戦苦闘していました。名前も売れていなければ書き手である私に筆力もない。そんな状況でも受け入れてくれた翔泳社さんのBiz/Zineには、今でも感謝しています。
その時に選んだテーマが、これからこのnoteに書いていく「組織変革のエッセンス」でした。連載のタイトル自体は、アバナシー&クラークのイノベーションモデルを借用して、「組織行動によるレギュラー・イノベーションズの8つの視点」としました。イノベーションという言葉を入れれば、関心を持って下さる方が増えるのでは?とエディターから助言をいただいたからです。
会社名を世に広める、という本来の目的には遠く及ばなかったものの、連載は無事終了しました。バズるなんて夢のまた夢。全ページ読んでくれた方々が2桁を超すだけで大満足でした。
勝手知ったる概念のはずなのに…
「組織変革のエッセンス」をテーマを選んだのは書く材料に事欠かないと思ったからです。なにせ自分のキャリアのほぼ全てをつぎ込んだ「組織変革」ですから。
ところが原稿の下書きですぐにつまづきました。文章がまとまらないのです。企画書、提案書、ノウハウ集、事例、プロジェクト報告書…材料は数え切れないほどあります。でも一向にまとまらない。要するに、”これから何が語られるのかを知らない読者”向けに書くためのストーリーやシナリオを持ち合わせていなかったのです。書くことの難しさを思い知りました。
一枚のチャートでストーリーをつくる
そうした苦心の末、連載に通底する全体構成を一枚にまとめることができました。それがこのチャートです。
組織変革とは本来、ダイナミックな活動です。上手にやるために守るべき順番もあります。このチャートにはそのダイナミズムは表現されていません。あくまで要因をスタティックに抜き出しただけです。
それでも、このチャートのおかげで組織変革を論じるストーリーの章立てがはっきりしました。”これから何が語られるのかを知らない読者”に向けて、賛否はどうあれ、”あぁ、あなたはそういうことを言いたいのね”とわかっていただける準備が整ったのです。
エッセンスを書くことから始めます
このマガジン「Transformers' Bar」では、「組織変革のエッセンス」について書いていくことから始めます。まずは書きやすいことから始めるということです。
しかし、Transformという根幹に立ち戻れば、他にも書くべきことはあるのでしょう。私が知っていることだけを綴るだけではいつか限界が来ますし、書いている自分にとってもあまり面白くなさそうです。私にとっては馴染み深い組織変革のエッセンスから書き始めますが、書きながら学びを継続し、今の自分は知らないこともコンテンツ化できればいいな、と思います。そう思うと、ちょっとワクワクします。
この8つだけで組織は変わる
さて、だいぶ遠回りしましたが、ここからは「組織変革のエッセンス」の中身について書いていきます。
最初にお伝えしたいのは、チャートにある8つの要素を上手にやれば、組織変革は成功するということです。経験則からもそう言えますし、私の書棚を埋め尽くす組織変革の関連書籍にあたっても、そう言えると思います。
「上手にやれば」というところがミソです。ですので、上手にやるには?についても折々、触れます。そして読んで下さる方々が「何となくわかった」と思っていただけるように心がけます。
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