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⑴自分の小さな「箱」から脱出する方法【要約】

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『「1日20時間近く働いているのは?このわたし。
他の人達の四階も下のフロアで1人で仕事をさせられているのは?このわたし。
食事のような基本的なことすら教えてもらえなかったのは?このわたし。
となるとわたしの目から見て、誰がことをややこしくしていることになる?」
「ことをややこしくしているのは他の人達だと思うでしょうね」
「そうなんだ。じゃあ、全力投球するとか、しっかり関わるとか、見通しを掴むと言った点についてはどうだろう?わたしの目から見れば、自分は全力投球しているもいいところ、この取引に一番集中して取り組んでいるのは、私自身なんだ。他の人の抱えている問題など、わたしの問題に比べれば些細なものだ。にもかかわらず、一生懸命働いているじゃないか」

「さっきの問題に戻ろう。わたしは仕事に集中せず、ちゃんと関わろうとせず、見通しを把握することなく、他の人たちに迷惑をかけていた。これは全て事実だし、課題でもある。大きな問題だ。だが実は、もっと大きな問題がある。もっとも大きな問題というのは、自分が問題を抱えているということが、わたしには見えていなかった、という点なんだ。」』

感想:1日20時間も働いていてもなお、自分が他の人に迷惑をかけていることを自覚し、自分の問題をちゃんと見ている点が非常に関心する。普通は、自分はこんなにやっているのに、周りは!と他責にして終わりそうなものだが、自分が好かれないとか、自分が迷惑をかけていたことを忙しいやら、環境のせいだと言って他人に押し付けないところは見習わなければいけない。確かに、環境は人を大きく変えるが、その環境を変える行動をするのは自分の責任だ。他人の責任にしても変わらない。非常に同感です。



『「わたしが経験したこの何も見えていない状態には、ちゃんと名前がついているんだ。哲学者はこれを【自己欺瞞】と呼んでいる。つまり、自分を欺いているときには、私たちは箱の中にいるというわけだ。あの時サンフランシスコで、自分が抱えているとは思いもしない問題、自分には見えない問題を抱えていて、その結果囚われていたんだ。これはわたしがピッタリと閉じた箱の中に入り込み、周りから遮断されて、何も見えなくなっていたからなんだ。』

感想:自分を欺いて、問題を抱えていることが見えなくなり、根本的な問題が解決しない。たしかに精神的な苦悩や人間関係において、特にすっきりしないまま、過ごしてしまうのは、この自分の箱に囚われていることに問題がある。すなわち「自己欺瞞」に囚われているのだと考えさせられる。問題があることを問題と気づかなければ、改善のしようがないからだ。



『「たとえば、 君自身の仕事での経緯を振り返ってみて、本当に厄介だった人物を思い浮かべてほしい。共同作業する上で、どうしようもなく邪魔だった人物と言ってもよい。」
「ああ、確かにそういう人がいました」
「 さてそこで質問だ。本人は、自分に問題があると思っていただろうか?
いいえ、絶対にそんなことはありません」
「そうだろう」
「 えてして、問題がある人物自身には、自分に問題があるということが見えなくなっている。組織が抱えている様々な問題の中でも、これは最もありふれていて、最もダメージの大きい問題なんだ。 自己欺瞞、あるいは箱。それこそが大問題なんだ
「 当社では、我々トップの戦略的方針として、個人や組織の中の自己欺瞞をなるべく小さくしようとしている。なぜこの問題がそれほど重要なのかを理解してもらうために」

感想:自分自身の人生を振り返ってみて、厄介だった人物はたくさんいた。その時、自分のせいだとは決して思わず、他のせいだと捉えていた。これは自分にもある。これが問題なことに気がつかされた。自分の力で変えられるもの以外にも、変えることを望んでいて、変えられると思っていたからだ。確かにこれでは、真の問題は解決しないだろう。


『「 我々が人間関係の問題と呼んでいる、一見全くバラバラな症状、リーダーシップから動機付けまでのあらゆる問題を引き起こしているのは、たった1つの原因なんだ。それさえ知っていれば、人間関係の問題はかつてないほど効率的に解決することができる。こういった問題に取り組み、解決する明確な方法がちゃんと存在する。問題は一つ一つ叩いていくのではなく、一撃で敵を倒す方法がね』

感想:人間関係の問題を解決してくれる方法があればぜひ知りたい。



人間は、相手が自分のことをどう感じているか察知して、それに対して反応するんだ。例をあげてみよう「 数年前のことだ。6番ビルで2人の人間が働いていたんだが、この2人はいつも互いに角突き合わせていて、チームにとって実に厄介な存在になっていた。ある日その片方が私のところにやってきた。
一体どうしたらいいのか、全くお手上げです。レオンに、こっちの言うことに耳を傾けさせようとしても、聞きやしない。どうやっても、ダメなんです。どうも、自分がないがしろにされていると思っているらしい。それでいつもならそんなことはしないんですが、レオンの家族について尋ねてみたり、ランチに誘ったり、あらゆる手を尽くしたんです。でも、全く役に立ちませんでした。』
『ゲイブ、ちょっと考えてみてくれないか。真剣に考えてみて欲しいんだ。君はレオンに対してあれこれアプローチしているわけだが、そうやって、自分が相手に関心を持っていることをわからせようとしている時、君にとって一番関心があるのは、なんなんだろう。彼のことなんだろうか、それとも彼の目に自分がどう映っているかなんだろうか?』
おそらくレオンは、実は君が自分になんか関心を持っていない、と感じているんじゃないか。だって実際、君はレオンより自分に関心があるんだから』」
『妻とわたしは口論を始めた。妻は、わたしが前の晩に食器を洗っておかなかったことを知って、すっかり腹を立てていたんだな。しばらくすると、妻は部屋のあっちに行き、わたしはこっちにいると言った具合になった。このちょっとした「議論」にうんざりしていたわたしは、会社に遅刻しそうだったこともあって、謝って蹴りをつけることにした。妻に歩み寄ると『ごめん』といい、身をかがめてキスをした。唇が触れていたのは、わずか1000分の1ぐらい。そんなに短くするつもりはなかったんだが、それが精一杯だった。妻は「ごめんなさいなんて、思ってないでしょ」ゆっくりと体を起こしたわたしに向かって、小声で行った。妻の言う通りだった。 さっきの話と同じで、私の本心が透けて見えていたんだわたしはなんて厄介な妻なんだと思い、不当な扱いを受けていると感じていて、その気持ちを、キスで覆い隠すことができなかった。全くなんて理不尽な妻なんだ。詫びすら受け入れようとしないなんて。 そこで、問題なんだが、そもそも、妻が受け入れるべきわびは、存在したんだろうか。」
「 いいえ、なかったんじゃありませんか。だって奥さんが言った通り、あなたは詫びる気持ちはなかったんですから。」
「そうなんだ。 言葉ではごめんと言っていても、謝ろうと言う気持ちはなかった。 わたしの本心は、私の声やまなざしや姿勢、妻がしてほしいと思っていることにわたしがどの程度注意を払っているか、そういったことに表れていた。だから妻は、それに対してああ言ったわけだ。」

感想:確かに、相手に好かれるような言葉選びや動作を表面上だけ真似てみても、実際に、相手に関心がなければ、どんなに技術でカバーしようと思ってもそれが伝わってしまう。人間はそれほど敏感な生き物だと思う。は技術ではどうにもならないところだと感じる。他人からの印象もそうだし、自分が他人と接する時もそうだ。事実自分にも当てはまる大問題だ。


『つまり人間は、相手が自分をどう思っているかを感じることができる、これがポイントなんだ。見せかけは通用しないんだ』

関心があるというふりをしたところで、関係ない。人は相手が自分をどうみているかを感じ取り、それに対して反応するんだ

感想:結論、この通りだと思う。関心を持てなければ、愛することもできないし、愛されることもない。仲良くもできない。これを深く刻み込もうと思う。

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