20数年ぶりに
ホビージャパンのプラモコンテスト(今回はオラザク)に参加してみた。前回(30年近く昔のホビージャパンフェスティバルでのコンテスト。本誌には私の作品ではなくコンテスト作品眺めてる私の写真が掲載されていたンゴ…)は旧キットのガンダムMk-II出した。
こんなのをあちこち切り離して伸ばしてポリパテ盛って。友人の家に泊まり込んで合宿状態で作った。懐かしい話である。
で、だよ。
何でか知らんがコンテストに出すのを躊躇してる人が居たんで、気にせず出せやー的な話したのね。そこで何ぞ「全く関係ない人に」イチャモン付けられて衝動的に参加しちゃったw
HJのオラザクとか切手サイズになっちまうけど「応募作品全部紙面に載る」訳ですよ。何それステキ! 昔はホビージャパンフェスティバルの時に展示されるだけやってん。紙面割いてくれるとか凄くね? その上入賞狙うほど私は傲慢でもなければ貪欲でもない。HJに掲載されるイコール「国会図書館にアーカイブされて未来永劫記録が保持される」だ。十分すぎるリワードだと思うよ。100年先まで自分の名前と作品残るんやで? 躊躇する意味が分からないわっ!
私なんかは「お祭りに自分も参加してる」感が好きだから入賞とか目指さず「今できる範囲」の作品出すし、入賞出来ても割とほふーんって感じになると思う。言うてしまえば賞を取るのはモデルであって私じゃないし、真にプラモ作りが上手いのなら何年も連続して入賞したりするもんだと思ってる。10年のうちに8つも入賞作品作れるならまあまあ上手いのだろうが、それ以外は「まぐれ」でない?
で、今回は2作品出した。一つはいつもの「素組に見せかける奴」で、切手サイズになったらマジで素組扱いされるんじゃないかなぁと期待して出した。それで騙されてうっかりそのキット買ってもらえたら本望である。はっはっは、素組ではそうはならんのだよ!
で、もう一つは切手サイズでも明らかにアウトラインが違うものを出した。どーせ小さく掲載されたら細部は潰れて見えんのだ、精緻な筋彫りや面の整形など無駄無駄無駄(すごい酷い事言うてるなぁ…w) ハッタリ効かせて切手サイズの中で目立とうと。(最初から入賞する気が無いとも言える)
で、後者の作品作る際にちょいとした小技使ったんだわ。それを締め切りまで秘匿した方がコンテスト的には有利なんだろうが、割とブツは簡単に作れるし……その先に必要なテクは一朝一夕では身に付かないので公開してしまおうかと思う。
マントの作り方、だ。
簡単に説明すると、ティッシュをエナメル塗料に浸して着色し、ティッシュペーパーを芯にしたエナメル塗料膜を作るんよ。1/144サイズのマントを布で作ると繊維が太過ぎるし柔らかさが出ない。この方法だとある程度柔らかで頑張ればドレープ作れて、薄くて形状保持が出来る。
これは昔、エナメル塗料でスミ入れしてて、こぼした塗料を拭き取った時に発見したんだわ。拭き取ったティッシュを広げてみたら、なんかいい感じで「使えそうだな」と。発案自体は40年近く前、川口市中青木の小学生(若き日の私)がしてるもんですな。世間ではエナメル塗料は塗膜が弱いなんて言われてるが、実はエナメル塗膜は強い。ただ単に塗膜が強力な割にプラへの固着は弱いので、強く擦ると膜状に剥がれてしまうだけなんよ。ラッカーなんかはプラへの食いつきは最強クラスだが、塗膜そのもの……「膜としては脆い」ので部分的にハゲるんな。
薄手の手袋用意して、塗料をティッシュの丸めた奴にぶっかけて、モミモミしながら塗料を浸透させて、ゆっくり丁寧に「広げる」ムラになってる所にも塗料ぶっかけて浸透させて、ある程度濡れたら「乾かす」
広げる過程で破けたりすると「ボロマント」風になるし、何度か浸透させて乾かすとエナメルの緻密な薄膜になる。塗料が少ないと小さな穴が残ったり光が透過する。何度か試せば感じが掴めるだろう。
ラッカーやアクリルだと割とパリパリになりマント感出ないし、柔らかい乾燥前に巻くと色が付いてしまうが、エナメル塗料は溶剤乾燥しても酸化重合が十分に進んでいない時ならまだ柔らかい。そして溶剤飛んでるから塗料もモデルに付着しない。
マントの造形ではヒダ(ドレープという)の出し方とヒラヒラ感の出し方がキモなんだけど、パテ造形でこれを出すのは大変難しい。実際膜状の何かで再現する際には強度と柔らかさと薄さや重量のバランスが難しくなる。
とりあえず作ったマントを応募作品とは別モデルに「雑に」巻いてみた。
黄金バットに始まり、ゲッターやグレンラガンと「マントを巻いたヒーロー」は多数存在するし、ガンダム世界でもクロスボーンなどマントのMSは存在している。
ならば私や君のオリジナルガンプラがマントを巻かない理由など無い。たまたま技法やマテリアルとして適当なものが無かっただけだ。(いや、粘土でこさえるにしても、ガンプラサイズだと硬化まで保持する方法がなー……)
ビルド部門なら、マントのガンプラ悪くなくね? マント翻しながら登場したくね?
なお、マントを格好良く巻くのもある種のテクが必要なので、そこは修練だ。
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