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63日目 足元をすくうぜ! ルックバックこんにちは

親というものは。
寝ても我が子、起きても我が子、咳をしても我が子…なのである。
昨日海の日、娘スジ子は友だちと映画に行くと言う。
なんていう映画か、何時ごろに帰るのか。お金を渡しながらさりげなく聞きつつ。その映画のレビューや簡単なあらすじもチェックするのを忘れない。
結果。面白そうじゃないの、となり、娘が友だちと見ている間、わたしはわたしで、別の映画館で同じものを観ようと決めた。
帰宅した娘が
「面白かったー!」と言うのに対し
「あの◯◯のシーンが良かったよねー」と返してぎゃふん、と言わせたい、と思ったのだ(ま、実際ぎゃふんとは言わないと思うが)。
その映画は「ルックバック」と言う。チェンソーマンの作者藤本タツキの読み切り漫画が原作である。
ぎゃふん。
それはわたしの台詞であった。

まず、漫画の良さ、が非常に強調された映像で、すごく刺さった。音楽だけが流れてて、静止画が紙芝居のようにゆっくり流れてゆく。でも、着ている服、窓の外の景色、部屋に積まれた本や紙の束の数、で時間経過もわかるし、徐々に友情が深まってゆくのも、漫画に没頭してゆく過程もよくわかる。
昔から時間経過を示すこういう手法はあったけどすごく洗練されており、台詞も少なく、一気に引き込まれた。

主人公の藤野は自分のことをただものではない、と思っており、なんならマンガ道で相方であった京本にも、自分が引っ張っている、自分が外の世界を見せてやっている、と思っている。決して意地悪ではないが、ナチュラルに上から目線?お笑いコンビだと「ネタを書いているのはオレです」みたいな感じ?
一緒にマンガ賞の賞金貰って何で相方に奢るという発想になるんだって思うけど、自分を家庭の大黒柱だと思ってるおっさんが、無意識にモラ発言しながらも、それでも妻を愛してはいるのは事実なように、まあ、そういう考え方なのでしょうね。

でも本当のところでは。藤野が引っ張ってるのではなく、京本に支えてもらってる、あるいは押し上げてもらってるんだよ。って。そういうのがだんだんわかってくる。多分自分でもわかっている。一人でもある程度は行けたかもしれないけど、ここまでにはならなかったのでは…?と。
そう思いながら、泣きながらも顔を上げ、また前を向き歩き出す。
っていう過程が繊細に表現さてれおり、グッときましたです。

入場者特典。
原作ネーム、とのことで主人公の名前とか
劇中に出てくる漫画のタイトルとか
微妙に違っている。
先着順らしくてわたしは貰ったが
娘は貰えなかった。


弁当。
①おにぎりセット
(ゆかりにぎりを卵焼きで包んだもの、唐揚げ入り、大葉みそ入りをおおばで包んだもの)
②団子(冷凍。自然解凍して食べる)
映画館によって違うのか、わたしは入場者特典を貰ったのですが、娘は貰ってませんでした。
帰ってきたスジ子と夕ご飯を食べながら感想とか言い合いたかったのに、彼女は映画を3本見たのか?というほど遅く、更に出掛ける前にシャワーを浴びたが風呂場の電気は付けっぱなし、友だちと食べて、と渡したフルーツ大福も忘れ常温のまま放置、帰宅後は疲れてコンタクトしたまま寝落ち…と(わたしの方がほんの少し早く家を出たため、帰宅後に知る)。細かいお金がなく、大きめの札を渡したが、余ったら返すよう言ったのにほぼほぼ使い切っており、代わりにガチャガチャの戦利品やらプチプラメイク道具やらがごちゃごちゃとカバンに入っていた。わたしも実は観たんだよ作戦は滑り倒して終わった…親の心子知らずとは言うが。ガッカリだ。
そんなわけですっかり気落ちして、弁当もそれなり。

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