11日目　怒りのプルコギチャーハン

入学して二週間、なんと娘スジ子、またやらかしやがった！
ほぼほぼ開いてもいない教科書を失くしたのだ。
そもそもアイツはだらしないのか注意力に欠けているのか、こういうことは初めてではない。小、中と何年かおきにやらかしている。今回は2年ぶり4度目、って感じ。高校野球ならなかなかの強豪校だし、芸能人のスキャンダルなら
「またかよ、今度こそもうダメだな」
ってレベルである。

娘、まだ人となりもよくわからない先生に教科書失くした旨を伝えた。
先生もまだ生徒のことはうろ覚えだったろうと思うけど、一気に娘のことは覚えたと思う（悪い意味で）。
教室でスジ子さんの教科書間違えて持って行ってないかーとか聞いたらしい。クラスメイトにもまだ話したことの無い人もおり、顔と名前が一致しない者もいる。でもみんな、娘のことはバッチリ認知したと思う（悪い意味で）。

で、いよいよ無いとなったら買いに行かなくてはならない。小中の教科書も何度か買いに行ったことがある百戦錬磨のわたしでも（嬉しく無い）今回はハードルが高かった。
小中学校の教科書は隣の学校も、さらに隣の学校も、みな同じ教科書だから、割と探しやすいのだ。出版社名とかうろ覚えでも、教科書取扱書店で話せばああアレね、とわかる。教科書は、どこの本屋にもあるわけでは無いが、町一番の本屋とか決まったところには取り扱いがあり、それは割と簡単に調べられる。少年ジャンプを買うようにはいかないが、絶版ではなく現役だからコツさえ掴めば空気清浄機のフィルターよりは手に入りやすいと思う（コツなんて掴みたくないでしょうが）。
が。高校は違う。A高校とB高校では教科書は同じかもしれないし違うかもしれない。違う可能性もあるなら正確な名称、出版社名、コードとかも出来れば知りたい。が、手元にないから知るのにも時間がかかる。うやむやな状態で、ネットで似た見た目のものがあってもそれでいいのか今一つ自信がない。

入学手続きの書類の中に、制服、ジャージ、教科書の取扱店の連絡先が載っており、電話をしてみた。
どこの高校の何年生で、失くした教科は何かを聞かれた。高校名と学年、「一年生」と伝えると電話口で引かれたような気がした。こっちも、本を購入するんだからそんなへりくだる必要ないのかもしれないが、すいません、入学したばかりだというのに…と、必要以上にへこへこしてしまうのであった。

で、教科書を買いに行ったのだが。そこは大きな本屋…ではなく、その片隅の学習参考書売り場…でもなく。バックヤード、沢山の本を置いておく倉庫…でもなく。多分そういう本の受注をしていると思われる倉庫の更に裏方っぽい事務所に行って本を買ってきた。なんかNHKのドラマに出てくる（先入観？）地方都市の新聞社や編集部みたいなところ。都会のオシャレ誌のそれではない。個人的にはそういうところで働いてる人や職場には興味シンシンなのだけど、スジ子のせいでそうなったとなると、あんまりジロジロ見るわけにもいかず、なかなか複雑であった。

ガックリ疲れて帰ってきたら、しばらくしてスジ子も帰宅、彼女もさすがに今回のことには落ち込んでいたのだった。

①プルコギチャーハン（冷食）
②目玉焼き
③たたききゅうり
④ちくわチーズコロコロ炒め
⑤にんじんシリシリ
⑥いちご🍓

感想。美味しかったそうだが、チャーハンはスプーンがよかったとのこと。つーか、幼稚園児が持つようなカトラリーセット（箸とスプーン、フォークがひとまとまりになったやつ）持たせたのに。その箸を使って食べたのにスプーンに気づかない、ってどゆこと？