「秘密」(谷崎潤一郎)

 人間関係に嫌気が差して、隠れ家としてある寺に住み着きます。心が荒んでいて、普通のことをしたくなくなったようです。現実を離れて自分の好みのものを探すようになりました。美しい着物に出会ってからは女装して歩き回るようになります。スリルを味わう人の気持ちがよく伝わってきます。主人公にとってスリルのないものは面白くないもののようです。秘密を持つ人くらいではすぐに飽きてしまうようになります。主人公の心理は私としては共感できない。価値観が違うからおもしろい話です。

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