【詩】空を飛ぶ無数の子供たち
無数の子供たちが空を飛んでいた
にぎやかな笑い声が聞こえてくる
抜けるような初夏の青空が
子供たちを包み込む
生きられなかった私が
生きる場所は必要だ
青空はその場所に
ぴったりのところ
あの子供たちの中に
子供時代の私もいるに違いない
生きられなかった私と
いま生きている私
どちらも本当の私なのに
どうして一つになれないのか
青空を見るといつも感じる
切なさと憧れがこみ上げてくる
渡り鳥のように子供たちは
遠ざかっていく
彼らの旅は終わらない
生きられなかった無数の私たちが
生きられるようになるまで
いま生きている私と一つになるまで
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?