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【読書日記】3/24 子供たちの笑顔を心に刻みたい (805字)

『トットちゃんと訪ねた子どもたち』は岩波ブックレットの1冊です。私はこのシリーズが好きで、図書館で借りてよく読んでいます。社会的な問題を分かりやすくまとめた本が多いです。

トットちゃんこと黒柳徹子さんが、国連親善大使として世界中の子供たちを支援するときに、同行した写真家のエッセイです。

貧困や紛争に巻き込まれている子供たちの写真を収録。日本人と比べると想像を絶する苦しさの中にあっても、子供たちは明るさを忘れません。心に沁みる笑顔を見せてくれるミャンマーの少年たち。弾けるように笑っているカブールの少女の写真は可愛かったです。この子達の笑顔を心に刻みながら読みました。

この子供たちの明るさは、本当に救いです。食事を満足に取ることができなかったり、戦争で命を落としそうになったりしています。一口で言えば、地獄です。それでも、こんな笑顔を見せてくれる子供たちがいることを思うと、大いに勇気づけられました。著者の田沼さんは、写真を通して子供たちの無限の可能性を引き出しています。そのことに感謝したいです。

この本は世界の紛争を記録した書でもあります。これを読むと、世界中で紛争や争いが多すぎると感じました。そんな所で犠牲になるのは、子供たちを初めとする弱い人たちです。

一つの例をあげると、アフリカのリベリアがあります。この国では内戦がおこり、15万人以上の人が亡くなったそうです。子供たちは少年兵として戦場へ。それだけでもひどい話ですが、麻薬漬けにされ、自動小銃カラシニコフを持たされて、戦場で闘わされました。両手を失った元少年兵の写真が収められていますが、気の毒でたまらない気持ちになりました。

市民は戦争に対しては無力に思えます。しかし、事実を知って、自分にできることは何かないか、と考えることはできるでしょう。何らかの経済的な援助をすることもできます。例えば、国際飢餓対策機構のような団体を支えるのも一つの方法です。


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