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訳詩集

34
私が好きで、訳した詩を集めました。
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溺れた子供たち

ルイーズ・グリュック 分かるでしょう、彼らは自分で決めることができなかった だから溺れた…

守屋聡史
3年前
38

【訳詩とエッセイ】祈りと創作は決して無駄ではない (1430字)

祈り続けること   P・J・カヴァナ ひばりが舞い上がり 空中で止まり そこでさえずりを聞…

守屋聡史
9か月前
138

【訳詩とエッセイ】生きている限り悩みは尽きない (751字)

数え切れないほどの苦しみの歳月を経験して  アーサー・ヒュー・クラフ 数え切れないほどの…

守屋聡史
9か月前
80

【訳詩】僕の胸の中で君の心を運ぶ (467字)

E.E. カミングス 君の心を運ぶ 僕の胸の中に入れて 君の心なしに僕は存在しない 愛しい君…

守屋聡史
9か月前
69

【訳詩】ソネット1

ウィリアム・シェイクスピア 美しいものは増えるように、と私たちは望む だから美しい薔薇は…

守屋聡史
2年前
36

【訳詩】今日は上天気

ダグラス・マロック 確かに、この世は厄介事だらけ そんなことはない、とは言えない 神様、お…

守屋聡史
2年前
28

【訳詩】大きくなるにつれ

ラングストン・ヒューズ ずっと昔のことだった その頃の夢を今忘れかけている でも昔夢はそこにあった 私の目の前に 太陽のように明るい 夢 それから壁ができた ゆっくりとできた 私と夢の間に ゆっくりとできた 色褪せて 隠された 私の夢の光 壁は空に届いた その壁 影 私は黒人 影の中に私は横たわった 夢の光は目の前にない 上にもない ただ厚い壁だけ ただ影だけ 私の手! 黒い手! 壁を壊せ! 夢を見つけろ! この暗黒を叩き壊すのを手伝ってくれ この夜を粉砕するのを

【訳詩】でもあなたは

メリル・グラス あなたが車を貸してくれて、私がへこませたときのことを 覚えてる? あなたに…

守屋聡史
2年前
49

【訳詩】お尻賛歌

ルシール・クリフトン これは大きなお尻 動き回るために スペースが必要 ちいさなかわいい服…

守屋聡史
2年前
33

【訳詩】夜が深まる

エミリー・ブロンテ 私のまわりで夜が深まる 荒々しい風が冷たく吹きつける 暴君のような天…

守屋聡史
2年前
42

【訳詩】いれずみ

ウォーレンス・スティーブンズ 光は蜘蛛のようだ それは水の上を這う それは雪の縁を這う そ…

守屋聡史
3年前
35

【訳詩】ひばりに寄せて

ウィリアム・ワーズワース 神聖な吟遊詩人、空の巡礼者よ 君は心配事がいっぱいの地上を嫌う…

守屋聡史
3年前
36

【訳詩】かっては恋人同士だったのに

ロバート・グレーヴス かっては本当に愛し合っていたのに 今では友達以下だ これほど男を苦し…

守屋聡史
3年前
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嘆き

エドナ・ミレイ みんな、聞いてちょうだい お父さんは死にました お古のコートから 小さなジャケットを作りましょう お古のズボンから あなたたちの小さなズボンも作りましょうね ポケットの中には お父さんが入れていたものがあるでしょう。 煙草の匂いのする 鍵とか小銭とか ダンは小銭をもらいなさい 貯金箱に入れておくのよ アンは鍵をもらえばいいわ 可愛い音をさせてみて 私たちは生きていかなければなりません お父さんのことは忘れて 生きていかなければならないの たとえお父さんのよう