【1日1事例】在宅緩和ケアにおいて訪問リハビリテーションを施行したがん患者の身体的QOLおよびADLの変化とその特徴について #訪問リハビリテーション #緩和ケア #QOL

参考文献:在宅緩和ケアにおいて訪問リハビリテーションを施行したがん患者の身体的QOLおよびADLの変化とその特徴について
筆者:尾関 伸哉, 立松 典篤, 三石 知佳, 石田 亮, 吉田 真理, 杉浦 英志
発行日:2021年
掲載元:Palliative Care Research 16 巻 (2021) 3 号
検索方法:インターネット
キーワード:緩和ケア, 訪問リハビリテーション, 身体的クオリティ・オブ・ライフ, 日常生活動作

抄録:
【目的】
・在宅緩和ケアを受けるがん患者の訪問リハビリテーション(以下,訪問リハビリ)開始から4週後までの身体的Quality of Life(QOL)およびActivities of Daily Living(ADL)の変化とその特徴を明らかにすること.
【方法】
・対象は在宅がん患者35例とした.
・身体的QOL評価はQLQ-C15のPhysical Functioning(PF),ADL評価はBarthel Index(BI)およびFIM運動項目(Motor FIM)を用いた.
・リハビリテーション(以下,リハビリ)開始時から4週後までのPFおよびADLスコアの経時的変化,PFスコア維持・改善群と悪化群でのADLスコアの変化と特徴について検討した.
【結果】
・PFスコアは4週後で有意な改善を認め,PFスコア維持・改善群において4週後でMotor FIMスコアの有意な改善を認めた.
【結論】
・在宅がん患者の身体的QOLは,リハビリ開始時に比べ4週後で維持・改善がみられ,在宅で実際に行っているADL(しているADL)能力を維持することは,身体的QOLの維持・改善につながる可能性が示唆された.
メモ:
・緩和ケアとは,生命を脅かす疾患による問題に直面 している患者とその家族の Quality of Lif(e QOL)を,痛 みやその他の身体的・心理社会的・スピリチュアル的 な問題を早期に見出し的確に評価を行い対応することで,苦痛を予防し和らげることを通して向上させるア プローチであると定義されている
・緩和ケアでは苦 痛に対するケアが重要であり,これは身体的苦痛(疼 痛,倦怠感等の身体症状,日常生活動作,生活関連動 作の支障),精神的苦痛(不安,いらだち,孤独感,恐 れなど),社会的苦痛(仕事上の問題,経済上の問題, 家庭内の問題など),スピリチュアル的苦痛(人生の意 味への問い,価値体系の変化など)から構成される
・れまで,緩和ケア領域では症状緩和に重きが置かれ, 身体的QOLは重要にもかかわらず,あまり注目されてこなかった
・BI スコアは緩和ケア領域の研究において,が ん患者の全身状態を反映する指標としても用いられて いる

参考URL:
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jspm/16/3/16_271/_pdf/-char/ja


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